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心臓生理機能部

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2017年の業績

2017年の業績

研究活動の概要

"あるがままの生体"の生理学的観察を基本として、心臓・血管機能の神経・液性調節機構を、分子から個体への統合的視点で研究している。また、生理的知見を基に、循環器病における中枢・末梢神経性調節破綻の機序及びその病態生理的意義に焦点を当て、その解明とそこをターゲットとする的確な治療法の開発を進めている。

現在の研究テーマは以下の2項目である。

  1. 循環器病の神経・体液性機序の解明とそれに基づく治療法開発
    神経因子並びにペプチドを中心とした液性因子が、虚血性心・脳疾患、高血圧、糖尿病などの生活習慣病において、どのように循環・呼吸・代謝障害の病態に関わるかを主に小動物疾患モデルで調べている。また、その成果を臨床へのトランスレーショナルリサーチに展開している。研究には、放射光X線イメージング、心臓マイクロダイアリシス法、無麻酔マウスの循環、呼吸、代謝、神経機能の統合モニタリングなどの独自のin vivo測定法を用い、更に分子生物学的in vitro解析と結び付けている。
    1. 糖尿病性心腎障害モデル動物の心血管機能障害のX線イメージング解析:
      SPring-8放射光X線回折法による心筋収縮タンパク質分子動態のナノレベル画像解析法と心室圧-容積関係計測によるマクロレベル心臓機能解析法を麻酔下ラット拍動心臓に同時に応用する画期的な実験システムを世界に先駆け構築し、糖尿病や心不全時の心筋収縮・拡張機構障害の根本的原因を探っている。
      ラボ用マイクロフォーカスX線テレビシステム(空間分解能10~20μm)を新たに開発して、麻酔下小動物の脳、腎、骨格筋などの臓器実質内血管ネットワークの血管運動・血流分配の可視化を行い、臓器循環調節の生理及び病態生理的機構を解析している。また、放射光高速微小血管造影法を用い、ラット、マウスの高速拍動心や肺・腎の微小血管応答を観察し、病態下の血管内皮・平滑筋機能障害や血管新生を調べている。オーストラリア放射光施設ではヒツジなど大型動物で心血管機能を評価している。
    2. 心臓自律神経・心筋機能障害の分子機構のマイクロダイアリシス法および光学的手法による解析:
      自律神経性循環調節の機構解明を目指し、マイクロダイアリシス法を用い、自律神経の伝達物質であるノルエピネフリン・アセチルコリンを生体内で直接モニターしている。心筋間質のノルエピネフリン・アセチルコリン濃度は、心臓局所における交感・副交感神経活動の指標となる。また、神経細胞にカルシウムセンサー蛋白質を発現する遺伝子改変マウスを用い、臓器自律神経および一次求心性神経活動を可視化し、自律神経系による臓器機能制御機構の詳細な解析を目指している。
    3. マウス肥大心の心筋・冠血管機能障害のメカニズム解析:
      肥大心の遺伝子改変マウスモデルを用いて、心筋収縮・拡張機能障害のメカニズムを、サルコメアから丸ごと心臓レベルにわたって解析している。また、心臓交感神経の過緊張と炎症が2次的に冠血管障害を引き起こす機構についても調べている。
    4. ヒツジ・家兎新生児の脳・肺血管機能のオーストラリア及びSPring-8放射光での解析:
      マウスと家兎モデルの肺微小循環の可視化を行うことで、出生後に肺呼吸へ移行する時の肺血流増大のメカニズムを調べ、そのメカニズムの破綻が新生児肺高血圧症および気管支・肺血管形成異常にどのように関わるかを明らかにすることを目指している。また、先天性横隔膜ヘルニアの家兎モデルを作り、ヘルニア状態で肺血管形成に及ぼす影響を明らかにすることに成功した。
      これまで小動物で構築した微小血管造影技術を大型動物である子羊に初めて応用し、絨毛膜羊膜炎による新生児脳障害の血管病態を調べている。麻酔下で、神経性刺激時の脳微小血管造影を近赤外光脳機能イメージングと同時に行い、脳の体性感覚活性化によって起こる脳循環・機能応答を正常な子羊新生児と早産した新生児について調べている。また、今年度もNICUのルーチン的な処置を行い、その処置が脳血管障害を軽減あるいは増悪するのかを調べている。

  2. 循環器疾患関連タンパク質の構造生理的研究
    循環器疾患に関係するタンパク質を対象として主としてSPring-8を用いた放射光X線結晶構造解析法によって、サブナノレベル分解能でのタンパク質の分子構造と構造活性相関の解明を進めている。それによりタンパク質分子異常に起因する病因の理解と将来の創薬への基盤づくりを目指している。

2017年の主な研究成果

  1. 循環器病の神経・体液性機序の解明とそれに基づく治療法開発
    • 糖尿病性心血管病の病態解明と治療法開発
      • 糖尿病性心筋症及び冠血管障害の治療法開発に関する研究
        糖尿病には末梢動脈疾患(PAD)が重症な病変である。我々は数年亘って、マウスを用いてPADの治療法を研究している。本年度、糖尿病と末梢循環障害を伴う糖尿病に対するグレリン(Ghr)の循環改善効果をdb/dbマウスで検討した。片側下肢動脈を除去後、同部位骨格筋にGhr(150μg/kg/d)あるいは生食を慢性投与した。2週間後、虚血下肢の側副血管の発達及び血管内皮細胞機能の回復を調べるため微小血管造影を行った。Ghr投与群では新しい細動脈形成と細動脈における血管内皮細胞依存性拡張応答の有意な促進が見られた。この血行改善には血管新生促進性マイクロRNA(miR-126)及びVEGFタンパクの発現増大による細動脈・毛細血管密度の有意的な増加が関与すると考えられた。
      • 糖尿病性心筋・冠血管障害の機構解明に関する研究
        現在、心不全患者は駆出率が保たれた心不全(heart failure with preserved ejection fraction, HFpEF)がますます増えている。HFpEFは左心室(LV)にも右心室(RV)にも発症し得るが、RV機能障害に関連したHFpEFの予後が悪く、糖尿病と合併すると末期心不全への進行が増悪されると報告されている。HFpEF発症への新しいパラダイムとして,糖尿病などの原因で全身性炎症が起こり,冠状動脈内皮細胞からROSの産生が亢進し、隣り合った心筋細胞へのNOのバイオアベイラビリティが減少することが言われている。NO-cGMP-PKG系の障害は心筋細胞肥大,チチンたんぱく質リン酸化低下による心筋細胞の硬化,間質へのコラーゲン沈着増加などを介してHFpEFの発展・促進に関与する。一方,内皮機能障害と血流予備能低下はPKC/ROCKを介するNADPH oxidase (NOX)活性化によりROS増加であると報告されている。そこで、本年度微小血管造影法、心エコーや圧容積測定法をGoto-Kakizakiラット(prediabetes)に応用して、糖尿病と肺高血圧症(SU5416+低酸素)の合併で心不全を亢進させる初期因子が心筋収縮タンパク質機能異常なのか、冠微小血管機能異常なのか、もしくは両方の因子であるかを検証している。現時点において、コントロールWistarラットよりもGKラットにおいて右冠動脈及び肺内皮細胞機能障害にはNO産生不足及びROCK活性化が大きく関わっていることが解った。糖尿病性GKラットの微小血管には平滑筋障害により異常な血管収縮が引き起こされ、ほとんどのラットでRV梗塞が観察された。しかし、チチンたんぱく質リン酸化低下がRV収縮・拡張機能低下に関与しているかどうかについては、現在検証中である。
      • 糖尿病性心・腎血管障害に対するGLP-1アゴニスト(Liraglutide)投与の効果に関する基礎研究
        Zucker肥満ラット(インスリン抵抗性)において、主に左心室を支配する左冠動脈の血管機能をSPring-8放射光微小血管造影法で評価した。また、Zucker肥満ラットの血圧および腎臓糸球体濾過量の測定を行い、当部のラボ用マイクロフォーカス微小血管造影装置で腎血管機能を評価した。適切した心・腎臓の炎症誘発性因子、eNOS、ET-1、VCAM等のタンパク質及びmRNAの発現を定量した。その結果、低用量のLiraglutide慢性投与は、Zucker肥満ラットにおいて、血中クレアチニンと尿中アルブミンを減少させ、150μm径以下の腎小動脈のNOを介した拡張機能を部分的に回復させた。他方、冠小動脈では、Zucker肥満および非肥満ラットのいずれにおいても、eNOSタンパク質発現とNOを介した拡張機能も増大させた。

    • 心不全の病態解明と治療法開発
      • 冠動脈硬化・閉塞モデルマウスにおける血管拡張因子異常
        冠動脈の狭窄・閉塞発症にはEDHF(内皮細胞依存性過分極因子)機能異常が関与しているか、高脂肪食で早期に冠動脈硬化・閉塞を来すモデルマウス(SR-BI KO/ApoeR61h/h mouse、阪大提供)を利用して冠動脈の放射光微小血管造影法を行い、内皮細胞依存性拡張機能を評価した。その結果、NOの機能は冠動脈全体で低下することを示し、EDHFの機能は狭窄部付近でのみ強く低下していることを明らかにした(Sci Rep 2017 Dec 7:18108)。
      • マイクロダイアリシス法を用いた心臓虚血・再灌流時の心筋細胞傷害に関する研究
        心虚血・再灌流時においては、虚血部位に残存する血小板からセロトニン(5-HT)が過剰に分泌される。それが細胞内のモノアミンオキシダーゼによって代謝される過程で活性酸素を発生させ、心筋細胞障害を引き起こすと報告されている。これまでに、血小板における5-HT再取り込みを担うセロトニントランスポーター(SERT)を阻害することによって、虚血部における5-HTの増加が抑制される現象を見出してきた(Am J Physiol Heart Circ Physiol 2017 Jan 312(1):H60-H67)。今回、麻酔下ラット左室の局所心筋間質において薬理学的にATP欠乏状態を引き起こすと、虚血時同様に心筋間質中5-HT濃度が上昇することを観察した。また、この5-HT濃度の上昇は、1)初期段階ではSERTによる5-HT再取り込みが抑制されること、2)中盤以降はSERTの逆輸送を介した5-HTの放出によって引き起こされていることが示唆された。

    • 新たな病態モデル及び研究法の開発
      • 心筋トロポニンT突然変異に起因する肥大型心筋症発症の早期病態の解析
        家族性の肥大型心筋症(HCM)の病態進展機構の解明とその治療法の開発を目指し、ヒトの心筋トロポニンT遺伝子S179F変異を導入したノックインHCM(S179F-KI)マウスを用いた研究を継続している。S179F-KIマウスは若年期に突然死を、成熟期に心室内腔縮小を伴う心肥大・拡張機能障害を起こすなど、HCMに酷似した表現型を示した。また、in vivo放射光微小冠血管造影法の結果、成熟K210del-KI及びS179F-KIマウスのいずれにおいても、心臓リモデリングの進展に伴い二次的な微小血管内皮機能障害が起こることを見出した。さらに、S179F-KIマウスでは極度な心肥大が進展する5月齢期に、比較的大きな冠動脈にも顕著なリモデリングが生じることを明らかにした。心筋症の早期治療介入の可能性を探るため、若年期の心臓病態にも着目した。若年期の短軸心筋収縮性は、S179F-KIマウスではほぼ正常を維持する。
      • 若年期の拡張型心筋症ノックインマウスの病態解明及び治療薬の探索
        ヒトの心筋トロポニン-T遺伝子異常を導入した(ΔK210-KI)DCMマウスの生後90日までの生存率は4割である。ΔK210-KIマウスの心不全の発展に関与する因子の1つが自律神経調節異常であることを証明した(Autonom Neurosci 2017 Mar 205:33-40)。以前の報告において我々は生後30日からグレリン慢性投与を行うことにより、心機能が大幅改善することを示した。今回、心不全状態になって生き残ったDCMマウスに生後60日からグレリン慢性投与することにより、生存率が伸び、心筋収縮も改善へ向かった。また、重症なDCMの発症を早期治療介入を行い、妊娠中ΔK210-KIマウスにグレリン慢性投与を検討し、生後30日齢のマウスにおいて心機能改善効果を認めた。
      • 小動物の微細神経の電気活動計測を可能にする神経束可視化技術の開発
        神経細胞にyellow fluorescent protein (YFP)を発現する遺伝子改変マウスThy1-YFPマウスを用い、蛍光実体顕微鏡下で臓器自律神経を可視化し、マウスの自律神経走行を明らかにするとともに、神経活動計測を容易にする方法を確立した。

    • 細胞移植並びに補助循環による心臓病の治療に関する研究
      • 体外循環時の炎症反応と臓器障害:
        体外循環は心臓手術及び心肺補助には欠かせない方法であるが、交感神経活動の亢進や炎症反応を引き起こし、心不全や腎不全などの臓器機能障害の原因ともなり得る。従って、新たな心臓・腎臓保護薬の候補であるグレリンが体外循環時の異常な神経・体液性因子の活性化を抑制できるかどうかを知ることは意義を有する。体外循環時に生じるこのような臓器障害とその分子機構をさらに理解するためには、臨床で一般的に用いられる血漿炎症・臓器障害マーカーと病理学的障害の関連を検討する必要がある。本研究では、ヒト体外循環時の炎症・臓器障害やそれに対するグレリンの改善効果を血液サンプルのみで適切にモニタリングできるかを調べるため、我々が開発したラット体外循環モデルを用いて、循環動態、血中のカテコラミン及び炎症・臓器障害マーカーのモニタリング結果と脳、肺、心蔵、肝臓及び腎臓障害の病理学的所見を比較、検討した。その結果、ヒト体外循環時の炎症・臓器障害や新たな心臓・腎臓保護薬の効果は、血液中バイオマーカーの測定により適切にモニタリングできる可能性が示された。特に、これらの臓器のニトロ化ストレスの変化と血漿酸化型グルタチオンの変化、並びに臓器細胞のアポトーシスと血漿臓器障害マーカー(AST、ALT等)の変化は良く相関することが分かった。また、グレリンは臓器のニトロ化ストレスを抑制し、臓器障害を軽減することが示唆された (Front Physiol 2018, 9:196)。

    • 新生児における脳・肺血管機能に関する研究:
      SPring-8放射光屈折コントラスト法をラビット新生児に応用して、気道と肺循環を可視化したところ、酸素は出生時の肺血流増大を増幅するものの、出生時の肺循環開通には必須条件ではなかった。これに対し、部分的な肺領域への空気流入によって引き起こされる迷走神経反射が肺全体への血流開通に関与する可能性が高いことが判明した。この発見は従来説を覆すもので、新生児肺高血圧のメカニズム解析に繋がると考えられた(J Physiol London 2016 March 594(5):1389-98; J Physiol London 2017 Mar 595(5):1593-1606)。また、先天性横隔膜ヘルニアによる肺機能・形成異常を理解するために、同じく放射光屈折コントラスト法を利用し、ラビット新生児における出産時の肺血流増大は先天性横隔膜ヘルニアにおいても正常に起こったが、先天性横隔膜ヘルニアで平均一にみられる肺低形成領域へは、空気流入が起こらなかったことを証明した(Pediatr Res 2017 Sep 82(3):536-43)。また、オーストラリアシンクロトロン放射光施設で絨毛膜羊膜炎による新生児脳障害の血管病態を解明する研究を行っている(Hudson Institute・共同研究分担者)。ヒツジの新生仔において脳微小血管の調節機能異常を放射光造影法で解明している。臨床で新生児の脳血流を調べるため、近赤外光脳機能イメージング法が一般的に利用されるが、測定の原理について不明な点が多い。この研究では近赤外光脳機能イメージングと同時に放射光造影を行うことにより、様々な刺激で実際どのように血流変化が起こるかを検討することが可能となる。この基礎研究から脳血管障害機構を明らかにすることを目指している。

  2. 循環器疾患関連タンパク質の構造生理的研究
    循環器疾患に関係したタンパク質分子についてリコンビナントタンパク質の大量調製から結晶化、構造解析まで一貫した研究を行っている。特に様々な疾患に関係するADAM/ADAMTSファミリープロテアーゼに着目して、その基質認識および活性調節機構についての研究を進めている。ADAMプロテアーゼは約200アミノ酸残基からなるProドメインが結合した不活性型として発現し、細胞膜上ではProドメインの外れた活性型プロテアーゼとして、様々な膜タンパク質の切断遊離に関与する。ProドメインはADAMプロテアーゼの生理的な制御機構として働くのみならず、外から与えたリコンビナントProドメインが各ADAMプロテアーゼの特異的阻害剤として有効であることで注目されている。不活性型分子の立体構造を解明するためヒトADAMと高い相同性を示す蛇毒由来ADAMの一つVAP2について全長分子を昆虫細胞で大量発現する系を確立し、Proドメインの結合した不活性型分子を含むと考えられる結晶を得て、現在構造解析を進行中である。

研究業績

  1. Alahmari DM, Chan KYY, Stojanovska V, LaRosa D, Barton SK, Nitsos I, Zahra V, Barbuto J, Farrell M, Yamaoka S, Pearson JT, Polglase GR. Diffusion tensor imaging detects ventilation-induced brain injury in preterm lambs. PLoS ONE. 12, e0188737, 2017.
  2. Alahmari DM, Skiold B, Barton SK, Nitsos I, McDonald C, Miller SL, Zahra V, Galinsky R, Wu QZ, Farrell MJ, Moss TJ, Hooper SB, Pearson JT, Polglase GR. Diffusion Tensor imaging colour Mapping Threshold for identification of Ventilation-induced Brain injury after intrauterine inflammation in Preterm lambs. Frontiers in Pediatrics. 5, 70, 2017.
  3. Du CK, Zhan DY, Akiyama T, Inagaki T, Shishido T, Shirai M, Pearson JT. Myocardial interstitial levels of serotonin and its major metabolite 5-hydroxyindole acetic acid during ischemia-reperfusion. American Journal of Physiology-Heart and Circulatory Physiology. 312, H60-H67, 2017.
  4. Flemmer AW, Thio M, Wallace MJ, Lee K, Kitchen MJ, Kerr L, Roehr CC, Fouras A, Carnibella R, Jani JC, DeKoninck P, te Pas AB, Pearson JT, Hooper SB. Lung hypoplasia in newborn rabbits with a diaphragmatic hernia affects pulmonary ventilation but not perfusion. Pediatric Research. 82, 536-543, 2017.
  5. Jin HL, Fujita T, Jin MH, Kurotani R, Namekata I, Hamaguchi S, Hidaka Y, Cai WQ, Suita K, Ohnuki Y, Mototani Y, Shiozawa K, Prajapati R, Liang C, Umemura M, Yokoyama U, Sato M, Tanaka H, Okumura S, Ishikawa Y. Cardiac overexpression of Epacl in transgenic mice rescues lipopolysaccharide-induced cardiac dysfunction and inhibits Jak-STAT pathway. Journal of Molecular and Cellular Cardiology. 108, 170-180, 2017.
  6. Kainuma S, Miyagawa S, Fukushima S, Tsuchimochi H, Sonobe T, Fujii Y, Pearson JT, Saito A, Harada A, Toda K, Shirai M, Sawa Y. Influence of coronary architecture on the variability in myocardial infarction induced by coronary ligation in rats. PLoS ONE. 12, e0183323, 2017.
  7. Kawada T, Akiyama T, Shimizu S, Fukumitsu M, Kamiya A, Sugimachi M. Desipramine increases cardiac parasympathetic activity via α2-adrenergic mechanism in rats. Autonomic Neuroscience-Basic & Clinical. 205, 21-25, 2017.
  8. Lang JAR, Pearson JT, Binder-Heschl C, Wallace MJ, Siew ML, Kitchen MJ, te Pas AB, Lewis RA, Polglase GR, Shirai M, Hooper SB. Vagal denervation inhibits the increase in pulmonary blood flow during partial lung aeration at birth. The Journal of Physiology. 595, 1593-1606, 2017.
  9. Lew JKS, Pearson JT, Schwenke DO, Katare R. Exercise mediated protection of diabetic heart through modulation of microRNA mediated molecular pathways. Cardiovascular Diabetology. 16, 10, 2017.
  10. Mochizuki N, Pearson JT, Kitamura S. Beyond proof of concepts for ideal cardiac regenerative therapy. Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery. 154, 964-965, 2017.
  11. Neale JPH, Pearson JT, Katare R, Schwenke DO. Ghrelin, MicroRNAs, and Critical Limb Ischemia: Hungering for a Novel Treatment Option. Frontiers in Endocrinology. 8, 350, 2017.
  12. Ngo JP, Le B, Khan Z, Kett MM, Gardiner BS, Smith DW, Melhem MM, Maksimenko A, Pearson JT, Evans RG. Micro-computed tomographic analysis of the radial geometry of intrarenal artery-vein pairs in rats and rabbits: Comparison with light microscopy. Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology. 44, 1241-1253, 2017.
  13. Pearson JT, Yoshimoto M, Chen YC, Sultani R, Edgley AJ, Nakaoka H, Nishida M, Umetani K, Waddingham MT, Jin HL, Zhang Y, Kelly DJ, Schwenke DO, Inagaki T, Tsuchimochi H, Komuro I, Yamashita S, Shirai M. Widespread Coronary Dysfunction in the Absence of HDL Receptor SR-B1 in an Ischemic Cardiomyopathy Mouse Model. Scientific Reports. 7, 18108, 2017.
  14. Sukumaran V, Tsuchimochi H, Tatsumi E, Shirai M, Pearson JT. Azilsartan ameliorates diabetic cardiomyopathy in young db/db mice through the modulation of ACE-2/ANG 1-7/Mas receptor cascade. Biochemical Pharmacology. 144, 90-99, 2017.
  15. Takeshita H, Yamamoto K, Nozato S, Inagaki T, Tsuchimochi H, Shirai M, Yamamoto R, Imaizumi Y, Hongyo K, Yokoyama S, Takeda M, Oguro R, Takami Y, Itoh N, Takeya Y, Sugimoto K, Fukada S, Rakugi H. Modified forelimb grip strength test detects aging-associated physiological decline in skeletal muscle function in male mice. Scientific Reports. 7, 42323, 2017.
  16. Torii M, Fukui T, Inoue M, Kanao S, Umetani K, Shirai M, Inagaki T, Tsuchimochi H, Pearson JT, Toi M. Analysis of the microvascular morphology and hemodynamics of breast cancer in mice using SPring-8 synchrotron radiation microangiography. Journal of Synchrotron Radiation. 24, 1039-1047, 2017.
  17. Zhan DY, Du CK, Akiyama T, Morimoto S, Shimizu S, Kawada T, Shirai M, Pearson JT. Cardiac vagal control in a knock-in mouse model of dilated cardiomyopathy with a troponin mutation. Autonomic Neuroscience-Basic & Clinical. 205, 33-40, 2017.
  18. Gao XM, Wu QZ, Kiriazis H, Su Y, Han LP, Pearson JT, Taylor AJ, Du XJ. Microvascular leakage in acute myocardial infarction: characterization by histology, biochemistry, and magnetic resonance imaging. American Journal of Physiology-Heart and Circulatory Physiology. 312, H1068-H1075, 2017.
  19. Furtado MB, Wilmanns JC, Chandran A, Perera J, Hon O, Biben C, Willow TJ, Nim HT, Kaur G, Simonds S, Wu Q, Willians D, Salimova E, Plachta N, Denegre JM, Murray SA, Fatkin D, Cowley M, Pearson JT, Kaye D, Ramialison M, Harvey RP, Rosenthal NA, Costa MW. Point mutations in murine Nkx2-5 phenocopy human congenital heart disease and induce pathogenic Wnt signaling. JCI Insight. 2, e88271, 2017.
  20. 秋山 剛, 清水 秀二, 杜 成坤, 戦 冬雲, 稲垣 董克, 吉本 光佐, 曽野部 崇, 川田 徹, ピアソン ジェームズ. 心臓マイクロダイアリシス法の利点. 循環制御. 38, 208-217, 2017.
  21. 宮田 敏行, 内田 裕美子, 武田 壮一. 内皮系凝固反応活性化機序と遺伝性血管性浮腫. 補体. 54, 4-22, 2017.

最終更新日:2021年10月01日

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