KOKUJUN Press No58
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60mm64mm04KOKUJUN Press放射線部HP 脳血管障害を治療するための必須機器として血管撮影装置があります。医療用放射線の代表であるX線を発生させ、血管内を走行する金属ワイヤーやカテーテルの挙動を透視し、血管の形態を撮影する機器です。安全に治療するためには、機器のX線透視下での視認性が重要であり、高機能血管撮影装置が設置されていることが望ましいとされています。 Fig.1は当センターで使用されている脳血管内治療に高いパフォーマンスを発揮する高機能血管撮影装置4台を示します。 血管撮影装置と造影剤により、高精細な画像を収集し、血管の3次元画像を構築します。そこから血管の形態を把握し血管径の計測等で治療計画を進めます。 Fig.2はアヒルファントムを血管撮影装置にて撮影し得られた再現性の高い3次元画像を示します。 治療に対応する技師は治療医を待たせることなく今後の展開を予測する専門性が求められるため、日本血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師認定機構にて認定された者を筆頭に従事しています。 放射線被ばくは、X線を用いた血管撮影装置で治療を施行するため完全には避けられません。しかし、治療時における線量の管理は重要です。国循は、医療法で規定されている正当化(治療効果が被ばくによるリスクを上回る)、最適化(血管撮影装置の点検等による適切な管理)、線量限度(医療被ばく線量の管理と記録)を厳守し、Japan DRLs 2020ガイドラインを活用して適切に管理しています。そのため、脳血管内治療の医療被ばく線量は、すべて基準値以下で実施しています。放射線部 血管撮影主任ファントム3次元支援画像ファントム3次元支援画像山田 雅亘Masanobu Yamada血管撮影装置治療計画のための支援画像診療放射線技師放射線被ばく放射線部58Fig.2ファントムと血管撮影装置の回転撮影から得られた3次元支援画像

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