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腎臓・高血圧内科

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腎デナベーション(Renal Denervation)

腎デナベーション治療のご案内:
血圧管理が難しい高血圧に対する新たな選択肢

治療抵抗性高血圧(TRH)とは?

治療抵抗性高血圧(TRH: Treatment-Resistant Hypertension)とは、利尿薬を含む3剤以上の降圧薬を服用しても目標血圧を達成できない高血圧を指します。TRHは、全高血圧症例の10〜15%に存在するとされ、治療中の高血圧患者さんのうち、目標血圧を達成できているのはわずか53%のみという現状があります。

TRHの重大なリスクと腎デナベーションの意義

TRHは、心臓病や脳卒中などの心血管イベント発症のハイリスクであり、放置することは非常に危険です。血圧を10mmHg下げると、心血管イベントは20%、死亡率は13%抑制されることが報告されており、TRHに対する薬剤以外の降圧治療の意義は極めて大きく、腎デナベーションは新たな治療選択肢として大きな期待が寄せられています。

腎デナベーション治療のメカニズム

腎デナベーションは、カテーテルを用いて腎動脈周囲の腎交感神経の働きを抑えることで、血圧を下げる治療法です。

腎デナベーションのメカニズム

腎交感神経と高血圧

腎臓の周囲には、血圧の調節に深く関わる腎交感神経が張り巡らされています。この神経が過剰に活動すると、以下のメカニズムで血圧が上昇します。

  1. レニン分泌の促進:腎臓から血圧を上げるホルモン(レニン)の分泌が促進されます。
  2. ナトリウム再吸収の促進:腎臓での塩分(ナトリウム)と水分の再吸収が促進され、体液量が増加します。
  3. 中枢交感神経の活性化:腎臓からの信号(求心路)が脳に伝わり、全身の交感神経活動がさらに高まります。
腎デナベーションは、この過剰な交感神経の伝達を遮断することで、降圧効果をもたらすと考えられています。

使用するカテーテルの特徴

安全かつ効果的に腎交感神経を焼灼するために開発されたカテーテルを使用します。

  • 超音波エネルギー
    血管内膜側から全周性に超音波で一度に焼灼。腎交感神経の多くは血管壁から1〜6mmの深さに位置しますが、超音波はその深さまで到達し、約80%の神経を焼灼可能と言われています。
  • 冷却バルーン
    water-filled cooling balloonで血管壁を冷却しながら焼却することにより、血管壁の損傷を防ぎ、治療の安全性を高めます。

腎デナベーションのメリットと期待される効果

腎デナベーションは、TRH患者さんにとって、降圧薬治療にはない独自のメリットをもたらします。

24時間均一な降圧効果と血圧変動の抑制

腎デナベーションによる降圧効果は、薬のように服用時間や代謝の影響を受けず、24時間均一に得られることが示唆されています。これにより、特に心血管イベントのリスクを高める早朝高血圧や夜間高血圧といった血圧変動の抑制に貢献し、心臓や血管への負担を軽減する可能性があります。

服薬負担の軽減と予後の改善

TRH患者さんの多くが抱える薬の飲み忘れの問題に対し、腎デナベーションは根本的な解決策となり得ます。治療により降圧薬の量を減らしたり、種類を減らしたりすることが可能になれば、患者さんの服薬負担が軽減され、結果として予後の改善や医療費の削減にもつながることが期待されます。

腎デナベーションの対象となる方(適応)

腎デナベーションは、主に治療抵抗性高血圧(TRH)の患者さんを対象としています。
・・・利尿薬を含む3剤以上の降圧薬を服用しても、血圧が十分にコントロールできていない方。

*降圧剤の種類や量の決まりや、24時間血圧計を用いた血圧値の確認があります。
また、腎機能が保たれていることが確認でき(eGFR≧40ml/min/1.73m2)、その他の患者さんの病態や腎動脈の形態などを詳細に検査した上で、医師が総合的に適応を判断します。まずは、当院の腎臓高血圧内科医師にご相談ください。

最終更新日:2026年02月09日

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