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心不全部

医療関係者の皆様へ

医療関係者向けの専門的内容

1.部門の概略

心不全科では、急性/慢性心不全、心臓弁膜症、心筋症、心膜疾患などを中心とした臨床および臨床研究を幅広く進めています。心不全は、虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心疾患、高血圧、甲状腺疾患、貧血などの様々な疾患を基礎疾患として発症しますが、その原因や治療を心臓超音波、心臓MRI、核医学検査、心臓カテーテル検査、心筋生検、遺伝子検査などでを用いて検討し、それぞれ原因に応じた最適な治療を提供いたします。患者さんにできる限り丁寧な説明およびフォローアップをさせていただきご満足いただけるよう心がけております。
その他、現行承認されている治療のみならず、心不全、弁膜症、心筋症を中心に関する新たな先進医療の開発を目指し、治験や臨床研究などにも力を注いでいます。

2.主な診療疾患

<当科で主に対象としている疾患>

  • 急性心不全・慢性心不全
  • 心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症など)
  • 特発性心筋症(拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症など)
  • 二次性心筋症(サルコイドーシス、アミロイドーシス、ファブリー病など)
  • 感染性心内膜炎
  • 急性・慢性心筋炎
  • 心膜疾患
  • 上記の疾病に合併した冠血管疾患・不整脈・生活習慣病

患者さんの紹介や相談について

心臓弁膜症

心臓弁膜症は、心不全の主要な原因の一つであり、代表的なものとして、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症などがあります。
従来、心臓弁膜症に対する治療は外科手術が主体でしたが、最近では弁膜症に対するカテーテル治療(SHDインターベンションの一部)が大きく進歩しており、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)や、僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip治療が保険償還されています。当院では、最新の治療ガイドラインや患者様のご希望に合わせ、内科・外科含む合同のハートチームで一例一例の患者様について議論の上、最適な治療を提供させていただきます。当院では、施行可能な施設が限定されている透析患者さんに対するTAVIや、最新の第4世代デバイスを用いたMitraClip治療も、もちろん施行可能です。その他にも、新デバイスの治験治療も積極的に行っており、これまでの治療選択肢の幅を超えた治療も場合によっては提供させていただきます。
開胸手術は躊躇されるようなハイリスクな患者様、ご高齢の患者様でも、治療可能な場合があります。是非一度、当科外来へご相談ください。

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心筋症およびその他疾患

心筋症は心筋の障害によっておきる病気の総称で、代表的な疾患として、拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症、心アミロイドーシス、心ファブリー病、ミトコンドリア脳筋症、などがあります。
当院では、拡張型心筋症、肥大型心筋症に対するガイドラインに準じた至適薬物治療はもちろんのこと、トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対するタファミジス/パチシランの使用、ファブリー病に対する酵素補充療法/シャペロン療法、肥大型心筋症に対するカテーテル治療(経皮的中隔心筋焼灼術PTSMA)・心筋切除術など、実施施設が限定されている治療も行うことが可能です。また当院は国内有数の心臓移植施設であり、重症心不全患者さんに対する心臓移植の適応検討も含めた包括的治療を行い、患者様に最適な治療を提供いたします。
また、総合心不全クリニックも開設していますので、外科的治療も含め心不全全般に関するご相談は、専門医療連携室へご連絡いただけましたら幸いです。

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治験・研究情報

主要な治験、介入研究

  • 僧帽弁閉鎖不全症に対する経カテーテル的僧帽弁置換術治験(APOLLO治験: ClinicalTrials.gov NCT03242642)
  • 心不全患者における上昇した左心房圧を低減するCorvia Medical社製IASD(R)システムIIの評価に関する試験
  • APOLLO-B: 心筋症を伴うトランスサイレチン型アミロイドーシス(心筋症を伴うATTRアミロイドーシス)患者を対象としたPatisiranの有効性及び安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験
  • HELIOS-B:心筋症を伴うトランスサイレチン型アミロイドーシス患者を対象と. したVutrisiranを評価する第Ⅲ相試験.
  • トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者を対象としたALXN2060第3相試験

その他、多数の多施設共同研究試験に参加しております。

最終更新日:2023年04月05日

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