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心血管疾患の遺伝子解析

研究の概要:2019年のORC改組と構成メンバーの変更に伴って、これまで行ってきた遺伝子解析の研究対象を遺伝性不整脈に限定せず、重症心不全や突然死をもたらす拡張型・肥大型心筋症、脳卒中の原因となる脳動脈瘤や大動脈瘤を含む様々な心血管疾患にも広げます。これは成人の心血管疾患に限らず、小児疾患やいわゆる未診断疾患も含みます。遺伝学的な原理に基づいた解析手法を用いて未知の原因を探索するため、患者本人のゲノムと臨床情報のみならず、家族のゲノム検体と臨床情報が必要になります。現在この研究を開始するための承認申請を行っています。

1.心筋症の遺伝子解析

対象疾患:家族歴と家族ゲノム検体の収集が可能な心筋症(拡張型・肥大型・拘束型・左室緻密化障害・不整脈源性右室心筋症・その他分類不明)を対象とします。

2.動脈瘤・脳動脈瘤の遺伝子解析

大動脈瘤や脳動脈瘤などの血管疾患の大半は無症状で進行し、破裂などによって生命危機や重篤な後遺症をもたらします。しかし動脈瘤の発症や破裂のリスク評価はほぼ画像診断に限られるため、これらを予見する方法やマーカーを確立することが重要な課題です。そこで本研究では、動脈瘤の遺伝的要因にも着目し、家族性脳動脈瘤を対象とした網羅的ゲノムシークエンスを行い、遺伝子レベルでの病因究明を推し進めます。

さらにORCでは大動脈瘤壁の多層オミックスを実施し、血液で評価可能な大動脈瘤の発症診断マーカーを見出したことを契機に、血液・血管組織から放出される微粒子(エクソソームなど)中のタンパク質やmicroRNAに着目し、大動脈瘤患者と脳動脈瘤モデル動物で超微量オミックス解析を行います。これらを推進することによって、遺伝子解析による動脈瘤の発症前診断とバイオマーカーを用いた発症や破裂のリスク予測を実現し、早期診断や予防、先制医療への基盤を構築します。

3.その他の心血管疾患の遺伝子解析

上記以外の心血管疾患に関しても、次世代シークエンサーを使った網羅的な遺伝子解析(パネル解析、全エクソン解析、全ゲノム解析、Long-readシークエンス)やゲノムワイド関連解析(GWAS)・RNA-seqなどの遺伝子解析を介して、国循センター内外を問わず共同研究を行います。

最終更新日 2019年07月24日

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