看護部
研究活動の概要

看護部における研究活動は、循環器病看護の知識・技術の向上を目指すために必須の活動であり、看護部の教育研修プログラムの一環として、リサーチナースやCVENを講師とし、看護研究の意義、文献検索、倫理的配慮、研究計画書の作成の仕方などの学習を継続している。また、『NCVC看護研究会』が中心となり、2014年2月「第4回NCVC看護研究学会」を開催した。今年度は11題の口述発表と7題のポスター提示、そして特別講演では加賀屋克美氏を迎え「働くことの喜びはみんなディーズニーランドで教わった」のテーマで実施し、227名の参加があった。日々の看護実践の魅力と難しさを再認識したと同時に、自分の行った看護を振り返り、問題意識を持つことの意味を考える機会となる内容であった。

今年度の看護部で取り組んだ研究テーマは、高度で特異的な診療を必要とする難易度の高い症例の看護に関するもの、患者・家族指導や支援に関するもの、看護師の実践能力の評価、教育・人材育成に取り組んだもの、看護の質評価に注目したものなど、多岐に渡っている。その取り組みの成果を学会及び学術集会で発表することができた。

2013年の主な研究成果
  1. 研究助成による研究
  2. 循環器病研究開発事業に以下の2題

    • 循環器看護領域におけるケアプロセスの定量的評価指標の構築
    • 末期重症心不全に対する医療体制確立に向けての研究

    循環器病研究開発費(若手研究)による研究事業に以下の1題

    • 心臓外科急性期看護における看護実践能力育成に向けたシミュレーション教育プログラムの開発
      ~補助循環装着患者への看護に必要な臨床判断と看護介入に焦点を当てて~

    財団法人循環器病研究振興財団 循環器疾患看護研究助成に以下の1題

    • 末期心不全患者に関する治療およびケアに関する後ろ向き実態調査
  3. 循環器疾患看護の専門性を発揮した研究
    • 循環器緩和ケアチームや重症心不全病棟での補助人工心臓装着患者のメディカルスタッフの連携など多職種協働による取り組みに関するもの8題
    • 心臓リハビリテーションに関するもの4題
    • 小児心臓カテーテル検査・治療中の体圧分散用具の効果的な使用による褥瘡予防ケアに関するものなど6題
    • 心不全患者の行動変容に至る準備までのプロセス分析や脳卒中患者の高血圧症に関する受療行動と生活習慣についての実態調査など、患者・家族指導や支援に関するもの3題
    • 肺高血圧症患者の外来看護相談の取り組みなど入院から在宅管理及び退院指導に関するものなど5題
    • 教育・人材育成に取り組んだものとして、心臓血管外科及び脳神経外科集中治療室における臨床現場での教育手法の検討に関するもの7題
    • 循環器看護領域における看護の質評価に関するもの2題

    総演題数60題を以下の学会及び学術集会への院外発表とつなぐことができた。

    日本循環器学会学術集会、日本集中治療医学会学術集会、日本心不全学会学術集会、日本脳卒中学会総会、日本脳神経血管内治療学会学術総会、日本小児循環器学会、日本母性衛生学会学術集会、日本移植学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本臨床補助人工心臓研究学会、日本人工臓器学会大会人工心臓と補助循環懇話会学術集会、日本心臓病学会学術集会、心臓血管外科ウィンターセミナー、日本集中治療医学会 近畿地方会、臨床運動療法研究会、日本循環器看護学会、日本小児看護学会学術集会、日本看護管理学会学術集会、国立病院総合医学会、国立病院看護研究学術集会、日本慢性看護学会学術集会、日本医療マネジメント学会 大阪支部学術集会、日本看護学会学術集会 看護総合、日本看護学会学術集会 看護管理、日本看護学会学術集会 看護教育、近畿地区国立病院看護学会