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国立循環器病研究センター 冠疾患科
国立研究開発法人国立循環器病研究センター 
法人番号3120905003033
〒564-8565 大阪府吹田市岸部新町6番1号 
電話:06-6170-1070(代)

労作性狭心症
(安定狭心症)

Stable angina

概要

労作性狭心症(安定狭心症)は、冠動脈の一部が動脈硬化によって75%以上狭窄すると発作の症状が出ると言われています。狭心症の症状である胸痛発作の頻度(数回/周以下)や持続時間(数分以内)、強度などが一定であることや、一定以上の運動や動作によって発作が出現するといった、発作の出現の仕方が安定している狭心症のことを言います。

発症機序

労作性狭心症(安定狭心症)の多くの場合、動脈効果によって冠動脈が狭くなることにより生じています。冠動脈内側の壁にアテローム性プラークというコレステロールの塊が蓄積し、血管の内腔が狭くなると、血液の流れが悪くなるため、心臓に栄養が足りない状態が続くと労作時(運動時)に症状を引き起こします。
高血圧、脂質代謝異常、糖尿病、喫煙なども動脈硬化のリスク因子となるため、生活習慣についても要注意が必要となります。

症状

  • 階段を昇った時、坂道を登ったりした時など身体に負荷がかかる運動をした時に胸の中央部辺りが締め付けられたり、何かを押し付けられているような圧迫感を感じる
  • 締め付けられた感覚や押し付けられた感覚が、少し休むと治まる
  • 症状の継続時間は、数十秒から数分程度で治まる

※人によっては、左肩・腕や顎・みぞおちのあたりに痛みを感じるという方もいらっしゃいます

検査・診断の方法

検査方法

①運動負荷心電図(トレッドミル検査)

・運動負荷心電図では、運動する前と運動した後に心電図を記録し、心電図変化及び、不整脈の出現の有無を確認します。
・トレッドミル検査では、運動中に連続して心電図を記録し、心電図変化及び、不整脈の出現の有無を確認します。

②冠動脈CT

静脈から、心臓の血管(冠動脈)がしっかりと見えるように造影剤を注入して冠動脈の狭窄の有無を調べます。腎臓が悪い方、造影剤アレルギーがある方は慎重に検査をする必要があります。

③心臓カテーテル検査

手首や鼠径部から細いカテーテルを用いて、冠動脈の狭窄の有無を調べます。確定診断を行うには、この心臓カテーテル検査が不可欠となります。

④FFR

心臓カテーテル検査を行った際に、75%狭窄であった場合は、カテーテル検査に追加して、pressure wireを冠動脈内に進める事で、治療の必要性を判断します。血流が20%以上障害される場合には、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)やバイパス手術(CABG)が必要になります。

⑤心筋シンチ

心筋シンチグラフィーは、放射性同位元素を注射し、心臓の筋肉(心筋)に取り込まれた放射性同位元素から放出される放射線を撮影することにより、心筋の血流の障害や心筋のダメージの程度を評価する検査です。造影剤を使用しないため、腎臓が悪い方や、造影剤を使用しにくい方に有効な検査です。詳しくは、こちらを参照ください。

治療

労作性狭心症の場合は、薬物療法は必要不可欠な治療です。硝酸薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬を使用して、症状をおさえます。また、抗血小板薬やコレステロールを下げる薬(スタチン)を用いて心筋梗塞を発症させないように病変の進行を抑える必要があります。 症状が強い場合、狭窄度が90%以上、心筋シンチやFFR検査で虚血陽性が証明された場合には、薬物療法だけではなく、PCIやCABGが必要になります。

PCIについてもっと詳しく知りたい方はこちらを参照。

その他疾患や実績については以下よりご確認ください。

その他病態

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国立循環器病研究センター

大阪府吹田市にある循環器疾患を専門に高度な治療と研究に取り組んでいる病院です。
所在地は大阪ではありますが、
全国から多くの患者様がご来院しています。

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受診をご希望の方へ

受診方法については以下より詳細をご確認ください。お電話やメールフォームでもお問い合わせを受けております。

Tel : 06-6170-1070

医療機関の皆様へ

虚血性心疾患の検査として、近年ではマルチスライスCT検査での冠動脈評価の精度が向上し、外来で冠動脈の解剖学的な評価が可能になりました。

※緊急受診について

以下のような症状が出ている場合は緊急にかかりつけ医を受診ください。

  • 医師から処方されている(ニトログリセリンなどの)舌下錠を3回舌下しても症状があるとき発作が頻回に起こるようになってきたとき

  • 医師から処方されている(ニトログリセリンなどの)舌下錠を使うと症状が良くなるが、すぐに症状がでてくるとき
  • 夜中に苦しくなって目が覚めるようになったとき
  • 急に体重が増えたとき

※夜中でも「朝まで・・・」と我慢する必要はありません。
※外来の日が近くても、上記のような症状があったら、すぐにかかりつけの病院に連絡して下さい。

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