国立循環器病研究センター

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医療人の育成

先輩紹介:血管科

心臓血管内科(血管科)医師 舟橋紗耶華

先輩プロフィール

出身地
石川県金沢市
出身校
杏林大学
大学卒業年
2011年
国循入職年
2016年4月~2019年3月 
 心臓血管内科 レジデント
2019年4月~2021年3月 
 心臓血管内科 
血管科専門修練医
現在
杏林大学 
循環器内科 助教
 

 

◆国循を選んだ理由

私は杏林大学医学部付属病院で初期研修後、循環器内科レジデントとして3年間働き、医師6年目から心臓血管内科レジデントとして国循に来ました。冠動脈・末梢血管カテーテル治療に憧れて循環器内科を選びましたが、進路については悩んでいました。循環器内科の各分野について、ある程度知識がないと循環器内科医として一人前になれないのではないか、患者さんを不幸にしてしまうこともあるのではないかと考えました。それには、国内最高峰の治療を見るしかない!という思いで国循に飛び込みました。最終的には、末梢血管治療に進むことを決め、血管科専門修練医として2年間研修を追加しました。

◆国循での日々

モチベーションの高い仲間達、専門知識の豊富なスタッフに恵まれながら、とにかく追究する日々でした。今まで自分が行っていた治療が、いかに中途半端な知識で行っていたかを痛感しました。特にCCUローテーション期間は、重症患者も多く、朝から晩まで患者さんに張りついて治療をし、毎朝プレゼンテーションを行い、スタッフの先生方とdiscussionを重ねた日々を今でも覚えています。臨床だけでも精一杯でしたが、学会発表や臨床研究を頑張る仲間が多く、私も負けじと取り組み5年間で国内学会発表20回、国際学会発表3回を経験させてもらいました。

◆研究に関して

研究では、心不全レジストリーや脂質関連(とくに家族性高コレステロール血症)を中心に行っていました。
特に脂質関連では、臨床におけるclinical questionについて、現在の指導医である片岡有先生に相談したことから始まりました。
現時点で、Case report:5本、original article:3本をpublishし、これらの論文で学位取得もできました。その他、2018年欧州心臓病学会best poster presentation受賞、Endovascular Asia 2018, Call for Cases 最優秀賞、第10回 Travel Award for Women Cardiologists (JCS/TAWC)、最近では日本動脈硬化学会 第31回若手研究者奨励賞を受賞しました。
さらに、科研費若手研究にも採択いただき、現在も研究を進めています。

◆センターで頑張ってみたい先生方へ

人生、どこかでがむしゃらに追究する時期は必要と考えています。辛い日々もありましたが、今となればそれが自分の力になっており、「無駄なことは一つもない」と思っています。そして、国循は頑張っている人にチャンスをくれる場所です。優秀でなかった私にもたくさんのチャンスをくれました。

◆指導医より

舟橋先生は、目標設定が明確であり、臨床・研究の両方において根気強く取り組んでくれました。
コミュニケーションが取りやすく、お互いに意見をぶつけ合う良いディスカッションも多く行うことができました。
大量のデータ収集、複雑な統計解析、論理的な文章作成など、容易ではありませんが最後までくらいつきやり遂げた姿勢は、指導者としても大変喜ばしいものでした。
その結果として、論文発表・国内/国際学会発表の他に、科研費などの研究費取得、日本動脈硬化学会のYIA優秀賞を獲得(2023年7月)し、最近は、学会シンポジウムの演者としても活躍しています。今後、臨床と研究を両立するinterventionistとして、益々活躍することを期待しています。

心臓血管内科 冠疾患科 片岡 有 

 

最終更新日:2023年09月05日

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