国立循環器病研究センター研究所

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組織・各部の紹介 細胞生物学部

組織および在職者

部長
望月 直樹
室長
山崎 悟、福原 茂朋
研究員
三浦 浩一、岡田 健太
流動研究員
權 赫範
連携大学院生
若山 勇紀、千葉 彩乃
大学院生(国内留学)
安藤 康史、柏田 建
技術補佐員
曽根 麻奈美、平富 恵子、
米川 宏美、小枝 若菜
事務補佐員
松浦 裕子
↑ 研究内容の詳細はこちらをご覧ください

活動状況

血管と心臓の形態形成・臓器形成機構をイメージングを用いて解析することを目指しています。この研究は心血管の発生基盤となる分子メカニズムの解明により心血管の再生へと展開することが可能となると考えているからです。
両臓器ともに中胚葉の細胞群の一部がそれぞれ心筋細胞・管内皮細胞の前駆細胞となります。さらに、外胚葉・内胚葉からなる器官からの細胞外刺激あるいは自らに備わった転写のカスケードにより前駆細胞がそれぞれ心筋細胞・血管構築細胞(血管内皮細胞あるいは血管平滑筋細胞)に成熟するとともに臓器としての形を成していきます。最後には、血液循環(末梢臓器への酸素や栄養素の供給)のために、心臓と血管がつながって循環器系を構築します。したがってこの初期発生機構を探ることにより、生理的な血管成熟過程の維持機構や、心臓再生の分子メカニズムを理解して健常な血管・心臓を生体内で再生させることに発展させる研究を目指します。

イメージ図

(1)  血管研究


血管の初期発生では背側に大血管の元となる血管が形成され、さらにこの元大血管が大動脈と主静脈にわかれます。大動脈からは背側に向かって体節間に節間血 管を伸ばしていき、背側に達した血管がさらに前後に伸展することにより初期の血管ネットワークが完成します。この過程には血管新生に重要な (i) 発芽 (ii) 分枝 (iii) 内皮細胞の遊走 (iv)内腔形成 (v)成熟(壁細胞の内皮細胞への接着や内皮細胞間接着の安定化) (vi)過剰な 血管の剪定 というすべてを含みます。したがって、この過程をイメージングすることによりその個々のステップでの情報伝達系の解明により、血管新生を制御するメカニズ ムを知ることが可能です。こうして得られた基盤情報を再生や健康な血管の維持療法の開発に活かしたいと考えます。
―血管内皮細胞特異的に緑色蛍光蛋白質を発現させ、蛍光を観察することにより血管形成課程を可視化できます。―(動画)

具体的には、下記のテーマを研究しています。
1-a. 生きたゼブラフィッシュを用いた情報伝達機構の可視化 (Rhoファミリー分子の時空間的活性化の可視化・Wntシグナルによる血管形成制御など)京都大学 松田教授の開発されたFRET-based プローブをゼブラフィッシュに発現させることにより分子活性化可視化を試みています。
1-b
. 血管と神経の相互作用メカニズムの研究
1-c
. 血管内腔形成過程メカニズムの解明
1-d
. 血管剪定のためのアポトーシス、オートファジーの検討
1-e
. 血管内皮細胞特異的接着分子Vascular endothelial Cadherin (VE-cadherin)による血管内皮細胞安定化機構の解明

(2)  心臓研究


―心筋細胞の核が赤色に、心内膜
が緑色に光るゼブラフィッシュー
(動画)
心筋細胞は生後にはほとんど増殖しないために、一旦心臓が虚血性心疾患などで壊死に陥ると再生は不可能であると考えられている。このために心不全と診断されると癌と同様に予後が非常に悪いのが現状です。
残存心筋だけで本来の心機能を負担すると過負荷になるのは当然です。残存心筋がもし増えることが可能ならば個々の心筋の負担も軽減され心機能も改善し臨床症状も改善するのではと考えます。現在は、心筋細胞移植(iPSにより作製した成熟心筋細胞)、心臓内の線維芽細胞の脱分化と引き続く心筋への分化、あるいは殆ど見つけることが難しい心臓前駆細胞の分裂促進による治療などが考えられています。我々は、まず心筋細胞の分裂が増殖過程が如何に制御されているかを見出すことが重要と考えてゼブラフィッシュを用いた心筋細胞分裂の調節課程の解明を目指しています。

2-a. 心筋細胞周期の可視化
理研宮脇博士の開発されたFUCCIシステムを用いて心筋細胞の細胞周期を生きたまま観察し、それぞれの周期特異的な発現分子の解明を目指す。
2-b. 心筋細胞の分裂課程の経時的変化の可視化による増殖の検討
蛍光変換システムを利用して心筋細胞をある時点で色変換(緑―>赤)させて、その後分裂してくる新たな心筋細胞(緑)との発現分子の違いを検討しています。

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