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早期・探索的臨床試験拠点としての取り組みについて

2011年7月27日

国立循環器病研究センターは、日本発の革新的な医薬品・医療機器を創出するために今年度から開始された早期・探索的臨床試験拠点整備事業において最初の5施設の1つに選定され、5施設のうち唯一、医療機器の開発を手がけます。

国循は、医療機器の研究成果を最適な形で早期に製品化するために、研究所・研究開発基盤センター・病院が三位一体となった「"早期・探索的臨床試験"コンソーシアム」を形成し、以下のような特徴を生かして開発活動を推進します。

国循の特徴

◆研究所と病院が連携

現場のニーズを開発のきっかけとして、病院と研究所が共同で医療機器を開発しています。

◆臨床研究開発部門と知的資産管理部門が連携

国循の知的資産部は特許等の管理のみならず、研究シーズと企業とのマッチング等も行っています。研究開発基盤センターの中に臨床研究開発部門と知的資産管理部門があるため、臨床開発の前段階から連携して製品化までのロードマップを検討しています。

◆トレーニングセンターの整備

術者、看護師、臨床工学技士など総勢10名前後のチームで、外科手術時と同じ体制でトレーニングが行える全国で唯一の設備を研究開発基盤センター内に整備しており、開発途中の機器について操作具合等のシミュレーションを行い、開発にフィードバックすることが可能となっています。


医師主導治験を実施予定の医療機器は以下の2つです。

1)動圧軸受型超小型遠心ポンプ補助循環システム

一時的に機器による補助循環を必要とする状態に陥った重症心不全患者に、植込型補助心臓を半永久的に装着する必要があるかどうかを検討する期間(2週間から1ヶ月程度)使用可能な機器は、現状では世界中に存在しません。当施設では、超小型の遠心血液ポンプと迅速に装着可能な左室脱血用カニューレからなるシステムを開発しました。この機器が実用化されると、状態の安定していない重症心不全患者に対して、早期に状態を安定化させ、かつ、補助人工心臓装着の必要性を含めた治療方針決定を確実に行なえるようになると予想されます。H24年度から医師主導治験の実施準備を開始する予定です。

2)薬剤コーティングポリウレタン多孔化薄膜カバードステント(頭蓋内治療用自己拡張型NiTi製、心血管ならびに頭蓋内治療用バルーン拡張型CoCr製)

現在のクリッピング手術やコイル塞栓術では治療困難な症例を含む内頚動脈サイフォン部までの動脈瘤および椎骨/脳底動脈領域の脳動脈瘤の閉塞治療目的に開発されたステントですが、その性質から冠動脈ステントとしての使用も期待されています。カバーに微細な穴があるため、ステントを留置する血管から細い側枝が出ていても血流が保たれ、また非常に柔軟で操作性に優れています。H25年度から医師主導治験の実施準備を開始する予定です。

これらの機器開発と同時に、医療技術の臨床開発の道筋やルールについて国民の理解を深めていきたいと考えています。臨床試験への協力を求められた場合も内容を十分理解し納得した上で参加・不参加を決めることのできる、国民に開かれた環境をさらに整備していきます。既に「臨床すすむ!プロジェクト」として市民啓発ホームページを作成していますが、地域住民向けキャンペーンなど、臨床研究への理解を深める各種方策を進めます。

最終更新日 2012年02月13日

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