国立循環器病研究センター

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広報活動

循環器疾患の急性期医療と回復期リハビリテーションに関する連携協定を締結

― 急性期・回復期の最適な連携方法の構築 ―


2025年8月1日
国立研究開発法人国立循環器病研究センター
社会医療法人 協和会

国立循環器病研究センター(大阪府吹田市、理事長:大津欣也)と社会医療法人協和会(大阪府大阪市、理事長:加納 繁照)は2025年7月31日に、「循環器疾患の急性期医療及び心臓リハビリテーションを含む回復リハビリテーションに関する最適な連携方法を構築するための協定」を締結しました。この連携協定では、急性期医療においてそれぞれの医療機能を有効に発揮し最適化を図るとともに、急性期から回復期に至る一貫性のある良質な医療提供モデル構築を目指します。

締結式の様子

協定締結の背景

日本の人口が減少し続ける中、良質な医療を提供し続けるためには、医療機関(病院)が適切に役割を分担して、貴重な医療資源(医師などのスタッフや医療機器などの設備)をうまく活用していくことが必要です。同じ急性期医療を提供する病院であっても、持っている医療機器や治療の専門分野には違いがあります。お互いに助け合い補い合うことで、より良い医療を提供できるものと考えます。また、循環器疾患患者が増える中、急性期での効果的なハビリテーションの実施、急性期から回復期まで一貫性のある回復期リハビリテーションのモデルをつくることは大変意義のあることです。この協定では、国立循環器病研究センター病院と社会医療法人協和会加納総合病院が次のような共通の目的の下で連携を進めます。

協定の目的

  • 急性期の循環器疾患患者への治療において、それぞれの医療資源(機器、専門医など)を相互に調整して活用し、最適な連携を行うこと
  • 2つの病院が急性期・回復期の役割を分担し、シームレスな連携を行うこと

この協定で構築される急性期医療での病院間の連携や急性期と回復期の連携についてのロールモデルを地域そして全国に広めることにより、より多くの心疾患患者等の日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)の維持・向上、そして早期の自宅・地域生活への復帰などが期待されます。

主な連携内容

  1. 急性期における相互連携
    それぞれの病院が有する医療資源の利用について相互に調整し、診断・検査・治療・投薬など各段階で協力する。
  2. シームレスな医療連携
    国立循環器病研究センター病院に入院した心血管疾患患者に対し、急性期治療と急性期の心臓リハビリテーションを実施し、退院後は、社会医療法人協和会加納総合病院で回復期心臓リハビリテーションを含む回復期リハビリテーションを実施する。
  3. 協力体制
    最適な医療提供を追求するため、臨床研究を含む学術的な協力関係を構築、共同研究を実施。臨床における課題の解決や、ロールモデル構築のための取組を進める。
  4. 人的交流
    本協定の目的達成のために人的交流を含む必要な事業を共同で行う。

今後の展望

国立循環器病研究センターは、急性期医療機関としての役割を果たしていくため、今後とも地域委の医療機関との連携を深めていきます。

《参考》

【国立研究開発法人国立循環器病研究センター病院の概要】

住所:〒564-8565大阪府吹田市岸部新町6番1号
電話:0570-012-545(ナビダイヤル)
ホームページ:https://www.ncvc.go.jp/
病床数:550床
沿革:1977年日本で2番目のナショナルセンターとして開設2019年吹田市岸部新町(現在地へ移転)

病院部門は稼働病床525床のうちICUなど特殊病棟122床、一般病床403床を有し、年間4,000件超の救急患者受け入れ。リハビリテーションでは病院内に循環器リハビリテーション部を設置。心血管リハビリテーション科、脳血管リハビリテーション科の2科。医師5名、理学療法士25名/作業療法士6名/言語聴覚士5名の体制で急性期のリハビリテーションに取り組んでいる。

国立循環器病研究センターの外観

【社会医療法人協和会加納総合病院の概要】

住所:〒531-0041大阪府大阪市北区天神橋7丁目5番15号
電話:06-6351-5381(代表)
ホームページ:https://www.heartfull.or.jp/kano/
病床数:300床
沿革:1953年加納医院として開院、`57年医療法人立加納病院へ変更
その後、総合病院に成長後2009年国内初「社会医療法人」認定
現在、法人として2病院、2診療所、1老健施設、3特養など運営医療から介護・在宅まで多岐にわたるサービスを展開中である。

加納総合病院はケアミックスで、急性期151床、回復リハ96床、療養53床を有する。
リハビリ部門では、急性期~回復・療養(維持)リハビリと、訪問リハビリ、デイケアを実施し、
セラピストは総勢85名以上、今後、心大血管リハビリテーションに着手する。

加納総合病院の外観

【調印式の様子】

締結式の様子

締結式の様子

 

【報道機関からの問い合わせ】

国立研究開発法人国立循環器病研究センター 企画戦略局 北波
TEL : 06-6170-1069 (40001)  MAIL:kouhou@ml.ncvc.go.jp

社会医療法人協和会 加納総合病院 事務部 天野
TEL:06-6351-5381            MAIL:h_amano@heartfull.or.jp

最終更新日:2025年08月01日

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