集中治療部
研究活動の概要
  1. 【研究タイトル】日本の小児集中治療における終末期医療の現状把握と課題の検討
    筆頭研究者:制野勇介
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:日本集中治療医学会CTG委員会臨床研究助成金
    内容:日本の小児集中治療室で行われている終末期医療の現状を把握するために多施設へのアンケート調査や、医師看護師を対象としたインタビュー調査を行い、そこから質的研究として、日本の小児集中治療室が抱える課題を抽出することで今後の小児集中治療室での終末期医療の質向上の端緒となると考える。
  2. 【研究タイトル】小児心疾患患者を対象としたヘパリン効果測定時の抗Ⅹa活性とTEG®6sの関係:単機関前方視的観察研究
    筆頭研究者:西田圭佑
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:科研費番号 24K12190 倫理申請番号 R24029
    内容:小児心疾患患者は周術期にヘパリンによる抗血栓療法を受けることが多い。その際、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を既存のヘパリンモニタリングは正確性に欠けることが指摘されており、他のモニタリング方法の活用が望ましいとされる。抗Ⅹa活性値はAPTTと異なるモニタリングとして国外では広く使用されているが、日本で測定可能な施設は限定される。血液粘弾性検査(TEG®︎6s)は国内で広く普及しており、同検査の一測定値はヘパリン効果を反映する可能性が高い。そのため、同検査を新規ヘパリンモニタリング法として活用できる臨床的使用可能性を検討する。
  3. 【研究タイトル】大動脈弁置換術中に経食道エコーで測定した弁機能評価項目の術後推移をみる前向き観察研究
    筆頭研究者:南公人
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:R19009-2
    内容:大動脈弁置換術中の弁機能評価のための経食道エコー測定値と、術後の弁機能評価のための経胸壁エコー測定値の相関を調べる。
  4. 【研究タイトル】僧帽弁手術術式による術後左室内血流の変化に関する研究
    筆頭研究者:南公人
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:R19022-2
    内容:僧帽弁手術後の患者の左室内血流を経胸壁・経食道エコーを用いたVector flow mappingで評価し特徴を調べる。
  5. 【研究タイトル】左室補助装置装着術におけるVector Flow Mappingの有用性に関する研究
    筆頭研究者:南公人
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:R20007
    内容:左室補助装置装着術後の患者の左室内血流を経胸壁・経食道エコーを用いたVector flow mappingで評価し特徴を調べる。
  6. 【研究タイトル】ポリエチレン製カテーテル(ビゴン アーテリアルリーダーキャス™)と、ポリウレタン製カテーテル(BD インサイトA™)の観血的動脈圧測定ライン機能不全の発生率に及ぼす影響を比較するランダム化研究
    筆頭研究者:南公人
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:Vygon Franceからの寄付金 R21008-4
    内容:ポリエチレン製カテーテル(ビゴン アーテリアルリーダーキャス™)と、ポリウレタン製カテーテル(BD インサイトA™)の観血的動脈圧測定ライン機能不全の発生率の差を調べるランダム化研究。
  7. 【研究タイトル】一酸化窒素の人工心肺手術後虚血再灌流障害に及ぼす効果を網羅的に調査する観察研究
    筆頭研究者:南公人
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:R23008
    内容:吸入NOの使用の有無により術後臓器機能障害発症率に差があるかを調べる観察研究。
  8. 【研究タイトル】心臓血管外科術後患者におけるHb9g/dl以上での輸血の肺動脈酸素飽和度による妥当性の検討
    筆頭研究者:南公人、岡本賢太郎
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:R24108
    内容:Hb9g/dl以上の心臓血管外科術後患者に対し赤血球輸血をするとScvO2は上昇するかを調べる観察研究。
  9. 【研究タイトル】ARDSにおける部分的筋弛緩薬による自発呼吸努力の調整を介した肺横隔膜保護戦略
    筆頭研究者:島谷竜俊
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:22K16641
    内容:本研究は急性呼吸不全モデルウサギを用いて部分的筋弛緩薬投与による適正な自発呼吸努力の調整が完全な筋弛緩薬投与と比較し肺傷害と横隔膜障害を抑制することを証明することである。
  10. 【研究タイトル】自発呼吸努力の大きさを中心静脈圧波形から予測する方法の開発とその有効性の評価
    筆頭研究者・共同研究者:京極都・伊東幸恵(LA小児病院)・竹内宗之
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:18K08904 21K09035
    内容:様々な呼吸不全状態において、自発呼吸のCVPの変動により、自発呼吸の大きさ(胸腔内圧変動)が予測できることを、ブタを用いて証明する。また、その精度が、現在使用されている自発呼吸の大きさを予測する方法よりも優れていることを証明する。
  11. 【研究タイトル】人工呼吸の時間当たりの動的仕事量と肺傷害の重症度との関連性に関する研究
    筆頭研究者・共同研究者:川村篤・竹内宗之
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:19K09447
    内容:呼吸回数はどのように肺傷害に影響するのかを、ラットを用いた実験により明らかにする。
  12. 【研究タイトル】流量が大きい吸気パターンは人工呼吸器関連肺傷害を悪化させる
    筆頭研究者:竹内宗之
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:21K09063 24K12210
    内容:メカニカルパワーやドライビングプレッシャーが肺傷害に影響することが知られているが、吸気流量パターンはIntracycle Powerを介して肺傷害に影響を及ぼす可能性がある。メカニカルパワーやドライビングプレッシャーを同じ条件にしても、Intracycle Powerを大きくするように吸気流量を設定することで肺傷害が悪化することを、家兎を用いて証明する。
  13. 【研究タイトル】先天性心疾患の手術を行う施設における小児集中治療の現状と効果の調査
    筆頭研究者・共同研究者:竹内宗之・盤井成光・黒嵜健一
    研究費財源(科研費番号)・倫理申請番号など:循環器病研究開発費事業 大型研究 23-C-3
    内容:我が国の先天性心疾患手術の術後管理において、どれくらい小児集中治療医が関与しているのかを調査し、そのデータをもとに、小児集中治療が先天性心疾患の管理にどのように影響を及ぼすかを調査する。