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「NOACsの血中濃度に関する研究」の実施について

現在、当センターでは非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬 (NOACs) を服用し、血中濃度の評価を行った患者様を対象とした後ろ向き観察研究を行っています。

NOACsは不整脈 (心房細動) に伴う脳梗塞の発症を抑えることを目的に使用するお薬です。心房細動を患っている患者様では、心臓内で血栓が形成され、脳の血管を詰まらせる脳梗塞を合併することが知られています。その予防目的に血液の凝固を抑制する抗凝固薬が使用されます。従来はワルファリン (商品名:ワーファリン®) が使用されてきましたが、出血のリスクが高いこと、ビタミンK含有食品 (納豆、青汁など) の摂食制限、用量調節のための頻繁な血液検査が問題とされていました。2011年よりワルファリンとは作用機序が異なる抗凝固薬としてNOACsが登場しています。ワルファリンやNOACsは血栓を予防する作用 (抗凝固作用) と副作用として出血を起こすことのバランスが重要となります。すなわちワルファリンの場合にはPT-INRという臨床検査値で、抗凝固作用と出血のリスクを見極め、投与量の調節が行われてきました。NOACsの場合には、患者様の状態 (腎機能、体重、年齢、一部薬剤の併用) により減量した投与量を選択する必要があるとされています。その理由は、薬物血中濃度 (体内にある薬物の量) が上昇し、出血のリスクが高まる可能性があると言われているからです。

今回の調査では、出血のリスクが高まるとされているNOACsの血中濃度が、患者様の状態によりどのように変化するかを調査し、出血性合併症や脳梗塞の発生状況に与える影響、NOACsの適正使用について検討いたします。

患者様がより安心してNOACsによる治療を受けられることを目的に、2015年4月~2016年3月の間に当センターでNOACsによる抗凝固療法を施行された患者様について、患者様の状態 (腎機能、体重、年齢など)、処方歴、臨床検査値、血中濃度などを診療録 (カルテ) などに基づき調査させていただきます。

この調査では、診療情報について個人の特定ができないように匿名化して集計、解析を行い、患者様の個人情報は厳重に管理・保護し、患者様に不利益が生じないよう配慮しています。また、この研究は倫理委員会で研究計画書の内容及び実施の適否等について、科学的、倫理的な側面が十分に審議された上で承認されています。この調査によって得られた情報は、研究の目的以外には使用いたしません。

調査に該当される患者様で、この調査に関する疑問点やご自身の診療情報の使用を希望されないなどの要望がございましたら、薬剤部 向井 までご連絡ください。ご連絡がない場合には患者様の貴重な診療情報を、医薬品の適正使用を目的として調査に使用させていただきます。

診療水準向上のために、ご協力いただけますようお願い申し上げます。

使用するカルテ情報・資料

次に示す情報について、当院の電子カルテシステムより情報の収集を行います。
① NOACsの血中濃度
② 患者基本情報(年齢、性別、身長、体重、疾患名、既往症、投与薬剤)
③ 生化学検査値:TP, ALB, T-BIL, I-BIL, D-BIL, AST, ALT, ALP, γ-GTP, LDH, BUN, CRE, UA, Ccr, Na, K, Cl, Ca, CRP, RBC, HGB, HCT
④ 出血性副作用、血栓塞栓性疾患の発生およびカテーテルアブレーションに伴う出血性合併症

利益相反

当研究に関連する医薬品における製薬企業であるBoeringer-Ingelheim、Bayer、Bristol-Meiyersより講演料として、共同研究者に対し資金の拠出はあります。しかし、Boeringer-Ingelheim、Bayer、Bristol-Meiyersの意向が本試験の成果およびその解釈に影響することはありません。本試験に関する利益相反に関しては、本試験に係る者が所属する各機関の取り決めに従い、適切に管理される様に努めます。また、利益相反により被験者に不利益がもたらされないことを確認いたします。

調査対象者

2015年4月~2016年3月の間で、国立循環器病研究センターでNOACs (※下記参照) による抗凝固療法を施行され、血液検査のうち血中濃度の評価を行った患者様

※ 非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬 (NOACs)
ダビガトラン (商品名:プラザキサ®) 、リバーロキサバン (商品名:イグザレルト®) 、アピキサバン (商品名:エリキュース®) 、エドキサバン (商品名:リクシアナ®)

研究期間

倫理委員会承認後 ~ 2018年3月31日

研究代表者

国立循環器病研究センター 薬剤部 向井 優太朗(内線8696)

事務局

国立循環器病研究センター 薬剤部 (内線2001)
代表電話 06-6833-5012

最終更新日 2017年05月17日

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