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研究推進支援部

部の業績
2015年業績

2015年の業績

支援業務概要

  • 研究企画調整室では、ゲノム研究に関する今後の展開について、他の5つの国立高度専門医療研究センター(NC)と共同で政策提言した。
  • 研究企画調整室では、6NC共同のクリニカル・イノベーション・ネットワーク(CIN)特別研究班のメンバーとなり、わが国における疾患登録システム(患者レジストリ)に関して政策提言した。
  • 研究企画調整室では、研究開発の推進に必要となる公的研究資金等の外部研究資金、特に国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」(AMED)からの外部資金獲得増に向けて、研究計画書等の作成支援、研究班構築調整、臨床研究の推進等を行った。特に、「成人先天性心疾患」に関する課題については、国立成育医療研究センターとの調整を行った。
  • 研究企画調整室では、臨床研究を計画的かつ効果的・効率的に実施するため、臨床研究セミナーや倫理研修等を臨床研究部、先進医療・治験推進部や医学倫理研究室と共同で開催した。
  • 動物実験管理室では、センターで実施される動物実験について実験動物の福祉向上・研究の透明性の確保・研究の信頼性の向上に努め、適正な動物実験の実施を心掛け、研究者が安全に安心して研究に没頭できるよう基盤整備を行い、また適宜、指導を行った。
  • 動物実験管理室では、法令対応のため「動物の保護及び管理に関する法律」改正に伴う情報収集、実験動物・動物実験に関わる他組織との情報交換を行い、施設の今後について検討した。さらに移転後の施設に関して情報収集するとともに研究者のニーズにこたえるべく施設の基本設計・実施設計に関与した。
  • 研究情報基盤管理室では、当センターにおける循環器病及び関連疾患の診断・治療・予防などの研究活動が効率的に行われるよう、研究情報基盤であるNCVCネット研究所セグメントの運用に必要な支援活動を行った。
  • 研究安全管理室は、有害薬品とアイソトープを用いた研究活動を支援するために、研究者に対して法令に基づいた教育訓練と安全管理業務、さらには分析機器の保守点検等を通して、研究の質の向上に努めた。

研究概要

  • 研究企画調整室では、主に重症心不全における病態生理の解明及びその病態生理に基づいた治療に関する研究を行っている。病態生理の解明には、複雑系の機能解析に必要な工学的手法を用い、また、治療には独自に開発したデバイスの臨床応用を目指した基礎研究を行っている。
  • 動物実験管理室では、動物福祉に立脚した実験動物の麻酔法の確立や、研究者に対して講習会等を通してその動物実験実施手順などの指導を行った。また、実験動物飼養施設をいかに運営していくかが最大の研究テーマそのものでもあり、支援業務と切っても切り離せない関係にあり、結果としてセンターから多くの業績が生まれることが、研究成果であると考えている。
  • 研究情報基盤管理室では、スーパーコンピュータなどのハイパフォーマンスコンピュータやソフトウェア技術を用いた生体医工学(ME)や医用画像処理および医療情報に関する研究を行っている。
  • 研究安全管理室では、研究に関しては、「両生類を用いた組織再生のメカニズム」と「大動脈リモデリングの機構」を調べた。

2015年の主な研究成果

  • 国立高度専門医療研究センター(NC)・メディカルゲノムセンター検討ワーキンググループのメンバーとなり、「わが国の保健医療システムにおけるゲノム医療の展望」について、6NC共同で政策提言した。
  • 6NC共同で、わが国における疾患登録システム(患者レジストリ)の在り方と、新たな治験・臨床研究の推進方策について政策提言した。
  • 独自に開発した循環平衡理論による、左室補助人工心臓(LVAD)装着症例におけるリバースリモデリング予測に関して、移植部門からコンサルテーションを受けている。
  • 重症心不全症例における心臓リハビリテーション促進のため、市販フットスパを用いた、新しい温熱療法を開発し、現在研究成果をまとめている。
  • 心臓突然死と関連するBurugada症候群を想定し、心臓の右室流出路における興奮伝導障害領域を設定した電気生理学的シミュレーションをスーパーコンピュータにおいて実施し、右室流出路における解剖学的特徴が致死的な不整脈の誘発に関与する示唆を得た。
  • イモリの組織再生の仕組みを調べた。2次元電気泳動とde novoシーケンスの解析から、いくつかのタンパク質を同定し、その中にはマウスの筋管細胞を脱分化させる作用のあるものを見出した。
  • 哺乳動物の胚(胎児)発生に、母親の免疫系の関与があるものかを大動脈形成の過程で調べた。その結果、今までの報告して来たCa/NFATシグナリングの異常ばかりでなく、プロトンポンプの機能障害でも、胚の左右軸反転を誘導できることを明らかにし、国際誌へ投稿した。

研究業績

  1. Shimizu S, Kawada T, Akiyama T, Turner MJ, Shishido T, Kamiya A, Shirai M, Sugimachi M. Guanfacine enhances cardiac acetylcholine release with little effect on norepinephrine release in anesthetized rabbits. Autonomic Neuroscience: Basic and Clinical. 187, 84-87, 2015.
  2. Shimizu S, Kawada T, Une D, Fukumitsu M, Michael James Turner, Kamiya A, Shishido T, Sugimachi M. Partial cavopulmonary assist from the inferior vena cava to the pulmonary artery improves hemodynamics in failing Fontan circulation: a theoretical analysis. Journal of Physiological Sciences. Epub, , 2015.
  3. Tani S, Narazaki H, Inada H, Todo T, Iwata M, Nakao T, Shigehatake Y, Sakamoto Y, Miyashita F, Yokota C, Minematsu K, Nakazawa K. An Online Support System for Stroke Education - Focusing on Use of the System by Schoolteachers in Junior High Schools-. 7th International Symposium on Medical Information and Communication Technology (ISMICT). , 243-247, 2015.
  4. 加藤 規弘, 鶏内 雅司, 河野 隆志, 後藤 雄一, 斎藤 美紀子, 宍戸 稔聡, 下川 昌文, 高岡 志帆, 新飯田 俊平, 堀 裕行, 松原 洋一. 我が国の保健医療システムにおけるゲノム医療の展望-国立高度専門医療研究センターの取り組みと提言. 医療. 69, 375-382, 2015.
  5. 桒原 健, 瀬戸 裕一, 佐藤 美和子, 轡 基治, 豊島 篤志, 森川 昭正, 佐々木 孝雄, 宍戸 稔聡, 安田 聡. 被災地における保険薬剤師の活用に関する研究. 日本未病システム学会雑誌. 21-1, 72-78, 2015.
  6. 黒嵜 健一, 岩田 倫明, 原口 亮, 中沢 一雄. 先天性心疾患診療支援のための2Dシェーマおよび3DCGモデル作成システム. 循環器専門医. 23(1), 62-68, 2015.
  7. 谷 昇子, 宮本 恵宏, 安斉 俊久, 桒原 健, 菅野 康夫, 中沢 一雄. 在宅セルフケアを目的とした慢性心不全患者Web管理システム. 新医療. 42(10), 112-115, 2015.
  8. 芦原 貴司, 黒川 洵子, 諫田 泰成, 原口 亮, 稲田 慎, 中沢 一雄, 堀江 稔. ヒトiPS 細胞由来心筋細胞シートの不整脈研究への応用可能性:in silico 不整脈学の観点から. 生体医工学. 53(3), 100-105, 2015.
  9. 稲田 慎, Daniel T. Harrell, 原口 亮, 芦原 貴司, 蒔田 直昌, 中沢 一雄. コンピュータシミュレーションによるプルキンエ線維起源の心室性不整脈発生機序の検討. 生体医工学. 53(3), 106-114, 2015.
  10. 井尻 敬, 芦原 貴司, 梅谷 信行, 小山 裕己, 五十嵐 健夫, 原口 亮, 横田 秀夫, 中沢 一雄. Shape Matching 法による心臓拍動のビジュアルシミュレーション. 生体医工学. 53(3), 130-137, 2015.
  11. 中沢 一雄, 稲田 慎, 原口 亮, 相庭 武司, 池田 隆徳, 芦原 貴司. FSKイオンチャネルモデルを用いた心臓興奮伝播の機能的シミュレーション. 生体医工学. 53(3), 151-159, 2015.
  12. 寺本 圭, 武田 理宏, 太田 原顕, 島井 良重, 三原 直樹, 中沢 一雄, 久留 一郎, 松村 泰志, 近藤 博史. 推定服薬歴を用いた尿酸降下薬服用患者における薬剤性肝障害の自動検出. Gout and Nucleic Acid Metabolism. 39(2), 137-145, 2015.

最終更新日:2021年10月22日

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