医学倫理研究部
活動の概要
医学倫理研究部では、研究倫理・臨床倫理に関する学術研究、研究倫理教育・研修、研究倫理・臨床倫理コンサルテーションなど、医療・医学の中で直面する様々な倫理課題について研究・教育・実践の三方面から取り組んでいる。
主な研究テーマ
- 医薬品・医療機器を用いた臨床試験に係る倫理・政策課題
- ヒト試料等を用いた研究・ヒトゲノム研究等に係る倫理・政策課題
- 臨床研究におけるインフォームド・コンセントの方法論的課題
- 研究倫理のコンサルテーションおよび教育に関する方法論の構築と実践
- 臨床研究の規制・ガバナンスに関する政策的課題
- 臨床倫理および生命倫理・生命倫理政策に係る課題
- 看護研究に係る倫理課題
主な教育・実践成果(2016年度)
- 研究倫理研修セミナー(第5回、2016年11月18日~19日、於:京都テルサ)
主催:国立循環器病研究センター医学倫理研究部
後援:日本生命倫理学会、日本臨床薬理学会 - 倫理コンサルテーション実績
プログラム内容 | 講師 |
---|---|
講義1 研究倫理の基本的考え方 | 国立循環器病研究センター医学倫理研究部 松井健志 |
講義2 インフォームド・コンセント | 国立循環器病研究センター医学倫理研究部 遠矢和希 |
講義3 弱者性及び小児対象研究での倫理的配慮 | 松井健志 |
講義4 ヒト試料を用いた研究の倫理 | 国立循環器病研究センター医学倫理研究部 會澤久仁子 |
小演習 | 松井健志 |
特別講義(海外招聘) 海外臨床試験の倫理課題 | University of Bergen, Department of Philosophy / U. S. National Institute of Health, Department of Bioethics Reidar K. Lie |
講義5 研究倫理の支援 | 會澤久仁子 |
講義6 責任ある研究実施と研究不正問題 | 東京理科大学理工学部 伊吹友秀 |
講義7 臨床試験の倫理 | 国立がん研究センター生命倫理研究室 田代志門 |
演習 リスク・ベネフィット評価 | 田代志門,松井健志 |
研究業績
- 松井 健志. 「リスク」と「侵襲」と「Risk」—リスク概念をめぐる人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の課題—. 生命倫理. 26, 4-14, 2016.
- 松井 健志, 伊吹 友秀, 田代 志門, 中村 秀文. 小児を対象とする臨床研究において求められる倫理的配慮の原則. 日本小児科学会雑誌. 120, 1195-1205, 2016.
- 松井 健志. 医学においてなぜ研究倫理・臨床倫理が必要とされるのか-医学倫理研究室の果たす役割を中心に. 新医療. 498, 18-21, 2016.
- 田代 志門, 松井 健志. 体系的な倫理審査を目指して—「倫理審査フローシート」の開発とその特徴—. 北海道生命倫理研究. 4, 1-17, 2016.
- 會澤 久仁子. 自宅で孤独死すること。施設で家族に看取られず死を迎えること。どちらが幸福なのか?. 少子超高齢社会の「幸福」と「正義」. 136-143, 2016.
- 遠矢 和希. 出自を知る権利. 産科と婦人科. 83, 281-285, 2016.
- 遠矢 和希. Ⅰ-4. 精子・卵子・胚の提供. 教養としての生命倫理. 112-113, 2016.
- 服部 佐和子, 會澤 久仁子, 松井 健志. 自己生成のプロセスにおけるインフォームド・コンセント. 臨床哲学. 17, 37-52, 2016.