国立循環器病研究センター

メニュー

広報活動

節電の夏 脳梗塞にご注意ください

2012年6月26日

国立循環器病研究センター(大阪府吹田市、理事長:橋本信夫、略称:国循)の脳血管内科・脳神経内科では、節電の夏に向けて脳梗塞の増加を懸念し、予防対策について情報提供いたします。

「脳卒中は冬に多い」と思われていますが、脳梗塞に限るとむしろ夏の発生数が多くなっており注意が必要です。

夏に脳梗塞が起こりやすい理由としてあげられるのが、脱水による体内の水分不足です。夏には汗を多くかくため、それに見合った量の水分を補給していないと、体が脱水症状に陥り、血液が「ドロドロ状態」となります。その結果、血管が詰まりやすくなります。暑い夏は、就寝中に脱水が起こりやすく、また夜間に血圧が下がり、血流が滞って血管が詰まりやすくなります。さらに飲酒は尿量を増加させ脱水の原因になります。これらが重なると夜間に脳梗塞を発症しやすくなります。

<夏の脳梗塞対策>

脱水症状にならないよう、こまめな水分補給が重要です。特に高齢者はのどの渇きを感じにくくなっているので、定期的に水分補給してください。就寝前には大量の飲酒をさけ、コップ1杯の水を飲みましょう。夏かぜなどの感染症を起こすと、血液が固まりやすくなり脳梗塞を起こりやすくなります。夏かぜを防ぐことも、脳梗塞の予防対策の一つです。

また今年の夏、関西では電力不足が心配されていますが、節電を意識するあまり、暑さを我慢し過ぎないでください。暑いときは無理して我慢せず、適度な設定温度でクーラーを利用するなど、体調に無理のない範囲で節電することが大切です。

アイコン こまめな水分補給
アイコン アルコールの飲み過ぎは禁物
アイコン 暑さを我慢し過ぎずに、適度な空調を保つ

【参考資料】

脳梗塞件数(国立循環器病研究センター)

最終更新日 2012年06月26日

最終更新日:2021年09月28日

設定メニュー