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麻酔科

対象疾患・治療法

対象疾患

成人心臓手術

年間550症例前後麻酔管理をおこなっており、基本的に全身麻酔で管理します。冠動脈バイパス手術の多くは人工心肺を使用しないため、厳密な麻酔管理が必要となります。肺動脈カテーテル(PAC)と経食道心エコー(TEE)によるモニタリングをおこないます。弁手術ではTEEによる評価診断で治療方針が変更決定されることもあります。また、最近は小切開手術やロボット手術による弁形成術の管理が求められるため、分離肺換気や頸部から脱血管挿入が要求されることもあります。ハイブリッド手術室でのカテーテルによる大動脈弁置換手術も昨年60症例ほど麻酔管理しました。左室補助装置装着手術や心臓移植手術など重症心不全に対する麻酔管理も年間40症例ほど有ります。

大血管手術

年間500症例前後麻酔管理をおこなっており、基本的には全身麻酔で管理していますが、腹部大動脈瘤手術などでは硬膜外麻酔や神経叢ブロックを併用しています。胸腹部下行大動脈瘤に対するグラフト置換手術も100症例前後施行されており、分離肺換気、神経叢ブロック、MEPモニタなど多岐にわたる管理モニタリングをおこなっています。上行弓部大動脈瘤グラフト置換手術や大動脈弁形成手術(reimplantation手術)なども多く施行されています。慢性肺動脈塞栓症に対する血栓除去術も年間20症例ほどに施行されています。ハイブリッド手術室での大血管ステント留置手術などの低侵襲手術も増加しています。大血管手術でも大動脈解離手術を中心としてTEEによる評価診断が重要となっています。

小児心臓手術

年間350症例前後の麻酔管理を全身麻酔でおこなっています。新生児から成人先天性心疾患まで幅広い疾患に対処しております。新生児手術では肺動脈絞扼術やシャント手術などの姑息術も多く施行されています。新生児でも使用できる小型TEEプローブが市販されており、術中評価診断をおこなっています。

脳外科手術

年間550症例前後の麻酔管理を全身麻酔でおこなっています。脳外科領域でもカテーテルによる血管内治療が増加しており、100症例前後の麻酔管理をおこなっています。開頭手術ではもやもや病に対するバイパス吻合手術が増加しています。

周産期

帝王切開手術を中心としておこなわれています。麻酔は原則、脊椎麻酔、硬膜外麻酔を施行しています。

内科カテーテル治療

ペースメーカやICD装着手術、CRT埋め込み手術などを中心として、全身麻酔で管理をおこなっています。リード感染症例に対するレーザー治療やカテーテルによる心房中隔欠損口閉鎖術などの全身麻酔もおこなっています。

診断法

術中経食道心エコー(TEE)での心臓大血管外科症例における周術期評価診断をほぼ全症例でおこない記録を残しています。特にカテーテルによる大動脈弁置換術、小切開による弁形成術などでは術後の評価のみならず、術前診断にも大きく貢献しております。最近のエコー装置の機能向上はめざましく、多くの症例でリアルタイム3D画像を描写して診断しております。術中3DTEEによる評価診断により、多くの外科手技への助言をおこない、周術期合併症を未然に予防していると考えられます。
その他、近赤外分光法装置3種類で脳内や末梢動脈での循環モニタをおこなっております。下行、胸腹部大動脈瘤グラフト置換手術やステント治療手術を対象とした体性感覚誘発電位モニタ(MEP)は全症例で施行しています。動脈波形からの心拍出量計測、パルスオキシメトリからのヘモグロビン濃度測定、脳波計からの麻酔深度測定などの低侵襲モニタもおこなっております。

治療法

集中治療室や重症心不全病棟、乳幼児病棟での挿管や、中心静脈ライン挿入、動脈ライン挿入なども依頼されておこなっています。
慢性期の疼痛管理や術後鎮痛としての硬膜外神経ブロックや神経叢ブロックもおこなっています。

最終更新日:2021年10月08日

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