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腎臓・高血圧内科

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抗糸球体基底膜抗体型糸球体腎炎(Goodpasture症候群)

抗糸球体基底膜抗体型糸球体腎炎(Goodpasture症候群)

急速進行性糸球体腎炎を呈する疾患のうち、抗糸球体基底膜抗体が陽性となる疾患です。肺にも肺胞出血を呈することがあります。腎機能は急激に悪化し、短期間に末期腎不全に至ることが多いです。確定診断には腎生検が必須です。治療は血漿交換療法とステロイド剤を併用します。

症状

肉眼的血尿を自覚することもあります。急速に腎不全が進行することが多く、乏尿、浮腫を伴うことが多いです。肺障害を合併した場合、血痰、喀血などの肺出血や咳嗽などがみられます。

検査所見

抗糸球体基底膜抗体が陽性になります。血尿・蛋白尿がでます。肉眼的血尿を認めることもあります。腎障害として、急速進行性糸球体腎炎を呈します。診断時、すでに腎不全が進行していることが多く、透析導入になることも多いです。

腎生検所見

著明な細胞性半月体形成を認めます。

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著明な細胞性半月体形成を認め、フィブリノイド壊死を伴っています。ボウマン嚢も破綻し、細胞性半月体が糸球体外にも認めます。

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糸球体から赤血球が漏出し、尿細管に赤血球が充満しています。

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診断基準

  1. 血尿(多くは顕微鏡的血尿、稀に肉眼的血尿)、蛋白尿などの腎炎性尿所見を認める。
  2. 抗糸球体基底膜抗体が陽性である。
  3. 腎生検で糸球体係蹄壁に沿った線状の免疫グロブリンの沈着と壊死性半月体形成性糸球体腎炎を認める。

上記の1および2 または1および3を認める場合に確定診断とする。

治療(急速進行性腎炎症候群の診療指針第2版)

血漿交換療法とステロイド剤の併用療法を行います。
腎不全が進行した場合は、透析療法が必要となります。

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最終更新日:2021年10月08日

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