遺伝子検査室
診療科等の概要
臨床遺伝子検査のご案内
当センターの遺伝子検査室では、専用遺伝子パネルを用いた臨床遺伝子検査の受託をおこなっています。対象疾患は肥大型心筋症、先天性QT延長症候群、マルファン症候群及び類縁動脈疾患などがあります。詳細は「2. お引き受け可能な対象疾患」をご参照ください。
当センターはNGS法およびSanger法の双方でISO15189:2022認定を取得しており、品質管理された遺伝学的検査を提供しています(一部疾患を除き、保険診療としての検査が実施可能です)。
当センターの専門職らで構成するバリアント検討会で、解析結果の病原性を評価し、報告書にまとめます。検査受託から解析・報告までをセンター内で一貫して行うことで、検査品質の確保および迅速な結果返却に努めています。対象となる患者さんがいらっしゃる場合は、検査受託をご検討ください。

1. はじめに(ご依頼にあたって)
検査をご依頼いただく際は、次項以降の検査内容をご確認の上、下記までご連絡ください。
1-1. 契約形式
当センターとの契約形式は以下のいずれかをお選びください。各施設の運用状況に応じて、いずれかの方法で契約手続きをお願いします。
● 施設間契約 : 当センターと貴施設との間で契約を締結の上、検体を受託する形式
● スポット契約: 提出予定の検体ごとに契約を行う形式
1-2. お問い合わせ窓口(医事管理室)
契約・必要書類の請求に関するお問い合わせは下記までご連絡ください。
国立循環器病研究センター 医事管理室 idenshi-keiyaku-iji@ml.ncvc.go.jp
1-3. 保険診療の原則(重要)
保険診療で算定される遺伝学的検査(D006-4等)は、診療報酬点数表および関連通知で定める対象疾患・要件に該当し、臨床症状・検査所見・家族歴等から当該遺伝子疾患が疑われ、診断確定(鑑別)または治療適応確認等に必要な病的変異の確認を目的として実施する場合に限り、検査依頼を受託いたします。なお、原則として患者1人につき1回の算定であり、通知で定める一部の検査では、他の検査等で診断がつかない旨など所定の記載が求められます。
2. お引き受け可能な対象疾患
当センターでお引き受け可能な遺伝学的検査の対象疾患は、以下の通りです。
①肥大型心筋症
②先天性QT延長症候群
③マルファン症候群
④血管型エーラスダンロス症候群
⑤ロイスディーツ症候群
⑥家族性高コレステロール血症
⑦先天性プロテインS欠乏症
⑧先天性プロテインC欠乏症
⑨先天性アンチトロンビン欠乏症
⑩オスラー病
⑪カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)(※)
⑫ブルガダ症候群(※)
※⑪・⑫は保険適用外検査です。
3. 検体受領から結果ご報告までの期間
検体受領後、最長3カ月で結果をご報告いたします。
4. 検査費用
検査費用につきましては、契約手続きの際に当センター医事管理室より料金表をご提示いたします。
請求書は結果報告後に順次発送いたします。
5. 採血管・サンプルの種類・採取量
A. SRLの立ち入りのある施設
A-1. SRLとの手続きが「完了」している場合
●採血管:SRLにより事前に納品される (PN7) EDTA-2Na 採血管(依頼書付属)
●サンプルの種類・採取量:全血 7 mL(推奨)
○小児・採血困難者の場合に限り 2 mL 以上 を受領可
○2 mL 未満は受領不可
A-2. SRLとの手続きが「未完了」の場合
●SRLを介して提出する場合:
貴施設のSRL担当者を通じて手続きを進めてください。
手続きに関するお問い合わせは「15. お問い合わせ先③ 国立循環器病研究センター 遺伝子検査室」までご連絡ください。
●SRLを介さずに送付する場合:
「B SRLの立ち入りがない施設」の手順をご参照ください。
B. SRLの立ち入りがない施設
●採血管:EDTA-2K または EDTA-2Na 抗凝固剤入り採血管(Na / Kは不問)
●サンプルの種類・採取量:全血 5mL(推奨)
○小児・採血困難者の場合に限り 2 mL 以上 を受領可
○2 mL 未満は受領不可
●受領不可の検体:
○ヘパリン採血
○クエン酸採血
○分離剤により血清分離した検体
6. 送付いただく書類一覧
遺伝学的検査をご依頼の際は、下記の書類一式をご提出ください。すべての書類のご準備をお願いいたします。
■重要なお知らせ(2026年4月~)
- 検査同意書(写し)の提出は不要となります。
- ただし、検査同意書の取得は必須です。同意のない検査依頼は受領できません。
- 同意書は貴施設内で適切に保管してください
A. SRLの立ち入りのある施設
●必要書類(2026年3月まで)
○検査同意書(写し)*1
○検査依頼書(原本)*2
○匿名化専用依頼書(SRL 依頼書)(写し)*3
○臨床情報(必要に応じて)
○肥大型心筋症パネル検査に伴う臨床情報調査(原本)※該当時のみ
●必要書類(2026年4月〜)
○検査依頼書(原本) *2
○匿名化専用依頼書(SRL 依頼書)(写し) *3
○パネル検査に伴う臨床情報調査(原本)※該当時のみ
○臨床情報(必要に応じて)
○(検査同意書は提出不要。ただし取得は必須)
補足(A-2. SRLとの手続きが未完了の場合)
●SRL を介して提出する場合は、貴施設の SRL 担当者を通じて手続きを進めてください。
●SRL を介さずに提出する場合は、「B SRLの立ち入りがない施設」をご参照ください。
B. SRLの立ち入りがない施設
●必要書類(2026年3月まで)
○検査同意書(写し)*1
○検査依頼書(原本)*2
○臨床情報(必要に応じて)
○肥大型心筋症パネル検査に伴う臨床情報調査(原本)※該当時のみ
●必要書類(2026年4月〜)
○検査依頼書(原本) *2
○パネル検査に伴う臨床情報調査(原本)※該当時のみ
○臨床情報(必要に応じて)
○(検査同意書は提出不要。ただし取得は必須)
*1 検査同意書について(2026年4月~)
- 遺伝学的検査をご希望される場合、必ず患者様から検査同意を取得してください。検査同意のない検査依頼は当センターでは受け付けられません。
- 検査同意書(原本)は、貴施設にて適切に保管をお願いいたします。
- 2026年4月以降、検査同意書(写し)の当センターへの提出は不要となります。
*1-I 自施設の同意書式がある場合
2026年4月以降、検査同意書(写し)の提出は不要となりますが、患者様からの検査同意の取得は必須です。自施設の書式での同意取得される場合は、以下の6項目が全て含まれていることをご確認ください。
- 文書タイトルに「遺伝学的検査」の表記がある
- 遺伝学的検査の対象疾患が明記されている
- 宛名が貴施設の施設長である
- 遺伝学的検査の説明日、説明者の所属・氏名の記入箇所があること
- 検査同意取得日、同意者氏名、生年月日、性別の記入欄があること
- 代諾者または代筆者の場合、その氏名と被検査者との関係の記入欄があること
上記項目を満たしていない場合は、
当センター医事管理室より提供される「遺伝子検査同意書(ひな形)」を参照のうえ、貴施設の書式を修正いただくか、当センターのひな形をご利用ください。
*1-II 自施設の同意書式をお持ちでない場合
契約手続き時に当センター医事室より添付される「遺伝子検査同意書(ひな形)」をご利用下さい。使用の際には貴施設の方針に沿って適宜修正していただいて構いません。
*2 検査依頼書(原本)
- 遺伝学的検査依頼書は、検査依頼時に貴施設の依頼医が記載してください。
- 遺伝子検査依頼書の書式変更は固くお断りいたします。
- 記入に際しては、遺伝学的検査依頼書(見本)をご参照いただき、太枠線内の各項目を全てご記入下さい。
- 検査依頼書は原本を当センターへ送付してください。
- 依頼書原本の返却はいたしません。必要時は事前に複写保管をお願いします。
- 疾患対象遺伝子につきましては「 15. お問い合わせ先③ 国立循環器病研究センター 遺伝子検査室」へ事前にご相談ください。
*3 匿名化専用依頼書(SRL依頼書)(写し)
- SRLより納品されるDNAと患者情報の照合に必要です。
- 写しの送付漏れがある場合、当センターより確認のご連絡を差し上げることがあります。
(匿名化専用依頼書 記載上の注意)
患者氏名、性別、年齢、担当医、依頼日、採取日をご記入ください。 4枚綴りの複写となっておりますが、SRLへお渡し頂く依頼書に患者氏名は複写されないようになっております。上記の注意事項を確認のうえ、ご記入ください。
7. 書類のご提出方法
「6. 送付いただく書類一覧」でご案内したすべての書類をご準備のうえ、下記の宛先までご郵送ください。個人情報を含むため、追跡可能な郵送手段のご利用を推奨いたします。
宛先
〒564-8565
大阪府吹田市岸部新町6-1
国立循環器病研究センター 遺伝子検査室 宛
A. SRLの立ち入りのある施設
●レターパックなどの追跡可能な郵送手段をご利用ください。
●A-1(手続き完了済):レターパックなどの追跡可能な郵送手段をご利用ください。
●A-2(手続き未完了):
○SRLとの手続きが完了してから提出される場合、貴施設のSRLの担当者より手続きを進め、A-1 の方法に準じてご郵送ください。
○SRLを介さずにサンプルを送付する場合は、「B SRLの立ち入りがない施設」をご参照ください。
(SRL利用時の注意)
匿名化専用依頼書の写しはSRLより納品されるDNAと患者情報の照合に必要です。送付漏れがないようご留意ください。ご提出時は「6. 送付いただく書類一覧」の書類をすべて同封のうえ、ご郵送ください。
B. SRLの立ち入りがない施設
●A-1と同様の追跡可能な郵送手段をご利用ください。
8. 検体の発送方法
検体の発送は、以下の通りお願いいたします。
A. SRLの立ち入りのあるご施設
A-1(手続き完了済)
●SRLが検体の回収、DNA抽出、当センターへの搬送を行います。
●採血前日までに貴施設のSRL担当者へ連絡ください。
●集荷時間はご施設様により異なります。貴施設のSRL担当者へご確認ください。
●依頼書・採血管は、SRLにより事前納品された匿名化専用依頼書、(PN7)EDTA-2Na採血管(依頼書付属)、または貴施設にて使用している同等の採血管をご使用ください。
●採血量は7mLを推奨します。小児・採血困難者の場合に限り2mL以上でも受領可能です。2mL未満は受領不可です。
(運用上の注意事項)
●SRLによる集荷対応不可の時間帯に採血を実施された場合、貴施設のSRL担当者にご連絡のうえ、次回検体回収日の確認をお願いします。
●土日祝日はSRLの集荷なしのため、金曜日の採血は可能な限り回避してください。集荷までの間、血液検体は冷蔵保管をお願いします。
●集荷対応不可時間帯に採血された検体は、DNAの品質確認後に検査いたしますが、品質が基準に満たない場合は再採血を依頼する場合があります。
A-2(手続き未完了)
●SRL経由で提出:手続き完了後は A-1 に準じて提出ください。
●SRLを介さないで提出:「B SRLの立ち入りがない施設」をご参照ください。
B. SRLの立ち入りがない施設
●到着指定:月曜~木曜の9時~16時 到着となるよう指定し、冷蔵便で送付してください。普通郵便は受け付けできません。
●検体要件:EDTA採血(Na / Kは不問)で全血 5mL を送付
詳細については「5. 採血管・サンプルの種類・採取量」をご参照ください。
○受領不可:ヘパリン採血、クエン酸採血、分離剤により血清分離した検体
○採血量:全血 5mL を推奨。小児・採血困難者の場合に限り2mL以上 も受領可(2mL未満は受領不可)
●検体識別:検体には氏名(または識別可能な番号)を必ず記入してください。
●梱包:検体の漏れ防止や破損防止のために二重包装にご協力ください。書類同梱時も濡れ防止対策(ビニール袋・封筒等)をお願いします。
●箱詰め:検体は原則 1患者 1箱 とし、元払い・冷蔵で発送してください。家系ごとで発送する場合は、必ず検体へ記名をお願いします。
○複数家系分を同一箱で郵送することはご遠慮ください。検体取り違え防止にご協力お願いします。
●発送連絡:発送時に、国立循環器病研究センター 遺伝子検査室(E-mail:idenshi.kensa@ncvc.go.jp) へ一報をお願いいたします。
●検体送付先
〒564-8565
大阪府吹田市岸部新町6−1
国立循環器病研究センター 遺伝子検査室 宛
9. 出検にあたってのご留意事項
当センターに遺伝学的検査を依頼いただく際には、以下の点にご留意ください。
- 検査費用は報告書返却の際に発生いたします。
- 検体を当センターで受領した後のキャンセルは不可です。
- 検査期間(結果報告までの期間)は約3ヵ月です。
- 臨床診断・臨床経過は詳細に記載し、家族歴がある場合は家系図の同封をお願いします。
- 必要に応じて画像検査報告書・心電図等を別紙で同封してください。
- 検体について当センターより問い合わせる場合があります。検査依頼書に連絡先・依頼医名は正確にご記入ください。
- 肥大型心筋症の検査依頼の場合、「肥大型心筋症パネル検査に伴う臨床情報調査」への記入をお願いします。
- いただいた臨床情報の詳細について、当センター医師および担当者より確認の連絡を差し上げる場合があります。
- (重要)保険診療による検査の受託原則:
当センターの保険診療による遺伝学的検査は、当該疾患に対して遺伝子検査以外の臨床検査等による評価を行ってなお診断および治療介入の判断が困難な症例、および臨床的に診断確定済みの症例における病因バリアント探索について受託を原則としています。(詳細は「1-3. 保険診療の原則」をご参照ください)。 - 検体提出についてご不明な点は、「15. お問い合わせ先③ 国立循環器病研究センター 遺伝子検査室」までお問い合わせください。
10. 検体の取り扱い
検体(全血、ゲノムDNA)の保管期間は検査終了から1年間とします。保管期間経過後は、個人情報の保護に十分配慮し、国立循環器病研究センター 臨床検査部が責任を持って感染性廃棄物として処分します。
11. 結果の取り扱い
当センターの規定に則り、検査関連業務にのみ使用します。
12. 基準範囲
- Reference配列と比較をして、エクソン領域においてアミノ酸変化やフレームシフトを認めないこと。
- Reference配列と比較をして、エクソンから±5bpのスプライス部位において塩基変化を認めないこと。
※使用しているReference配列に関してのお問い合わせは、「15. お問い合わせ先③ 国立循環器病研究センター 遺伝子検査室」へお願いします。
13. NGSの性能特性
当センターの遺伝子検査室ではNGS法により疾患対象遺伝子に対しバリアントの検索を実施し、バリアントを網羅的に検出します。検出したバリアントに関して、サンガー法により追加検証しています。全てのエクソンをサンガー法で確認するものではありませんので、あらかじめご留意ください。
※疾患対象遺伝子の内容に関してのお問い合わせは、「15. お問い合わせ先③ 国立循環器病研究センター 遺伝子検査室」へお願いします。
14. 事業終了時における受領した個人情報の消去および媒体の返却
事業終了となった場合(当センターが閉院となった場合)、受領した個人情報は事業管理者により5年間保管後、消去します。
結果の再通知等のご要望には随時対応いたします(対応可能期間:事業終了時から5年間)。
15. お問い合わせ先
① 契約・必要書類の請求について
国立循環器病研究センター 医事管理室
E-mail:idenshi-keiyaku-iji@ml.ncvc.go.jp
② 各疾患の疾患担当医へのご相談について
ご相談の際には、「診療予約依頼書(Excelファイル)」に必要事項をご記入の上、患者サポートセンター室(06-6170-1348)へFAXでご送信ください(24時間送信可)。
詳しくは「患者さんの紹介はこちら」をご参照ください。![]()
③検査に関する内容について
国立循環器病研究センター 遺伝子検査室
E-mail:idenshi.kensa@ncvc.go.jp
最終更新日:2026年03月25日