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循環動態制御部

循環動態制御部での取り組み

循環動態制御部は国立循環器病研究センター研究所でもっとも歴史がある研究室の一つであり、循環の成り立ちを知り、その機能や調節を応用した治療法開発に取り組んでいます。
 循環は心臓というポンプにより酸素をのせた血液を安定的に送り届ける仕組み全体を指します。よって、心臓の機能のみならず、血管機能、循環を調節する自律神経機能、要求量を決める全身の代謝量、血液量を決める腎機能などが複雑に関わり成り立っています。循環動態制御部では、これら循環の仕組みをできるだけシンプルに数理モデル化することで理解し、その知見を応用し、最適な制御方法を模索しています。また、最適制御を達成する上で医療機器開発は必須であり、多くの企業と共同研究・開発を実施しています。さらに、医療機関や医薬品・医療機器開発に関わる企業へのアドバイスを介して現在の医療を最適化する試みにも取り組んでいます。

循環動態制御部での取り組み

1. 循環の仕組みを知る

循環の仕組みを知る手段として、シンプルな数理モデルを用いた循環の理解や病態の解明に取り組んでいます。心室の重要な機能が内包された圧容積関係(Pressure-volume loop: PV loop)や今の循環の成り立ちを見事に説明する循環平衡理論(Guyton’s circulatory equilibrium)を用いることにより、循環動態がどのように成り立ち、どのような異常が生じているのかを明らかにすることができます。また、循環系の恒常性を維持する調節系の解明にも取り組んでいます。血圧は末梢への灌流を保つためだけでなく、中枢に循環の状態を伝える重要なmediatorの側面をもちます。特に、動脈圧受容器反射は、血圧を感知し、自律神経を介して血圧を維持する重要な調節系です。動脈圧受容器から交感神経活動まで(中枢弓)と交感神経活動から血圧まで(末梢弓)に分けて循環の調節機能解析(Baroreflex equilibrium diagram)を行うことにより、正常と病態の循環制御的仕組みを検証しています。

循環の仕組みを知る

2. シミュレーションで医療のミライを拓く

循環器系の数理モデル化により、コンピュータ上に任意の循環をシミュレーションすることが可能になります。例えば、患者さんから得られた循環動態指標を用いて、コンピュータ上にその循環動態を再現することやその患者さんの転機を無数のパターンで想定することも可能になります。また、このような作業を通して、循環機能を定量的に把握することも可能です。将来的には、仮想治療や治療効果予測による診療支援、自動治療への発展、医療機器のIn-silico検証など幅広い用途で医療に貢献するツールに成長させたいと考えています。

シミュレーションで医療のミライを拓く

3. 循環を操り、治療に生かす

循環器疾患はその恒常性の破綻によりもたらされます。循環動態制御部では、培った循環に関わる器官の機能や循環調節に関する研究結果を基に循環を最適にコントロールする手法を開発することで病気の克服を目指しています。具体的には、薬物や機械で循環の制御機構を再建する研究に関して成果を報告しています。

循環を操り、治療に生かす

また、研究を医療に還元するために医療機器の開発に取り組んでいます。10社以上の企業と連携し、開発アイデア/試作物の制作から、社会実装された後の医療機器のさらなる活用法の検討など、あらゆるフェーズに関わっています。最終的には循環モニタ、治療機器などの多くデバイスを融合し、デバイス制御による循環の最適かつ自動的な制御医療の達成を目指しています。

循環動態制御部が目指す医療に関する説明動画はこちら↓
国立研究開発法人イノベーション戦略会議の動画
http://wwwc.cao.go.jp/lib_006/5kokken/5kokken_20.html?fbclid=IwAR3Zhp4S6PsJrJIa8lzjDYuXirdXPl1Cp4KhGgYNe8xhRAKw84VWHePx4LA

研究員になりませんか?

循環動態制御部では随時、研究員や共同研究先を募集しています。世界最高レベルの大動物実験や小動物での循環制御の実践、臨床実装をむけた医療機器開発などを体験することが可能です。個人での参加だけでなく、大学院生の受け入れ、人材育成交流(企業を含む)などさまざまな形態で受け入れを行っています。循環動態制御部に興味がある方は、saku.keita@ncvc.go.jp(朔啓太/室長)までご連絡ください。

最終更新日:2021年10月05日

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