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心臓外科

狭心症(Angina pectoris: AP)とは

心臓の本体は心筋という特殊な筋肉でできています。心室においては小さな心筋線維が複雑に絡み合っており、これらの心筋線維が収縮と拡張をすることで、心室全体が収縮、拡張をして、血液を送りだしています。

図12 心臓の構造、血液の流れ

心筋が正常に活動するためには、心筋自体への血液の供給が必要です。なぜならば、血液は各細胞が活動するために必要なエネルギーを運んでおり、それを受け渡す役割を果たしているからです。血液が運ぶ様々な栄養素のうち、心筋は特に酸素を必要とします。

心臓内腔には血液がたっぷり含まれていますが、残念ながら心臓内の血液を心筋に取り込むことは出来ません。心臓の出口である大動脈弁を通過した血液の一部が、大動脈弁からすぐ10-15mm位のところに入り口がある冠動脈という血管に流れ、この血管が心筋へ血液を運んでいきます。冠動脈は右と左の2本存在し、心臓の各領域へ血液を運びます。各領域には番号や名前がつけられています。


図13 冠動脈の解剖

冠動脈の内腔が狭くなることを冠動脈狭窄といいます。狭くなる原因は、動脈硬化による場合がほとんどです。動脈硬化とは血管の壁の内部にコレステロールなどからなるプラークいう塊が出来ることで、この部分の血管壁が分厚くなり、内腔が狭くなっていきます。プラークが出来る原因は、高血圧、高脂血症(高コレステロール血症)、糖尿病、喫煙、肥満などがあります。一度プラークによる狭窄部が出来てしまうと多くの場合はプラークが多くなっていき、狭窄度は進行していきます。


図14 冠動脈の血管断面


冠動脈が高度に狭くなると血液の流れが妨げられ、狭いところより先の心筋へは血液が不足してしまいます。このような状態が起こると、狭心症という症状が出現してきます。狭心症には、前胸部や肩、心窩部(胃のあたり)が締め付けられるといったような症状や上腕、あごがしびれるといったような症状が出ることもあります。この症状は、歩行などの動いているとき(安静時に比べ心臓が頑張って全身へ血液を送りださなければならない)に起こることが多いです。この状態ではまだ心筋は生きていることが多いので、この時点で治療をすれば、心筋のダメージを最小限に抑えることが出来ます。

動脈硬化によるものではなく通常は正常な冠動脈が、何らかの原因により冠動脈壁が収縮することで狭窄を起こすことがあります。これを冠れん縮性狭心症といいます。

最終更新日 2018年08月13日

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