国立循環器病研究センター

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医療人の育成

先輩紹介:心臓血管内科レジデント

心臓血管内科 レジデント 宮永大


先輩プロフィール

出身地
福井県
出身校
福井大学

経歴

2014年4月~2017年8月 
初期~後期研修
(福井大学医学部附属病院)
2017年9月~2024年3月 
循環器内科(福井厚生病院) 
2024年4月~現在
国立循環器病研究センター
心臓血管内科レジデント
(2027年3月までの予定)

好きなもの:
コーヒーとお菓子
座右の銘:
義を見てせざるは勇無きなり

 

 

【国循を志望した理由】

私は福井大学を卒業し、福井大学医学部附属病院で初期研修2年および後期研修1年半を過ごしました。その後福井厚生病院に就職し後期研修を含めて6年半の間、循環器内科医として恩師である加藤浩司先生の指導を受けました。福井厚生病院では循環器のカテーテル検査や治療の他に、地域に根差した中核病院でもあるため総合的な内科診療として、救急外来やクリニックからの紹介、健診心電図異常、転院依頼等、様々な診療に携わりました。そんな中、2019年に横浜で開かれた第83回日本循環器学会発表の際に、国循でレジデントをしていた先輩と再会し、研修は大変であるが日々研鑽を積んでくこと、最先端の治療や研究を学び・発展させていくことの重要性について教えていただき、国循に強い憧れを抱きました。なかでも心臓移植や最先端のカテーテル・デバイス治療といったものは、経験のない自分にとって夢のような検査・治療であり非常に感銘を受けました。その後も循環器内科医として不整脈を中心に診療をしていましたが、患者の治療方針について「もしかしたらあの治療方法が適応かもしれない」と思うものの、知識・経験不足から判断に悩み、高次医療機関に紹介するしかないことも多々ありました。現状の自分に歯がゆい気持ちと悩みや迷いを抱えることもあり、心に余裕がない毎日でした。そして、次第に国循へ行きたいという夢も諦めるようになりました。大きく落ち込み、悩んでいたある日、非常に感銘を受けた横浜での思い出を振り返りました。どう頑張れば成長できるのだろうか?と何度も自問自答した結果、国内最先端の検査や治療ができる国循で初心に戻り勉強することで生まれ変わろう、と決意し国循の心臓血管内科レジデントを志望しました。

【国循での生活】

国循に心臓血管内科レジデントとして来られる先生は4~8年目の先生が多いです。私は医師11年目とレジデントの中では医師歴が長いものの、高次医療機関の勤務経験は乏しく勤務開始前は非常に不安でした。しかし、いざ仕事が始まってみると同期や先輩方に助けてもらい、治療方針や論文についてスタッフに気軽に質問・相談ができ、医師以外のコメディカルにもサポートしてもらえる素晴らしい環境でした。日々の診療で悩むことはありますが、チームで相談し最先端の検査や治療を行う中で、自分の診療にも少しずつ自信をもつことができてきました。

また、国循では心臓血管内科レジデントがスタッフの先生から講義をうけることができるというのも魅力です。これまで私は移植医療部・不整脈科・冠疾患科をローテートしましたが、どの科の講義も非常にわかりやすく、循環器専門医を目指す先生方に是非ともお勧めしたい内容ばかりです。国循での生活は大変ですが得られるものは大きく、周りの皆さんに助けられながら自分が一歩ずつ頑張ることができる環境です。このような環境で働くうちに、以前は自信のなかった最新の知見の勉強会や発表などについて、自分でも驚くほど前向きに頑張りたいと考えるようにもなりました。

【国循を目指す先生へ】

国循では循環器内科の基礎を学ぶことの他に、研究や学術的にも大きな経験を積むことができます。例えば大学院を目指す先生、海外での学会発表や留学を目指す先生等、様々な分野で活躍される先輩がいることで刺激になります。そして、いろいろな立場や出身の先生から意見が聞けるのも貴重な経験となります。

国循の心臓血管内科は6つの科に細分化されており、1つの科を3か月かけて回るため、全科をローテートするには最低1年半かかります。研修期間が長くなることに関しては悩みましたが、私は先天心も含めていろいろな科のローテートを希望しており、3年間在籍することに決めました。

現在の新内科専門医制度の関係上、レジデント志望の先生方が国循で長期間研修するのは悩ましいと思います。しかし、どの科も勉強や経験になるので、国循で長めの研修期間を検討する価値はある、と私は思います。熱意があればどんなことでも周りが応援してくれる、それが国循の魅力であり、今後研修を希望される先生方にとってもかけがえのない経験ができる環境だと自信をもって言えます。

私は恥ずかしながら、一度は国循を諦め、灰色のような毎日だと決めつけて不貞腐れていましたが、それは間違っていました。自分自身で道を見つけ頑張らなければならないと気づくことで、灰色の毎日に少しずつ彩りを取り戻せるようにもなりました。また、現在の自分があるのは、国循の方々はもちろんのこと、福井大学や福井厚生病院の皆さんのおかげだと気づきました。出会った全ての方に感謝し、国循で人として成長し、そして新しく来られる皆さんとの出会いも楽しみに、これからも一生懸命頑張りたいと思います。

 

最終更新日:2024年12月03日

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