医療人の育成
先輩紹介: 脳神経外科
脳神経外科 レジデント 前田拓真

先輩プロフィール
| 出身地 北海道札幌市 |
|---|
| 出身校 札幌医科大学 |
| 卒業年度 2015年 |
| 所属医局 埼玉医科大学国際医療センター |
| 趣味 車、エレクトーン演奏 |
| 国循でのキャリア 2019年-2020年 脳神経外科レジデント |

上図
A:高橋淳先生と。年度末にレジデントアウォードをいただき、「棚から本マグロ」くらいの喜びでした。
B:佐藤徹先生と。治療が成功した後の一杯は格別でした。
C:血管内治療チームで学会に参加した際の一枚です。
D:全体カンファレンスとは別に、有志の若手で自主的に行われていた症例検討会です。国循若手の熱意が感じられます。
E:当時のレジデント・専門修練医の先生方です。現在は日本のみならず、世界各地で活躍されています。
最終更新日:2026年05月29日
はじめに
元号が平成から令和に変わった、まさにその日、私は国循の会議室で新入職員オリエンテーションをうけていました。
吹田にそびえ立っていた国立循環器病研究センター、通称「国循」。年季の入った建物からは、歴代の兵たちの戦いの跡が感じられました。現在は真新しい建物へと生まれ変わり、最新の医療機器・研究機器が導入されています。循環器・脳卒中に関わる医師で、その名を知らない者はいません。脳神経外科関連では、国内唯一のナショナルセンターである国循が全国に広く門戸を開いてくださっていることは、大変ありがたいことだと思います。
私が初めて国循を訪れたのは2014年、医学部6年生の頃でした。1週間の見学を受け入れていただきました。完全に観光気分で訪れたのですが、学生にも容赦ない「宿題」やカンファレンスでの発表が待ち受けていました。学生ながらその雰囲気に圧倒され、そして強く憧れ、「医師になったらここで働きたい」と思いました。そして、それが実現したのが5年後の2019年です。
全国からモチベーションの高い医師が集結し、第一線の指導者から教えを受けながら、朝から晩まで困難な治療にあたっています。当時のメンバーは今や全国、さらには世界各地で活躍しており、現在でも毎年のように交流が続いています。「国循」は医局の垣根を越えた巨大な同窓会としても機能しています。国循の素晴らしさは、このネットワークの強さにもあると思います。全国どの学会に行っても、必ず国循つながりで話が盛り上がります。また、国際学会でも国循の仲間に再会することが多くあります。
国循では、一つひとつの症例を学問へと昇華させています。ここにいると、「医師は学者でもある」ということを改めて実感させられます。学会発表や論文執筆、さらには統計解析の技術や研究に必要な考え方・マナーなど、多くのことをここで教わりました。私は現在医師12年目になりますが、自身のキャリアにおいて極めて重要な1年であったと感じています。
なぜ脳神経外科を志望したのか
幼少期より細かい作業が好きでした。臨床実習で、1mmほどの血管を縫合する脳外科のバイパス手術を見た際、「これしかない」と感じ、他の診療科と迷うことはありませんでした。
また、これは脳神経外科医になってから実感したことですが、日本の脳神経外科医は手術のみならず、カテーテル治療や放射線治療など、多岐にわたる治療を担っています。国循では、これらすべての治療の第一人者から直接指導を受けることが可能です。さらに研究面でも、まだまだ発展の余地が大きい分野であると感じています。私は現在、脳動脈瘤や脳卒中のトランスレーショナルリサーチに携わっていますが、そのきっかけとなったのも、国循赴任中に研究に関する講演を聴講し、研究所を見学させていただいたことでした。
国循での研修を検討されている皆様へ一言
「国循で働いてみたかった」という脳外科医の知り合いは非常に多くいます。それぞれの医局事情などにより、国循での勤務が叶わなかった方も少なくないのが現実です。
国循での研修を検討されているということは、「挑戦できる環境にある」ということだと思います。国循で何を得られるかは、個々人の情熱による部分も大きいですが、後悔することはないはずです。私自身も、1年という限られた期間ではありましたが、1年とは思えないほど濃密な時間を過ごすことができました。ぜひ皆さんも国循メンバーの一員になってください。
国循での業績
論文
学会発表
受賞