医学倫理研究室
研究活動の概要

医学倫理研究室（ORE）では、研究倫理・臨床倫理に関する学術研究、研究倫理教育・研修、研究倫理・臨床倫理コンサルテーションなど、医療・医学の中で直面する様々な倫理課題について研究・教育・実践の三方面から取り組んでいる。

主な研究テーマ

  1. 医薬品・医療機器を用いた臨床試験に係る倫理・政策課題
  2. ヒト試料等を用いた研究・ヒトゲノム研究等に係る倫理・政策課題
  3. 臨床研究におけるインフォームド・コンセントの方法論的課題
  4. 研究倫理のコンサルテーションおよび教育に関する方法論の構築と実践
  5. 臨床研究の規制・ガバナンスに関する政策的課題
  6. 臨床倫理および生命倫理・生命倫理政策に係る課題
  7. 看護研究に係る倫理課題

2014年の主な教育・実践成果

  • ORE研究倫理研修セミナー（2014年11月30日～12月1日）於：京都テルサ

    • 内容

    講師

    講義①研究倫理の基本的考え方 国立循環器病研究センター医学倫理研究室　松井健志
    講義②インフォームド・コンセント 国立循環器病研究センター医学倫理研究室　會澤久仁子
    講義③-1.ヒト試料の地位と扱い 松井健志
    講義③-2.ヒトゲノム研究と偶発的所見 National University of Singapore, Center for Biomedical Ethics Calvin Ho
    講義④研究不正をめぐる課題 東京大学医科学研究所公共政策研究分野　井上悠輔
    講義⑤研究開始後の実践的配慮 獨協医科大学看護学部　土井香
    講義⑥-1.小児試験の特性 国立成育医療研究センター治験推進部　中村秀文
    講義⑥-2.小児への配慮 National University of Singapore, Center for Biomedical Ethics Alastair V. Campbell
    特別講義.海外臨床試験の倫理課題 University of Bergen, Department of Philosophy Reidar K. Lie
    講義⑦研究倫理支援 會澤久仁子
    講義⑧臨床試験の倫理 昭和大学研究推進室　田代志門
    演習.リスク・ベネフィット評価 田代志門，松井健志

  • 倫理コンサルテーション実績

研究業績
  1. Matsui K and Tashiro S. Ethical challenges for the design and conduct of mega-biobanking from Great East Japan Earthquake victims. BMC Medical Ethics. 15, , 2014.
  2. Takashima N, Turin TC, Matsui K, Rumana N, Nakamura Y, Kadota A, Saito Y, Sugihara H, Morita Y, Ichikawa M, Hirose K, Kawakani K, Hamajima N, Miura K, Ueshima H and Kita Y. The relationship of brachial-ankle pulse wave velocity to future cardiovascular disease events in the general Japanese population: the Takashima Study. Journal of Human Hypertension. 28, 323-327, 2014.
  3. 松井 健志, 會澤 久仁子, 玉腰 暁子. バイオバンクにおける同意撤回の自由と不帰投点（point of no return）. 臨床薬理. 45, 17-23, 2014.
  4. 中田 はる佳, 會澤 久仁子, 松井 健志. 医療機器臨床試験に関する倫理的課題. 医薬ジャーナル. 50, 81-85, 2014.
  5. 玉腰 暁子, 田代 志門, 松井 健志, 會澤 久仁子, 磯 博康. 疫学研究にかかる倫理審査委員会の実態調査. 厚生労働科学研究費補助金・厚生労働科学特別研究事業：疫学研究に係る倫理審査委員会の実態把握と臨床研究に係る倫理審査委員会等との比較研究（平成25年度 総括・分担研究報告書）. , 9-26, 2014.
  6. 松井 健志, 會澤 久仁子. 看護における研究倫理指針の歴史的展開―日本での形成・発展と残された課題. 臨床評価. 42, 519-530, 2014.
  7. 松井 健志, 會澤 久仁子. 看護における研究倫理指針の歴史的展開―米国での形成と発展. 看護研究. 47, 450-460, 2014.
  8. 松井 健志. 個人情報保護. 糖尿病研修ノート 改訂第2版　. , 614-617, 2014.
  9. 松井 健志. 小児を対象とする臨床研究の倫理的課題. 医薬ジャーナル. 50, 69-73, 2014.
  10. 松井 健志. 編集長VISITING(373)：研究倫理の主題は被験者保護－研究者に必要となる“内的陶冶”. 医薬ジャーナル. 50, 164-170, 2014.
  11. 松井 健志. 臨床研究と倫理. 医学のあゆみ. 249, 498, 2014.
  12. 松井 健志, 會澤 久仁子, 丸 祐一, 栗原 千絵子, 齊尾 武郎. 論文非掲載：学術誌の公正性と倫理性をめぐる問題事例の検討. 臨床評価. 42, 513-517, 2014.