病院について
病院長ご挨拶
―世界を目指し地域に根差す医療機関づくり―

2025年4月より国立循環器病研究センター(国循)病院長に就任いたしました山本一博です。
私は大阪大学医学部4年生のカリキュラムに設けられていた基礎講座配属の期間中、国循の病理部で勉強させていただきました。その数か月間の経験が、循環器に対する興味を一層深めてくれました。
1986年に大阪大学を卒業後、1994年から2年間の米国Mayo Clinic留学期間を除き、2011年に鳥取大学に赴任するまで、大阪で循環器内科医として勤務しておりました。2011年から14年間、鳥取大学医学部循環器・内分泌代謝内科の教授を務め、この度、学生時代以来となる国循で仕事をする機会を与えていただきました。
国循は、質の高い医療を提供するために職員が一丸となって努力しており、国内外から高い評価をいただいております。循環器病に関する医療と研究の最前線をリードし続け、患者さんの生活の質向上に寄与するため、国循のさらなる成長を導けるような取り組みを進めてまいります。
ナショナルセンターとして国内外に向けた情報発信に努めることは当然ですが、これに加え循環器疾患には救急患者が多いという特性から地域医療との診療連携強化に取り組みます。各医療圏における医療機関の役割分担と連携の必要性が強調されていますが、病診連携という枠組みを超え、介護までを含んだ連携が求められる時代になっていると考えます。理想的な地域連携の在り方について模索してまいります。なお、このような地域連携は病気に罹患した後の治療や療養に主眼が置かれますが、未病対策が最も効果的です。予防医療を通じて健康寿命の延伸という大きな目標にも貢献できるよう努めます。
現在、DXやAIといった言葉をよく見聞します。これら先進技術は業務の効率化と均てん化に欠かせないツールです。しかし、これらを扱うのは人間です。特に連携を要する活動では、核となる人財の存在が必須となります。当院を信頼して受診してくださる患者さんの期待に応える医療を提供し続けるためにも、人財の育成に努めることが国循に課せられた重要な責務のひとつと認識しております。
オープンなコミュニケーションを促進し、皆様の声を反映させながら、より良い医療環境を築いていくために全力で取り組んでまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
2025年4月
病院長 略歴
1980年3月 | 広島大学附属高等学校卒業 |
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1986年3月 | 大阪大学医学部卒業 |
1986年7月 | 大阪大学医学部第一内科研修医 |
1987年7月 | 大阪警察病院心臓センター医員 |
1990年4月 | 大阪大学大学院医学研究科入学 |
1994年3月 | 大阪大学大学院医学研究科修了 |
1994年7月 | Mayo Clinic (Rochester, Minnesota, U.S.A.) The Division of Cardiovascular Diseases and Internal Medicine |
1996年6月 | 大阪大学医学部第一内科 研究生、医員、助手 (講座再編にともない講座名は病態情報内科、循環器内科と改名) |
2005年7月 | 大阪大学臨床医工学融合研究教育センター 特任助教授 (大学院医学系研究科循環器内科兼任) |
2007年4月 | 同上 特任教授(大学院医学系研究科循環器内科兼任) |
2011年7月 | 鳥取大学医学部病態情報内科学 教授 |
2020年4月 | 鳥取大学医学部循環器・内分泌代謝内科学 教授(講座名の名称変更) |
2015年4月~2025年3月 | 鳥取大学医学部附属病院 副病院長(兼任) |
2022年4月~2025年3月 | 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 副院長(非常勤) |
2025年4月~ | 鳥取大学名誉教授 |
2025年4月~ | 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 病院長 |
病院の目標
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最終更新日:2025年04月01日