糖尿病・脂質代謝内科
対象疾患・治療法
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)ってなに?
HbA1cとは?
ヘモグロビンは赤血球内のタンパク質の一種で、全身の細胞に酸素を送る働きをしています。血液中のブドウ糖がヘモグロビンとくっつくと糖化ヘモグロビンになります。
血糖値が高いほどヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなります。いったん糖化したヘモグロビンは、赤血球の寿命(120日)が尽きるまで元には戻りません。
血糖値の低い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が少くなるので、HbA1cは低くなります。 血糖値の高い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなるので、HbA1cは高くなります。 |
HbA1cは糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかをパーセント(%)で表したものです。
HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映しますので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けません。
HbA1cは世界中で測定されていますが、世界の大多数の国に比べ日本の測定値は約0.4%低値に測定されていました。2012年4月より、日本でも国際的に広く使用されている測定値を使用することになりました。
日本糖尿病学会患者様向けリーフレットより引用 |
ただし、今後1年間程度、当センターでは従来の測定値をHbA1c(JDS)、国際的な値をHbA1c(NGSP)として報告します。 換算式は以下のとおりです。
HbA1c(NGSP)値と今までのHbA1c(JDS)値との関係は以下のとおりです。
HbA1c判定のめやす
HbA1c(JDS)が5.6%以上、HbA1c(NGSP)が6.0%以上の方は詳しい検査が必要です。
糖尿病は、症状の有無、血糖値、HbA1cの値を総合的にみて診断します。糖尿病が否定出来ないところに当てはまった方は、ブドウ糖を飲む検査などの詳しい検査が必要ですので、必ず医療機関を受診してください。 出典:糖尿病診療2010 日本医師会雑誌 vol 139特別号(2) S32-S35 |
最終更新日:2021年10月21日