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生体医工学部

多能性細胞単離のための細胞ローリングカラムの開発

多能性細胞は再生医療や創薬研究など様々な分野での応用が期待されていますが、これらの細胞は組織を構成している多種多様な細胞の中に紛れ込んでおり、回収するためには「細胞単離」と呼ばれる処理が必要となります。細胞膜上には様々な膜分子が存在し、その中には多能性細胞のみで発現する多能性マーカーと呼ばれる分子が存在します。そこで、私たちはこのマーカーと特異的に結合する抗体を壁面に固定化した流路を用いて、多能性細胞のみを壁面上で転がすことで目的細胞を回収する「細胞ローリングカラム(図1)」の開発を行い1、ヘテロな間葉系幹細胞集団の中から骨分化能の高い細胞を単離することに成功しました2

従来の細胞単離方法では、抗体を直接細胞に反応させてしまうため、細胞膜上に残存した抗体分子が細胞特性に影響を与える可能性が報告されています。細胞ローリングカラムを用いることで、抗体標識することなく細胞を単離することが可能となるため、より細胞への影響が少ない細胞単離法の実現が期待されます。現在は、iPS細胞を用いた心筋組織再生など再生医療への応用を視野に研究を行っております。

図1

図1 様々な細胞単離法の比較。細胞ローリングカラムでは抗体標識せずに細胞の単離が可能3

論文など

  1. Mahara A and Yamaoka T. Biotechnology progress, 26, 441-447 (2009)
  2. Mahara A and Yamaoka T. Biomaterials, 31, 4231-4237 (2010)
  3. Yamaoka T and Mahara A. Reactive & Functional Polymers, 71, 362-366 (2011)
  4. Mahara A, Chen H, Ishihara K and Yamaoka T. Journal of biomaterials science. Polymer edition, 25, 1590-1601 (2014)

最終更新日 2016年07月01日

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