トピックス
RRS起動要素研修コースおよび指導者養成コース 開催報告
令和7年10月12日(日)、国立循環器病研究センター研究棟2階トレーニングセンターにて、医療安全管理室主催による施設職員限定の「RRS起動要素研修コース」および「RRS起動要素研修指導者養成コース」を開催いたしました。
午前に実施された「RRS起動要素研修コース」には、医師2名・看護師7名の計9名が受講し、インストラクターモニターとして看護師3名が参加しました。午後の「RRS起動要素研修指導者養成コース」には、医師2名・看護師8名の計10名が受講しました。
本コースの開催にあたり、東京慈恵会医科大学救急医学講座より武田 聡 主任教授、万代 康弘 准教授、同大学教育センター看護キャリアサポート部門より挟間 しのぶ 部門長をファシリテーターとしてお迎えし、貴重なご指導を賜りました。ご多忙の中ご協力いただきましたすべての関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
■RRSの現状と課題
院内迅速対応システム(Rapid Response System:RRS)は、病院機能評価において必須項目とされており、すべての医療機関にとって導入が求められる重要な取り組みです。しかしながら、導入後もRRSに基づく実効的な活動が十分に展開されていない施設が多いのが現状です。
■ RRS起動要素研修コースとは
RRSは、入院患者の状態悪化を早期に察知し、重篤化する前に迅速な対応を行うための院内患者安全システムです。本研修コースは、現場の医療従事者が患者の異変に気付き、適切にRRT(Rapid Response Team)を要請できるようになることを目的としています。
RRSには、①起動、②対応、③システム改善、④指揮調整の4つの構成要素がありますが、本コースでは「①起動」に焦点を当てたトレーニングを実施しています。
研修は、事前学習(e-Learningおよびアンケート)と、当日のシミュレーション研修(講義30分、実技5症例[各25分程度]、まとめ10分)から構成され、合計3時間のプログラムとなっています。
■今後の展望
国立循環器病研究センターでは、指導者養成コース修了者を中心に院内でのRRS活動を推進するとともに、ナショナルセンターとしての使命に基づき、日本全国の医療機関にRRS起動要素研修コースを受講する機会を提供する予定です。

令和7年10月12日 午前 RRS起動要素研修コース 受講者と指導者

令和7年10月12日 午後 RRS起動要素研修指導者養成コースの受講者と指導者
最終更新日:2025年10月16日