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看護部署紹介

1階 SCU病棟の看護のご紹介

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1階 SCU病棟の看護のご紹介

 当センターのSCUは、1978年に日本で初めて開設された脳卒中集中治療室です。年間約800件以上の緊急入院を受けています。なかでも、脳梗塞の最先端治療であるrt-PA(血栓溶解療法)は年間118件(2023年)、EVT(血栓回収療法)は年間138件(2023年)で国内トップクラスの実績があります。これらの治療は脳組織の不可逆的な障害が起こる前に、閉塞した脳動脈を再開通させるものです。これにより、治療された患者さんの多くは劇的な症状の改善を認める方もおられますが、行うにはタイムリミットがあります。そのため、医師・他職種とチームワークを図り早期に治療が行えるよう日々尽力しています。また超急性期で不安定な患者の状態変化を早期発見できるよう、3:1の看護体制できめ細かく観察、アセスメントしています。脳卒中は運動麻痺や言語障害、意識障害など生活に支障を来す後遺症が残ることもあります。患者さんがその人らしく生きる力を再獲得するため、リハビリテーションや退院支援にも力を入れています。

【主な疾患】

脳梗塞863件/ 年、脳出血 211件/ 年、くも膜下出血 4件/年

【主な治療・検査】

rt-PA療法、EVT療法、CT、MRI、脳血管造影検査、PET、SPECT、経食道心エコー、脳波検査 等

 

部署の『ここがお勧め!』

 脳・神経の解剖生理や血管、神経の走行から、今ある症状と起こりうる症状の予測をして神経サインの観察とアセスメントを行い適切な看護につなげています。細かな変化も見逃さないように観察することで、早期発見ができ早期治療に繋ながっています。それ以外にも、患者さんそれぞれの症状に合わせたケアを日々カンファレンスで話し合い、チームで統一した介入ができるように取り組んでいます。また、SCU病棟は独自のラダーを設けています。脳卒中の病態や重症患者さんへの看護など、病棟で必要となる知識について段階的に学習を進められるよう、病棟全体で指標となるラダーを設け学習支援を行っています。

新人看護師から一言                                                   

SCUは超急性期であり、刻々と変化していく患者さんの前で、看護師として患者さんに対する一つ一つの言動に日々責任を感じながら、先輩方の指導を頂き看護に励んでいます。看護の内容や勉強方法に悩む時もありますが、先輩に相談したり、同期と励まし合いより良い看護ができるよう頑張っています。

 

中堅看護師から一言

人工呼吸器を装着している重症な患者さんや意識障害により自ら意思決定ができない患者さんの看護など責任のある役割を担うことも多くなり、患者さんや家族を含め、地域連携の方など多職種で話し合いを行い、患者さんがその人らしく生きていくことができるよう個別性のある看護を考えていくことの大切さを感じながら看護を行っています。また、チームリーダーや責任看護師も担うようになり、周囲の動きを見ながら優先順位をつけて人員の配置を行うなど、患者さんだけでなく看護師の教育の視点を持って考えることも増えていきました。後輩看護師のフォローを行うようになり、少しでも脳疾患の看護にやりがいや楽しさを感じてもらえるよう日々頑張っています。

看護師長から一言

SCUは他の集中治療室に比べると医療機器が少ないです。脳卒中の症状である意識障害、運動障害、言語障害、摂食・嚥下障害は、医療機器で測定・数値化することが難しく、医療者の「観察眼」に依存しています。そこで私たちSCU看護師は五感を用いて患者さんの神経学的兆候をモニタリングし、必要なケアを実践します。看護師長として、この「看る力」を育てたいと思っています。また、脳卒中患者さんやご家族は、急な発症により“これからどうなるのだろう”と不安な気持ちを抱えることもあります。多職種と情報を共有し、その人が地域での生活に戻れるような支援も心がけています

 

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最終更新日:2024年09月28日

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