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難治性肺高血圧症の診療支援システムを産官学連携で開発するプロジェクトがAMEDの難治性疾患実用化研究事業に採択

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和6年度「難治性疾患実用化研究事業(希少難治性疾患の診療に直結するプログラム医療機器開発の推進研究)」において、「難治性肺高血圧患者の最適管理を誘導する患者・医療者マルチリンク型ケアアプリの開発」が採択されました。
本研究は、国立循環器病研究センターをリーダーとし、九州大学病院、株式会社Cubecの共同研究として進めてまいります。

■本研究の背景

肺動脈性肺高血圧症(PAH)と慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)は、いずれも肺動脈の血圧が持続的に上昇した肺高血圧症と呼ばれる病態で、致死的な右心不全・呼吸不全が進行する難治性疾患です。PAH、CTEPHどちらも肺高血圧の専門医師による高度医療が必要とされますが、この20年間において有効な治療薬の開発、そして治療法の技術進歩によって、その治療成績は大きく改善しました。その一方で、疾患の認知度の向上とともに、指定難病の登録患者数は年々増加しています。

■解決すべき社会課題

難治性肺高血圧症の専門医療機関は限られているため、遠方からの通院を余儀なくされている患者さんも少なくありません。また、病態が安定した時期には、専門医療機関外の非専門医(地域の担当医師)も診療に加わるケースもみられます。医師のタスクシェア・シフトが進む中で、地域の担当医師と肺高血圧の専門医師が円滑かつ効率的に連携し、患者さんの診療にあたることは、肺高血圧ケアにおける重要課題とされています

■難治性肺高血圧・診療支援システムで解決できること

本サービスは、患者さん、地域の担当医師、肺高血圧の専門医師を繋ぐ「人と人をつなげるアプリケーション」です。患者さんの日常生活情報を含めた医療情報を効率よく共有し、診療にあたる医療従事者の間での病態理解の共通化をすすめ、肺高血圧症診療の円滑な連携を実現します。「最先端の、その先へ」を目指して、本プロジェクトでは、新しいソフトウェア医療を通じて、最適な肺高血圧診療を持続できる社会の実現を目指します。

本研究の公募の詳細(AMED Webサイト):
https://www.amed.go.jp/koubo/11/02/1102C_00081.html

■チーム体制

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター  福満 雅史
本研究プロジェクトの総括。肺高血圧診療における最先端のその先を目指す。

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター  大郷 剛
日本を代表する肺高血圧診療エキスパート。豊富な臨床研究経験で本プロジェクトを支える。

国立大学法人 九州大学  細川 和也
肺高血圧診療、そしてレギュラトリーサイエンスのエキスパート。数多くの臨床研究経験とレギュラトリーサイエンスの知見をもとに、肺高血圧診療における新しいソフトウェア医療の社会実装を目指す。

株式会社 Cubec  奥井 伸輔
循環器疾患におけるAIプログラム医療機器の開発経験を活かし、本サービスの社会実装・普及を目指す。

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター  朔 啓太
循環器医療機器開発におけるトップランナー。医療機器の開発から社会実装化にわたるまでの豊富な研究経験で本プロジェクトを支える。

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター  西川 拓也
循環器領域における医工学のエキスパート。医工連携で難治性肺高血圧の課題に立ち向かう。

最終更新日:2024年06月14日

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