臨床工学部
研究活動の概要

(研究開発)
 『人工心肺回路、装置に関わる新しいデバイス』や『長期補助循環システムの評価・改良による安全性の高い体外循環システムの開発』、安全かつ効率的なデバイス開発に努め開発されたデバイスを積極的に臨床応用していく。又、研究所と共に循環器系に関する研究開発を推進し、高リスク循環器系医療機器『補助人工心臓や心肺補助装置など』の臨床使用に適した製品開発を目指した活動も行っている。(医療機器の安全かつ適正な運用を実行すると共に、臨床のニーズをもとに医療機器メーカーと研究開発を続けていく。)臨床使用に最適な『トランスレーショナルリサーチ(Translational Research)』の成果のある医療機器を臨床現場で使用することを目標とした活動も行う。

(共同研究)
 『体外設置型連続流VADシステムの開発』や『次世代型ポータブルECMOシステム開発・臨床応用』など単及び多施設での医師主導型治験、医師主導型臨床研究にも介入し、重症心不全患者に対する補助循環法の安全性及び有効性に関する検証、評価、改良に一端を担っていく。

(国際医療支援)
 今年度は、COVID-19禍で国際医療支援はできませんでしたが、COVID-19が落ち着けば、以前同様、小児心臓外科チームと一緒に先天性心疾患の手術の発展に向けた国際医療支援(体外循環技術支援)も行っていきたいと考えている。
 又、VAD装着患者の渡航や海外(渡航)移植を安全に対応するため、適切な体制構築も行う。

研究業績
  1. 四井田 秀樹, 藤田 知之. ポンプが急に停止した. 心臓血管外科エキスパートが分析する"術中危機的状況" ピットフォールとリカバリー. 11-12, 2020.
  2. 髙橋 裕三, 藤田 知之. 陰圧補助脱血時に脱血できなくなった. 心臓血管外科エキスパートが分析する"術中危機的状況" ピットフォールとリカバリー. 15-16, 2020.
  3. 紺屋本 哲也, 藤田 知之. 血中乳酸値が上昇する. 心臓血管外科エキスパートが分析する"術中危機的状況" ピットフォールとリカバリー. 21-23, 2020.
  4. 加納 寛也, 四井田 英樹, 後藤 和大, 笠野 靖代, 長澤 洋一, 松浦 健, 荒木 康幸. 大血管部会委員による文献紹介と大動脈手術における体外循環のまとめ 今更だけど大動脈手術でおさえておきたいこと. 体外循環技術. 47, 1-7, 2020.