KOKUJUN Press No.54
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 陣痛は非常に強い痛みが長時間続きます。痛みが怖いと感じる妊婦さんや、心臓や脳血管などにご病気をお持ちの妊婦さんにとっては、お産が精神的・身体的負担となってしまいます。産科麻酔科医による無痛分娩や帝王切開の麻酔は「適切に痛みをとる」ことと同時に「全身管理」を行うことで、妊婦さんの負担を軽くすることができます。「全身管理」のもと、「適切に痛みをとる」ことで心も体もリラックスしたお産をしていただけるよう、産科医、産科麻酔科医、助産師がチームで取り組んでいます。 国循では心臓や脳血管にご病気をお持ちで、高度な妊娠・分娩管理が求められる妊婦さんが集まって来られます。産科麻酔科医はそういった方々が安全にお産を終え、元気に産婦人科 麻酔科 医師 肥塚 幸太郎Kotaro Hizuka〈専門領域〉産科麻酔〈専門医資格〉日本麻酔科学会 麻酔科専門医、麻酔科標榜医退院できるように「鎮痛」と「全身管理」の専門家として、関わっています。そこで培われた知識や技術を現在は基礎疾患のない一般の妊婦さんにも提供しています。全ての妊婦さんが安心して幸せだと思えるお産ができるようにお手伝いさせて頂くことが産科麻酔科の使命だと考えています。特集03麻酔科HP周産期医療Close up Interview麻酔科■鎮痛■と■全身管理■のスペシャリストとして周産期医療に関わる周産期の麻酔は、妊婦さんの状態、胎児への影響、分娩そのものへの影響などを考慮する必要があります。国循では2023年度より循環器病周産期センターを立ち上げ、無痛分娩をはじめとする妊婦さんへの麻酔を専門の産科麻酔科医が行っています。

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