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総合検査室

診療科等の概要

総合検査室は、検体検査部門のなかで患者さんにとってもっとも身近な検査室です。場所は、外来採血室の真向かいにあります。生化学検査、免疫検査、血液学的検査、凝血学的検査、一般検査から構成されています。患者さんの検体(血液、尿、髄液、腹水などの体液)に含まれている種々な成分の検査をしています。検査技術の進歩で、現在ではほぼすべての検査をさまざまな自動分析装置で行っています。国家資格を有した検査技師が、各装置で正確な値を迅速に報告するために、測定値の保証確認はもとより、装置の点検、整備も欠かすことはありません。これらは、すべて国際規格(ISO15189)に遵守して行っています。
以下に外来採血室も含めた各セクションを紹介します。

外来採血室

外来採血室は、案内表示19番で、専門外来のならびにあります。

開放感のある広い待合に隣接して、採血をおこなうブースがあります。採血は、臨床検査技師および看護師からなる採血要員で、業務を担当させていただいています。

採血室待合の大型モニターには、受付をされると順に院内共通番号で表示します。

採血ブースへの呼出方法ですが、採血の順番が来ますと、院内共通番号でお呼び出しいたしますとともに、各採血ブースに取り付けられている小型モニターにも、この番号は表示されます。

採血をする前に、あらかじめ下記のような内容の確認をさせていただきますので、ご協力をお願いします。

  • 患者さまご本人を確認のための、お名前(氏名)、生年月日をお聞きします。
  • 消毒用のアルコールやテープに対するアレルギーの有無。
  • 主治医(担当医)から禁止されている腕や血管(シャント形成、乳がん手術)などの確認。

検査項目についての説明、当センターで扱う「主な血液検査の基準値一覧」については、備え付けの説明パンフレットとしてご用意しておりますので、ご自由にお取りください。

外来採血室 写真

説明パンフレット

検査前の注意

  • 空腹時で採血する12時間前までには食事を済ませ、その後、水以外の食事、飲み物も摂らないで下さい。飲み物の内容によっては、検査結果に影響を及ぼしますので、ご注意ください。
  • 中には食事後の影響を見る検査や、食事の影響がない測定項目もあります。採血前に食事を摂っても良いかどうかについては、担当医師の指示に従ってください。
  • 採血当日までに過激な運動やストレスのかかること、睡眠不足とならないようにしてください。
  • 採血室には、移動時間なども考慮して時間的な余裕をもってお越しください。
  • 採血時に袖をまくったとき、上腕が締め付けられるような服装は避けてください。

総合検査室

総合検査室は、外来採血室の裏側にあります。生化学検査、免疫検査、血液学的検査、凝血学的検査、一般検査、外部委託検査から構成されています。患者さんの検体(血液、尿、髄液、腹水などの体液)に含まれている種々な成分の検査をしています。検査技術の進歩で、現在では多くの検査をさまざまな分析装置を用いて行っています。国家資格を有した臨床検査技師が、各装置で正確な値を迅速に報告するために、測定値の保証確認はもとより、装置の点検、整備も欠かすことはありません。これらは、すべて国際規格ISO15189を遵守して行っています。
以下に、各セクションを紹介します。

生化学検査

生化学検査は体内に含まれているさまざまな化学成分について調べる検査になります。
生化学検査で測定できる項目は現在100種類以上にもなりますが、当院では血液中の蛋白成分、糖質、脂質、肝臓や腎臓の機能に関連する検査を自動分析装置で測定しております。

生化学検査 写真

検査装置、試薬は非常に進歩しており、他の病院で行われた検査結果との互換性もあり、信頼度の高い報告が可能となっております。

免疫検査

血液中の極めて微量な成分を測定している分野です。分析装置の進歩とともに、測定可能な濃度の範囲は向上しています。例えると、満水にした25mプールの中で、スプーン一杯分の「混ざりもの」まで探せる精度になっています。
また、心疾患や甲状腺機能、糖尿病における各種ホルモン、B型肝炎やC型肝炎といった感染症に関わる抗原や抗体、腫瘍マーカーなどについての検査も行っています。

免疫検査 写真

血液学的検査

全自動血球計数装置を用いて、血液中の赤血球数、ヘモグロビン濃度、白血球数、血小板数等の測定をしています。また、血液細胞の形態異常の有無については、顕微鏡を用いて直接観察をしています。
これらの検査値や検査所見は、貧血症、多血症、出血、炎症、造血器腫瘍などのスクリーング検査や疾患治療に対する治療効果のモニタリングとして重要な検査です。

血液学的検査 写真

凝血学的検査

血液は血管内では液状で、滞ることなく循環していますが、出血すると瞬時に凝血反応が起こり止血します。このような血液の性質は、失血による生命危機を防ぐため、生命が進化の過程で獲得した、優れた生体防御メカニズムです。血液中に含まれる凝血に必要な成分は、おもに血液から赤血球、白血球を除いた血漿成分中に含まれているフィブリノゲンを代表とする血液凝固因子と血小板です。
凝血学的検査では、全自動血液凝固測定装置を用いて、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間、フィブリノゲン量、血小板凝集能検査などを測定し、血液凝固因子の量や機能、血小板機能の確認をしています。これらの検査値は、出血リスクの有無やワーファリンやヘパリンなどの抗凝固薬の効果のモニタリングや評価に必要不可欠です。また、血栓止血領域における知識や検査技術に優れたスタッフにより各診療科、研究所との共同研究に参画して、これまでに血栓性素因や抗凝固薬の評価、検査法において多くの研究成果をあげています。

凝血学的検査 写真

一般検査

一般検査は、医療技術の進歩によって臨床検査が進化する中、機械化がむつかしかった部分であった尿検査や髄液検査などで検査技師自身が直接検査を実施しています。昔、臨床検査の検体としては尿検査が一般的で、その名称を現在でも使用している古典的な検査です。一般検査室では、尿・便・髄液・体腔液(胸水・腹水・心嚢液・関節液)などの血液以外で様々な生体から採取された材料に対して検査をしています。一般検査の正確性は、最終的には技師の目で確認をする、とても重要な検査となります。

尿定性検査

尿定性検査は、尿中に蛋白や潜血・糖などが出ていないかについて分析装置や反応試薬を塗布されたスティックを用いて半定量的に調べる検査です。健康診断などで多くの方がこの検査を受けています。例えば尿中に糖が出ていれば糖尿病や腎機能の低下を疑われ、潜血が出ていれば、腎・尿路・泌尿器系の腫瘍、炎症、異物、先天性異常などを疑われますので、その後のより詳しい検査のきっかけにもなります。
このように簡易に多項目の検査ができることから、幅広く全身の状態をみることが可能となったため、スクリーニングとして重要な役割をもっています。

尿定性検査 写真

尿沈渣

尿沈渣とは、尿の中にある有形成分を遠心分離器で回転させて沈め、それを顕微鏡で観察する検査です。尿沈渣を行う意味として、第一に腎・尿路系に病変があるかどうかの選別、第二に既に確認された腎・尿路系の病変に対する治療効果や薬剤の副作用の判定にも用いられています。臓器や組織から剥がれ落ちた細胞や、身体の状態を反映して生成された有形成分がそのまま観察できることから、とても多くの情報を持っています。

外部委託検査

院内では、実施していない検査を外部検査センターへ委託するための検体処理、検査センターからの報告データの取り込みが主な業務です。他には、治験検体の処理、特殊検査の検体保存・管理、各種検査・検体取扱いにおける問い合わせの対応などを行っています。

最終更新日:2023年01月30日

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