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JMECC~RRS対応コース 令和7年度開催報告
令和7年8月10日(日)、国立循環器病研究センター研究棟2階トレーニングセンターにて、「JMECC(Japanese Medical Emergency Care Course:日本内科学会認定 内科救急・ICLS講習会)~RRS(Rapid Response System:院内迅速対応システム)対応コース」を開催いたしました。
今年度は、医師1名・看護師4名の計5名が受講。コースディレクターは当院病院長・山本一博先生、ブース長は脳神経内科・千葉哲矢先生、アシスタントインストラクターは脳血管内科・鴨川徳彦先生と私が担当いたしました。開催にあたりご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
■JMECCとは
JMECCは、救急医療に携わる機会の少ない内科医が、心肺蘇生のみならず急変時の幅広い対応力を身につけることを目的とした講習会です。日本救急医学会策定の「ICLS(Immediate Cardiac Life Support)」を基盤に、日本内科学会独自の「内科救急」プログラムを加えた、約7時間30分の実践型コースです。
- 午前:シミュレータを用いた一次救命処置(BLS)、AED使用法、気管挿管、電気的除細動を含む二次救命処置(ALS)アルゴリズムの習得
- 午後:内科救急から心停止に至るシナリオに基づく実技演習
- 終了時:筆記試験による理解度の確認
日常臨床で遭遇する予期せぬ容態悪化に対し、実践的な対応力を養うことを目的とした、非常に充実した内容となっています。
令和5年7月以降は、従来のJMECCにRRSの要素を加え、より包括的なプログラムへと進化。コース名称も「JMECC~RRS対応コース」へと変更されました。
■ 新内科専門医制度におけるJMECCの位置づけ
当院は、新内科専門医制度において基幹施設として認定されています。基幹施設の要件として「自施設でのJMECC開催」が求められており、当院ではこれを継続的に実施しています。
JMECCは、内科専攻医が必ず履修すべき講習会であり、内科専門医資格取得において必須のプログラムです。プログラムの目的は心停止に至るリスクのある患者への対応、心停止後の対応が独りよがりとならないよう全国共通のアプローチを身に着けていただくことにあります。
■今後の開催予定
当院では、令和4年7月よりJMECCを開催し、令和5年7月からはJMECC~RRS対応コースとして継続しています。今後も毎年の開催を予定しており、専攻医のみならず、中堅・ベテランの内科医の皆様にも積極的なご参加をお待ちしております。
また、本コースは医師に限らず、看護師の皆様の参加も歓迎しております。急変対応や院内救急体制の理解を深める機会として、ぜひご活用ください。
令和7年8月10日 JMECC~RRS対応コース 国立循環器病研究センター受講生と指導者
文責:心臓血管内科/救急部 田原良雄
最終更新日:2025年08月13日