知的資産部
研究活動の概要
知的資産部は、臨床ニーズ、研究成果、人材、ネットワークなどの知的資産を活用し、新しい医療機器・医薬品・医療周辺サービスを患者に提供できるようにすることを目指しており、循環器医療に係る社会全体に貢献することを念頭に当部を運営している。また、2015年からは特許など知的財産管理や、共同研究契約など研究開発・製品化に関わる一連の契約も担っている。
具体的には
- 産学連携手法の開拓に向けた社会科学的アプローチ
- Unmet臨床ニーズの探索
- 製品化に向けた企業などとのネットワーク構築
- 競争的研究資金の獲得支援
- 薬事を踏まえた研究成果の製品化ロードマップのデザイン
- 知的財産などの管理と戦略的運用手法の形成
- 知的資産価値を高めるためのICTのブランド戦略的活用
- 医療の周辺領域を含めた新しいサービス産業の促進
- “かるしお”認定制度をはじめとする食・ヘルスケア関連の推進
- 共同研究契約・実施許諾契約など研究開発・製品化に関わる一連の契約
- 寄附金の管理
などを実施している。さらに、これらから導かれた成果については学会発表等も積極的に展開しており、新たな知見の体系化・共有化を図っている。
2018年の主な研究成果
-知的資産活用の成果として-
- AMEDの「国産医療機器創出促進基盤整備等事業」では、医療機器開発を進めようとする国内企業への助言、医療機器開発に資する教育セミナーなどを実施し、国産の医療機器創出に向けた活動を推進した。
- 当研究センターから創出された特許など知的財産の管理運用を行うとともに、共同研究契約・実施許諾契約など研究開発に関わる契約の管理運用も担い、これらに関する整備を進めている。
- 企業への技術移転による早期の製品化を推進するため、センター内外の関係者とも連携し、各種のシンポジウムやセミナーを開催して製品化に向けた啓発・人材育成活動を実施した。
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査官らに体験型の教育研修を実施し、PMDAとの人材交流・人材育成を図った。
- 臨床栄養部をはじめとするセンター内各部署とも連携しつつ「かるしお認定制度」を積極的に推進し、食生活改善と啓発とともに制度の普及を図った。認定件数は2018年1年間で28社113件から36社226件となり100件以上増加した。
- 国循の研究成果・産学官連携・かるしおなどの取り組みの映像を製作し、循環器病予防の啓発など効果的な広報活動に寄与した。