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国立循環器病研究センター 冠疾患科
国立研究開発法人国立循環器病研究センター 
法人番号3120905003033
〒564-8565 大阪府吹田市岸部新町6番1号 
電話:06-6170-1070(代)

急性冠症候群

Acute_myocardial

症状

胸痛の症状は、前胸部の重苦しさ、圧迫感、絞扼感、息がつまる感じ、焼け付くような感じと表現されることが多いですが、単に不快感として訴えられることもあります。顎、頸部、肩、心窩部、背部、腕への放散や、ときに胸部症状を伴わずこれらの部位にだけ症状が限局することもあるため、注意が必要です。特に、冷や汗を伴うほどの強い胸痛や胸の圧迫感、また15分以上持続する症状、または軽減増悪を繰り返し、徐々に悪化する場合は血管内で血栓ができ、閉塞及び開通を繰り返している危険な状態です。

また、不安定狭心症の人では、症状のパターンが変化する事が多く、今まで感じなかった安静時や軽い運動の後に症状が出現するようになり、症状がより頻繁に出現し、より重度になります。心臓発作を起こした人の約3人に2人は、発症の数日ないし数週間前に不安定狭心症、息切れ、または疲労感を経験していると報告されています。

発症機序

急性冠症候群(ACS)は、冠動脈の血管壁に蓄積した粥腫(プラーク)の破綻とそれに伴う血栓形成により冠動脈内腔が急速に狭窄、閉塞し、心筋が虚血、壊死に陥る状態です。胸痛で搬送される30〜40%の患者さんが、急性冠症候群を発症しているというと報告されており、生命に危険を及ぼす疾患です。

急激に血管内がプラークや血栓などで詰まり、冠動脈内の血流がなくなってしまい、心筋に栄養と酸素が十分に届かず、心筋そのものが壊死をおこした状態を急性心筋梗塞と呼びます。また、完全に閉塞していないものの、プラークが血管内に存在し血管内が閉塞する危険性が高く、心筋梗塞の前段階にある状態を不安定狭心症と呼びます。

治療

急性冠症候群への対応としてはプラーク破綻を生じ得る不安定プラークの安定化が重要です。そこで抗血小板薬やコレステロールを下げる薬(スタチン)を服用する事で、プラークが安定化する事が知られています。また、ほとんどの方は、急性冠症候群に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)やバイパス手術(CABG)が必要になりますが、病変が不安定な場合には、できるだけ早期に治療する事が重要です。しかしながら、血栓の存在や不安定プラークへの拡張を行う事で、末梢塞栓を引き起こし、状態が悪化する場合、血圧が低下しショック状態になる事もあるため、急変に備えた準備が重要になります。

PCIについてもっと詳しく知りたい方はこちらを参照。

その他疾患や実績については以下よりご確認ください。

その他病態

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国立循環器病研究センター

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虚血性心疾患の検査として、近年ではマルチスライスCT検査での冠動脈評価の精度が向上し、外来で冠動脈の解剖学的な評価が可能になりました。

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以下のような症状が出ている場合は緊急にかかりつけ医を受診ください。

  • 医師から処方されている(ニトログリセリンなどの)舌下錠を3回舌下しても症状があるとき発作が頻回に起こるようになってきたとき

  • 医師から処方されている(ニトログリセリンなどの)舌下錠を使うと症状が良くなるが、すぐに症状がでてくるとき
  • 夜中に苦しくなって目が覚めるようになったとき
  • 急に体重が増えたとき

※夜中でも「朝まで・・・」と我慢する必要はありません。
※外来の日が近くても、上記のような症状があったら、すぐにかかりつけの病院に連絡して下さい。

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