輸血管理部
研究活動の概要
2019年にスタートした回収式自己血輸血と従来からの他家血輸血とで止血・凝固能に差がないかどうかの比較研究を継続しております。来るべき供血者不足に対応できるように適正な血液製剤使用を目標として取り組んでおります。
その研究の中間解析として、人工心肺離脱直後は血小板機能が低下しており早期の血小板輸血が必要な症例も予測可能な結果を得ました。今後、最終的な解析を行い学会発表、論文発表を行っていく予定です。今回の研究は予備的な観察研究でしたが、回収式自己血使用群と非使用群で無作為比較試験を行いエビデンスの構築を目指していく予定です。
現在は、人工心肺による血小板減少、溶血及び溶血による急性腎障害のメカニズムに対する研究を行っております。予測モデルについて特許申請を行う予定です。
また、不適合輸血に防止に関する取り組みを意欲的に行っており、当院では輸血管理システム運用の健全化を心がけて事故のない輸血管理を目指しています。認証を輸液ポンプで行う機器開発をテルモ社と共同で行っていく予定です。