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細胞生物学部

両側中胚葉由来の心臓と血管の結合過程の解明

(1) 両側中胚葉心臓前駆細胞の正中への移動メカニズム

初期胚の両側中胚葉由来の心筋前駆細胞が正中線に移動することにより原子心筒が形成される。さらにこの心筒が、血管内皮細胞からなる大血管と結合することにより心臓―大血管間(内腔)の交通ができる。
まず我々は、心臓前駆細胞の正中移動にゼブラフィッシュでは内胚葉が発生中に維持されるメカニズムの重要性を突き止めた。スフィンゴシン1-リン酸(S1P)の輸送体(Spns2)をゼブラフィッシュで同定し、Spns2の生理的機能をゼブラフィッシュで調べると心臓前駆細胞の移動を制御することがわかった。Spns2が欠損すると二股心臓になった。卵黄合胞体層からSpns2によって輸送されたS1Pが内胚葉に発現するS1P2受容体に作用し、t転写共役因子Yapの核内への移行を促進する。核内移行したYap が転写因子TEADと結合することにより内胚葉の維持に必須であるconnective tissue growth factor (CTGF) の転写を増加させることが内胚葉の形態維持に重要であることを突き止めた。

Fukui H, Terai K, Nakajima H, Chiba A, Fukuhara S, Mochizuki N. S1P-Yap1 signaling regulates endoderm formation required for cardiac precursor cell migration in zebrafish. Dev. Cell 31: 128-136, 2014

図1

(2) 心臓と大血管の結合

心臓が原始心筒として形成されるとさらにjogging loopingにより心房・心室・弁形成が開始されるが、最終的には大動脈・大静脈と心臓が連結することで閉鎖系循環システムとなる。心臓前駆細胞―原始心筒形成が可視化でき、さらに血管内皮細胞も可視化できるので、同時観察によってどのように心臓と血管が結合するかを調べている。

図2

最終更新日 2016年07月01日

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