糖尿病・脂質代謝内科
研究活動の概要
- 糖尿病患者におけるHDL efflux capacityの意義の解明
病態代謝部との共同研究、現在継続中。2022年の日本動脈硬化学会でその成果の一部を発表した。また観察期間を終了し、2024年の日本動脈硬化学会でその成果を発表した。現在論文化を行なっている。 - 2型糖尿病患者における細小血管合併症とHFpEFの関連に関して観察研究の解析を終了し論文発表を行った(Tochiya M et al. ESC-Heart Fail, 2023)。現在さらに心エコー指標も加えた検討を進めている。
- 2型糖尿病患者を対象とした血管合併症抑制のための強化療法と従来治療とのランダム化比較試験
(Japan Diabetes Outcome Intervention Trial J-DOIT3)
介入終了後の追跡研究への参加を継続中である。 - 循環器病ハイリスクDM患者における生活習慣改善の心理学的介入の研究
AMEDからの資金を得て認知行動療法アクセプタンス&コミットメントセラピーの有効性を検証する介入研究と観察研究を実施した。介入研究は2024年米国糖尿病学会で発表し、現在論文化を進めている。観察研究についても結果解析中である。 - 糖尿病治療薬の血管内皮機能改善効果についての研究
~SGLT2阻害薬を中心に腸内細菌を介した血管内皮機能改善効果について~
2型糖尿病患者を対象とした、糖尿病治療薬による腸内細菌叢の変化と血管内皮機能改善効果について観察研究を継続して実施中。 - SGLT2阻害薬の糖尿病性腎症進展予防効果を検証する特定臨床研究 EUROBEAT研究を実施中。
現在すべての被験者の観察を終えデータ解析を終了、2024年欧州糖尿病学会で発表し、現在論文化を行なっている。 - AMED細田班「持続血糖モニタリング(FGM/CGM)の血糖管理における精度・有用性の検証及び健康寿命促進のための血糖変動指標の探索」
脳神経内科・心臓血管内科、京都医療センター等と共同研究を実施、研究成果の一部を論文公表した(Murata T et al. Diabetes Res Clin Pract, 2023, Sakane N et al. Intern Med, 2023, Kataoka Y et al. J Diabetes Complications, 2023)。 - SGLT2阻害薬とDPP4阻害薬のメタボリックシンドローム構成因子への影響を見る比較介入試験(CANTABILE研究)を終了させ、主解析の論文発表を2021年に行った。また2024年、両薬剤への摂食に対する影響に着目したサブ解析に関して論文発表を行なった(Isogawa M, Makino H et al. BMC Endoc Disord, 2024)。
- SGLT2阻害薬の冠微小循環に与える影響を検証する特定臨床研究(Leucent J)を現在遂行中である。
- 心不全リスクを有する非アルコール性脂肪肝合併糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬の心臓線維化抑制効果の検討を行う特定臨床研究(TORUMARIN試験)に関して現在登録をすすめている。
- 新規血管機能測定機器であるSARAYA view waveを用いた心血管疾患リスクの評価法の開発に関して研究を介した。
- イメグリミンの心筋ミトコンドリア機能改善効果を検証する探索的な介入研究である、特定臨床研究MITO-HFを開始した。