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被災地の循環器予防のための市民公開講座の開催

2012年2月28日

国立循環器病研究センター
理事長  橋本信夫

国立循環器病研究センター(大阪府吹田市、理事長:橋本信夫、略称:国循)では、東日本大震災の被災地である岩手県宮古市において、岩手県栄養士会、岩手医科大学との共催で、循環器病予防のための市民公開講座を実施しましたので、その概要を情報提供いたします。

対象と目的

東日本大震災の被災地では、塩分過剰摂取や不活発状態等から高血圧や肥満が悪化し、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の増加が危惧されています。そこで、岩手県宮古市田老の仮設住民などを対象に、生活習慣改善を通して脳卒中などの循環器病を予防し、健康的で充実した人生を過ごして頂く目的で開催しました。

(概要)    
日 時 2012年2月5日(日) 9:20~12:15
場 所 グリーンピア三陸みやこ (岩手県宮古市田老向新田148)
主 催 国立循環器病研究センター、岩手県栄養士会、岩手医科大学
後 援

岩手県、岩手県宮古市、岩手県医師会、宮古市医師会、
岩手県歯科医師会、宮古市歯科医師会、岩手県看護協会、
岩手県薬剤師会、岩手県薬剤師会宮古支部、岩手県歯科
衛生士会、岩手日報社、NHK盛岡放送局、IBC岩手放送、
岩手朝日テレビ、テレビ岩手、めんこいテレビ、循環器病研究
振興財団

参加者 宮古市田老の仮設住民他 (131名) ※国循関係者は除く

 

内容

1. 開会挨拶

『岩手県栄養士会会長挨拶』

『国循理事長・病院長からのメッセージ』

岩手県栄養士会会長挨拶 国循理事長・病院長からのメッセージ

 

2. 健康講話               

1)『生活習慣と高血圧、脳卒中、心臓病~食塩制限の大切さ』

国立循環器病研究センター 生活習慣病部門長  河野 雄平

減塩の重要性を中心に血圧管理の意義について説明。

2)『心臓発作の警告症状について~こんな症状があれば相談しよう』

静岡県立総合病院 院長代理  野々木 宏

心臓病の初発症状と注意事項を説明。また、「1日5回は笑おう」や「絆」を合い言葉にストレスに対するつきあい方など。

3)『岩手県における災害時の状況と脳卒中予防について』

岩手医科大学 神経内科・老年科分野 高橋智

震災発止直後から岩手県震災医療ネットワークの中心で活躍された経験と被災民の血圧・コレステロールの状況、今回の震災後における生活習慣病管理の重要性を説明。

4)『脳卒中予防は食事から』

社団法人岩手県栄養士会 中屋史子

「健康で長生きすることが国民の義務である」という考えから健康的な食事の大切さを説明。

河野 雄平 野々木 宏
河野 雄平 野々木 宏
高橋 智 中屋 史子
高橋 智 中屋 史子

 

3. 健康サロン

健康サロンの内容と進行説明

国立循環器病研究センター 糖尿病・代謝内科医長  岸本 一郎

岸本 一郎
健康サロンの内容と進行説明


1)『健康体操』

国立循環器病研究センター 副看護師長 横山 幸美、看護師 中村 美由紀

参加者を前半と後半に分けてDVDを上映しながら座ってできる体操に参加していただきました。普段動かさない関節や体幹などのストレッチなど、参加者は皆熱心に運動をされ、事後アンケートでもたいへん好評でした。自宅で継続できるようDVDを譲って欲しいとご希望の方もおり、参加者が運動の喜びを会 得していることが実感されました。

健康体操 健康体操


2)『調理ビデオ』

独立法人 国立循環器病研究センター 村井一人、竹田博幸

国循の減塩食の調理方法を解説。質問も相次ぎ、食事に関することだけに関心の高さが感じられました。

調理ビデオ


3)『健康相談』

循環器病研究センター、岩手医大、静岡県立総合病院からの医師および看護師で循環器疾患2ブース、生活習慣病2ブース、脳卒中1ブース、看護師血圧 測定2ブースを配置しました。「夜横になると動悸がする」、「夜になると息が苦しい気がする」、「めまいがする」などの訴えが多く、内科的診療とともに心 のケアの必要性を認めました。

「仮設住宅の隣は別の地区から来られた方で、普段相談する人がいない」「血圧計が流されて、町まで行けないため買えない」などの言葉が聞かれ、仮設住宅に暮らす方々の心のケア、環境整備を定期的に継続する必要があることが再認識されました。

健康相談 健康相談


4)会場の反応と健康サロンの様子

会場では終始ゆったりしたペースでイベントを進行することができました。参加者アンケートではすべての項目について高い評価を頂き、最も好評だった のが『健康体操』と『調理ビデオ』でした。共通点は自己参加と継続性です。仮設住宅で暮らしている方々にとって、狭いスペースで出来る健康体操は大変有意 義なもので、仮設住宅でも活用できると考えられます。調理ビデオの感想には「調理法が大変参考になりました」という意見が多く寄せられ、自分で活用しよう という気持ちが受け取れました。大切なことは、これからご自分たちで健康体操と減塩食の調理を継続することであり、継続した支援が必要です。

 

4. 閉会挨拶

1)『国循河野部門長からの挨拶』

2)『岩手医大小川学長からのメッセージ』(高橋智準教授代読)

閉会挨拶 閉会挨拶

最終更新日 2012年03月16日

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