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創薬オミックス解析センター

研究について
大阪大学微生物病研究所との連携協定の締結

―循環器病と感染症の関連性解明に向けて―

国立循環器病研究センター(略称:国循)と大阪大学微生物病研究所(略称:阪大微研)は、循環器病の発症、病態の進行と感染症との関係を明らかにするため、2017年4月に連携協定を締結しました。

循環器病は、遺伝子の変異、喫煙や食事、飲酒、運動不足などの生活習慣、細菌やウイルスなどの感染をはじめ、様々な原因により発症します。感染が原因となる循環器病には、心筋炎や感染性心内膜炎などがありますが、原因となる病原体が明らかとなる症例は限られます。最近では、腸内や口腔細菌が生活習慣病や循環器病の罹りやすさと関係することが示唆されています。

国循はナショナルセンターとして循環器病の克服を目指し、高血圧症、脳血管疾患、マルファン症候群等と遺伝子変異の関係などを解析し、1989年からは吹田市一般住民を対象に大規模な「都市型疫学研究(吹田研究)」を行い、生活習慣などの情報と循環器病の関係を研究してきました。阪大微研は、微生物病の学理を明らかにすることを目的に、新たな病原微生物の発見とその発症機構や防御機構の解明、ワクチンや診断法の開発を通して、感染症の征圧に貢献してきました。

感染症も循環器病を引き起こす要因であるため、病因を究明して診断・治療法を確立し、予防法を開発することは、国循と阪大微研の共通の目標です。両機関が相互の知的・物的資源並びに情報の活用を加速し、連携・協力することは、双方の研究を大きく発展させると考え、連携協定を締結しました。今後、循環器病の原因病原体の同定のみならず、循環器病の病因遺伝子と変異、遺伝子発現や転写物の異常、腸内や口腔内細菌叢の変化と生活習慣病や循環器病の関連などについて、連携して研究を推進します。

最終更新日:2021年09月21日

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