臨床検査部
研究活動の概要

臨床検査部は、ISO15189認定臨床検査室として循環器疾患に係る臨床診断に有用な技術(手技)の開発・検討・評価を行っている。

特に、胎児に対する心臓超音波検査や心磁図検査における臨床診断への有用性の検討、長期ヘパリン療法のモニタリングにおける評価法の確立、循環器疾患関連の遺伝子検査の開発と有用性の検討、心臓移植患者における栄養指標評価ならびに客観的評価指標策定の検討などを主な研究テーマとして取り組んできた。また臨床検査技術進歩に伴う最新技術に関する検討、評価などについても受託研究を含め取り組みを開始している。

2016年の主な研究成果
  1. 循環器病研究開発費(若手研究)による研究
    • 妊産婦におけるヘパリン類モニタリングに関する研究。

  2. 循環器疾患における臨床検査に関わる研究
    • 大量出血症例における輸血トリガー値としての迅速かつ正確なフィブリノゲン値の測定方法の確立。
    • 胎児に対する心臓超音波検査および心磁図検査の出産前検査としての有用性検討と臨床応用。
    • フォンタン手術後症例における肝臓超音波所見である高輝度スポットの病理組織学的特徴の臨床的検討。
    • 被験血漿中のVIII因子活性が未分画ヘパリンのモニタリング法であるAPTTと抗Xa活性に及ぼす影響の検討。
    • リバーロキサバン投与下の抗凝固能を2種類のプロトロンビン時間測定試薬を用いて検討。
    • 家族性高コレステロール血症患者の遺伝学的特徴(LDLR, PCSK9.LDLRAP1)を検討、評価。
    • 家族性高コレステロール血症におけるPCSK9 V4I変異とE32K変異を有する家系についての検討。
    • 心臓移植患者における栄養指標評価による予後評価の可能性検討。
    • 心臓粘液腫の臨床および病理学的特徴の検討。
    • 尿中Cペプチド検査における蓄尿量と安定化剤影響の検討ならびに4種測定法による検討。
    • 三尖弁輪部収縮期距離に影響を及ぼす因子の検討。