各部のご紹介
研究部門は、以下の部で構成されています。
分子薬理部
タンパク質の構造は機能に直結し、その異常が疾患を引き起こします。鍵となる治療標的分子の探索、そのタンパク質の構造を理解し制御することで、アンメットメディカルニーズをみたす創薬、診断法の開発を目指します。
細胞生物学部
細胞生物学部では、小型魚類ゼブラフィッシュを使って心臓と血管の生体イメージングにより、どのように循環システムが形づくられるかを調べています。
分子病態部
「血栓症」をキーワードに、あらゆる研究手法を駆使して、発症機構の解明および新たな診断法・治療法・予防法の開発を目指した研究を行っています。
病態ゲノム医学部
遺伝統計学・統計学・計算科学の手法により、ゲノムなどの網羅的オミックス情報を解析し、ヒトの疾患の原因遺伝子の探索・発症メカニズムの解明・個別化医療の実現を目指す研究を行っています。
血管生理学部
心臓と血管の恒常性維持に関わるサイトカイン・増殖因子に焦点を当てて、心臓病や慢性炎症に基づく血管病の新しい診断法・治療法の開発を目指しています。
心臓生理機能部
"あるがままの生体"の生理学的観察を基本として、心血管機能・病態の神経・液性調節機構を分子から個体への統合的視点で研究し、それを基に、新たな循環器病の治療・予防法の開発を進めています。
心不全病態制御部
マウス心不全モデルやiPS細胞などを用いて、心不全における細胞死、オートファジーおよび自然炎症などの分子機構を明らかにし、心不全の新たな治療標的の同定と画期的な治療法の開発を目指しています。
心血管老化制御部
心血管疾患に対する次世代の治療法開発に挑んでいます。
加齢の同期抑制及び老化のリバース法の開発を目指しています。
人工臓器部
人工臓器部では、最先端の人工臓器・補助循環装置の開発に取り組んでいます。これまでに、補助人工心臓や心肺補助装置など多くの革新的医療機器の製品化を達成しています。
循環動態制御部
循環は、心臓の機能のみならず、血管機能、循環を調節する自律神経機能、要求量を決める全身の代謝量、血液量を決める腎機能などが複雑に関わり成り立っています。循環動態を巨視的・システム的に記述し、循環動態を操るための手法を探り、知見を生かした医療機器を開発することを柱として研究を推進しています。
先端医療技術開発部
有効な治療への貢献を目指し、生理・生化学的機能の画像診断技術の開発を行っています。また、疾患モデル動物を使った実験的検証、さらに医療機器としての実用化を行っています。
心臓再生制御部
心臓再生制御部は心筋細胞の若返りと増殖誘導機構の研究、心臓の再生における免疫細胞の役割、心臓発生を制御する遺伝子プログラムの研究、心血管系の発生とそのイメージングなど、広く心臓の発生と再生に関する基礎研究を推進しています。最近では企業との共同研究も開始し、新たな心臓の再生医療の開発を目指す応用研究も進めています。
研究推進支援部
研究者が学術・研究活動を円滑に推進できるよう様々な支援や調整を行っています。特に、研究の企画立案、調整や情報収集さらには研究設備等の様々な研究環境を良好に維持することに貢献します。
予防医学・疫学情報部
予防医学・疫学情報部は、循環器に関する疫学研究や人工知能応用を中心とした情報科学研究を行い、健康寿命の増進に資する知見を蓄積していくことを目指しています。
医学統計研究部
医学統計研究部では、統計科学の研究を行うと共に、最先端の統計学の方法論を応用することにより、 革新的な医療を構築していくことを目標としています。
心血管モザイク研究室
心血管モザイク研究室では、多様な組織で発生する変異クローンが心血管システムへ及ぼすインパクトについて研究しています。独創的な視点から心血管疾患の病態解明に取り組み、未来の医学の可能性を追求しています。
バイオデジタルツイン研究部
デジタルツインとは、現実空間にある情報をデータ分析・処理を経て仮想空間に再現する仕組みです。国循とNTT Research社の共同研究チームによって、患者さん個別の心臓や血管、循環全体のデジタルツインを作ることで、治療シミュレーションや治療の最適化、さらには自動的・自律的な治療を可能にする技術を生み出す研究を推進します。
最終更新日:2023年06月08日