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臨床工学部

臨床工学部の概略

医療の高度化と専門化に伴い生命維持装置は複雑化しており、操作する上で専門的な知識と技術が必要となります。臨床工学部門はそれらの生命維持装置を操作・管理する部門です。国立循環器病研究センター臨床工学部は部長1名(手術部長と併任)技士長1名、特任人工心肺主任1名、臨床工学技士18名の総勢21名で構成されています。主な業務として、人工心肺業務・補助循環業務・人工心臓業務・ペースメーカー業務・アブレーション業務・血液浄化業務などがあります。それぞれに専門的知識と認定資格をもつ臨床工学技士を配置し、安全な医療を提供することを最優先に業務を遂行しています。

各業務の特色

人工心肺業務

心臓や大血管の手術をする場合、一時的に心臓を停止させた状態で手術を行います。心臓を停止させている間に、全身の血液循環を代行する生命維持装置が人工心肺装置です。人工心肺業務では人工心肺装置の操作・管理のみならず、心臓の動きを停止させ保護する心筋保護液の注入業務等も行っています。当センターでの人工心肺使用症例は年間700件以上を数え、全国屈指の症例数となっています。人工心肺装置の操作は、専門認定資格を持つ臨床工学技士が業務に当たり、心臓手術時の安定した循環維持に努めています。

補助循環業務

補助循環装置には大動脈バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping;IABP)や経皮的心肺補助(percutaneous cardiopulmonary support;PCPS)があります。IABPは胸部下行大動脈にバルーンを留置したバルーンを心電図または動脈圧に同期させて、膨張と収縮を繰り返すことで弱った心臓を補助します。心臓自身に栄養を供給する動脈の血流を増加させる作用と、心臓が収縮しやすくなる作用があり、急性心筋梗塞や心臓外科手術後で、一時的に心機能が低下した症例に使用します。
PCPSは肺・心臓を代行する生命維持管理装置です。強力に呼吸・循環を補助できることから緊急心肺蘇生や重症心不全、重症呼吸不全症例などに使用されます。これらの補助循環装置が安全に駆動するよう、装置の導入や維持の間、装置の駆動状態を確認しています。

人工心臓業務

2011年4月に植込型補助人工心臓の保険償還が認められてから、在宅で療養しながら移植待機される患者さんが急増しています。人工心臓部門では、生命維持装置である補助人工心臓を装着した患者さんが、移植までの待機期間を『安心して、安全に』過ごせるようサポートできるように、専門的な研修を終了した人工心臓管理技術認定士が業務を行っています。


ペースメーカー業務

心臓は、1分間に60‐70回、1日で約10万回拍動し全身へ血液を送り出しています。しかし、心拍数に異常をきたす病気があり、脈が遅くなるのを徐脈性不整脈、早くなるものを頻脈性不整脈といわれます。特に頻脈性不整脈は、致死性不整脈とも呼ばれ非常に危険な状態となります。徐脈性不整脈には、脈を補うためにペースメーカーが、致死性不整脈にはショック機能を有した植込み型除細器(ICD)や両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRTD)の植込みが適応となってきます。当センターでは、全例手術室で植え込み・交換手術を行っており手術中のアナライザ・プログラマ操作・設定などを臨床工学技士が担当しています。


アブレーション業務

カテーテルアブレーションは、脈が速くなる頻脈性不整脈を起こす原因となっている異常な電気興奮の発生部位を焼き切る治療法です。心房細動や心室性期外収縮、心室頻拍など多くの不整脈に対してアブレーションを行っています。臨床工学技士は、主に3Dマッピングシステムの操作やラボ、高周波発生装置の操作を担当しています。また、平成26年度に発作性心房細動に対する保険承認が認められたクライオアブレーションも行っています。


血液浄化業務

腎臓の機能が低下した場合は腎臓の機能を代行する血液透析が必要となります。血液透析は、体外循環を用いて血液を体外に導き、ダイアライザと言われる膜を介して、血液中の水分や老廃物などを取り除く治療法です。血液浄化部門では、腎機能が低下した患者さんに対する血液透析や、循環器病疾患の治療が必要な入院患者さんを対象に血液透析を実施しており、外来透析は行っておりません。また、肝不全や敗血症の際に施行される血漿交換や直接血液灌流法であるPMX-DHP、家族性高コレステロールに対してのLDL-Apheresis など、特殊血液浄化も行っています。


最終更新日 2016年07月01日

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