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移植医療部

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重症心不全・移植医療部の概略

対象症例・治療内容

重症心不全・移植医療部では急性重症心不全症例(急性心筋梗塞や劇症型心筋炎といった急性心原性ショック症例等)に対して、様々な機械的補助循環を駆使した集学的治療を導入し救命を図ります。心筋症や虚血性心疾患などを基礎疾患とした慢性重症心不全症例に対しては心臓移植治療適応について検討し、心臓移植適応を承認された症例では移植への橋渡しを前提とした植込型左室補助人工心臓治療の適応可否を評価検討し、植込型左室補助人工心臓治療の導入管理から最終的には心臓移植治療に至るまでの一貫した治療を行います。

また、2021年5月より、当院はDT実施施設としても認定されました。DTとはDestination therapyの略であり、心臓移植への橋渡しを前提としない植込型左室補助人工心臓治療のことを意味します。DT治療の導入により心臓移植の適応とならない患者様にも植込型左室補助人工心臓治療の適応が広がることとなり、例えば65歳以上の方や、悪性腫瘍根治後5年以内の方などこれまでは移植の適応が承認されないために植込型左室補助人工心臓治療の適応とならない重症心不全症例にも治療選択肢が広がることになります。

診療概要

当院は重症心不全診療に関し、以下の施設認定を受けています。

  1. 10歳以下の小児を含む心臓移植施設、
  2. 植込型補助人工心臓実施施設、
  3. 小児用補助人工心臓実施施設
  4. DT実施施設

当科メンバーは主に循環器内科医により構成されており、心臓血管外科、心臓血管内科専門各科と連携し、重症心不全診療チームとして個別の重症心不全症例に対して適切な治療を提供します。心臓移植・植込型左室補助人工心臓治療を行える病院は国内でもまだ多くありません。そのため当院では全国各地からの重症心不全症例の紹介を積極的に受け入れています。治療方針の決定に悩む、もしくは治療に難渋する重症心不全症例の相談や紹介があれば速やかに当該施設と連携し、心臓移植や機械的補助循環治療を含めた適切な治療選択肢を呈示します。必要に応じ、往診を含めた対応も検討します。そして実際に心臓移植や機械的補助循環治療が必要と判断された場合には、患者、家族に対して心臓移植・機械的補助循環治療についての説明を行い、同意を取得したのちに患者を当院に搬送し、治療を継続します(図1)。

診療実績

様々な基礎心疾患による重症心不全症例を対象として2011年4月以降361件の植込み(2021年3月31日時点)と、139例の心臓移植を行っています(2020年12月31日時点)(図2,3)。

特に心臓移植治療までの橋渡し目的で装着される植込型左室補助人工心臓治療では同機器の保険診療が承認された2011年から数えて232件の植込手術とその管理を経験しています。

当院では小児循環器グループを中心として小児に対する心臓移植・機械的補助循環治療にも積極的に取り組んでおり、これまで21名の小児用体外設置型補助人工心臓(エクスコア)治療を行い、3名が心臓移植を当院で移植を受けています。また体格の大きな小児にも積極的に植込み型補助人工心臓治療を装着しており、最近では最新モデルのHeartMate 3を装着し、現在3名が通学し、1名が修学待機中です。また、ジャービック2000(植込み型補助人工心臓)装着中の小児の心臓移植治療を実施しています。当部門ではこれら小児心臓移植に対しても、移植適応検討や移植待機、移植手術後の管理など様々な情報を共有し、小児心臓移植診療にも協力しています。

さらには心臓移植だけでなく組織保存バンクを設立し、心臓弁、血管ホモグラフトによる組織移植を担当しています。また組織移植の定着を諮るために、他の組織バンクと協力して西日本組織移植ネットワークを設立し、活動しています。2016年4月に心臓弁、血管ホモグラフトによる手術も保険収載され、多くの施設で手術が行えるようになってきています。

 

最終更新日:2023年04月05日

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