脳血管リハビリテーション科
診療科等の概要
部門の概略
脳血管リハビリテーション科は、センター設立時から開設され、理学療法室、作業療法室、言語聴覚療法室があります。現在(2021年6月時点)の人員体制は、理学療法士15名、作業療法士5名、言語聴覚士5名です。年間のリハビリテーション新規依頼件数は約3000件であり、令和2年度は3182件でした。
対象疾患は、脳血管障害が5割を占め、そのうち9割が急性脳卒中例です。脳卒中発症早期より失った機能に特化した集中的な訓練は、神経可塑性を促し、良好な機能回復に繋がることが期待されます。当科では、病態に注意をしながら、超早期より理学療法、作業療法、言語聴覚療法を行い、寝たきりや不動などの廃用症候群を予防し、安全性を担保しながら、可及的早期の離床、機能回復を目指したリハビリテーションを進めています。
また、当科が主導となり、多職種による合同リハビリテーションカンファレンス(参加職種:医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医療ソーシャルワーカー)を毎週行い、各患者のリハビリテーションの方針を検討し、チーム医療を実践しています。
部門の特色
急性脳卒中リハビリテーション
年間約1000例にのぼる急性脳卒中患者を中心に、SCUやNCUなどの集中治療室で治療が行われている発症間もない時期から、十分なリスク管理のもと、早期離床、機能回復、更には社会復帰を目指した急性脳卒中リハビリテーションを行っています。
吹田フレイル予防ネット
近年、急性期治療の進歩はめざましく、急性脳卒中患者さんの約半数が自宅退院となっています。一方、自宅退院後、再発だけでなく、転倒、活動性低下、抑うつ、社会からの孤立等の危険性が高くなることが知られていますが、生活自立度が高い自宅退院患者さんに対して、社会復帰のための在宅支援システムは整備されていません。そこで私達は、自宅退院患者さんの社会復帰の促進を目指し、自治体、企業等と連携して、地域に特化した患者さんの療養に関連する医療、福祉、社会資源を効果的につなげて活用できる「吹田フレイル予防ネット」を構築しました。
こちらから「吹田フレイル予防ネット」を紹介した動画をご覧ください。
研究
急性脳卒中や慢性心不全を中心とした心疾患領域における、①急性脳卒中例に対する新たなリハビリテーション法と評価法の確立に向けた臨床研究、②急性脳卒中の自宅退院例に対する包括的循環器リハビリテーションプログラムの有効性の検証、③慢性心不全・心疾患患者に対する早期離床、QOL改善を目指したHAL腰タイプ・和温療法の導入、に関する研究活動を行い、その結果を学会、論文で発表しています。
教育
年間10名以上の学生と他施設からの研修生を受け入れ、急性期脳卒中リハビリテーションの実際について指導しています。
スタッフ紹介
リハビリテーション科医師 1名
理学療法士 15名
作業療法士 5名
言語聴覚士 5名
事務 1名
秘書 1名
施設認定一覧
施設基準 | 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ) |
心大血管等リハビリテーション料(Ⅰ) |
最終更新日:2022年11月11日