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分子病態部

分子病態部 斯波 真理子

斯波真理子 近影

H6.10~H7.4    病因部・流動研究員
H7.5~H14.3    循環動態機能部・研究員
H14.4~H22.3  バイオサイエンス部・室長
H22.4~H23.3  分子薬理部・室長
H23.4~           病態代謝特任部長
H25.4~           病態代謝部長

私が、国立循環器病センター研究所病因部の流動研究員となったのは、平成6年のことでした。それまで病因部の科学技術特別研究員として高脂血症の病因、病態生理に関する研究を行っていました。

当時、著明な高コレステロール血症、巨大な黄色腫を認め、臨床的には家族性高コレステロール血症(Familial Hypercholesterolemia; FH)ホモ接合体とよく似ているが、皮膚線維芽細胞のLDL受容体が完全に正常である世界初の症例報告を行っていました 1)。この病気は、常染色体性劣性高コレステロール血症(Autosomal Recessive Hypercholesterolemia; ARH)と名付けられました。この病気の原因を探る研究を進めたい、また、将来的にはFHやARHなどの重症の高コレステロール血症に対して、新しい治療法を開発して、LDLアフェレシス療法などの患者さんに負担のかかる治療から解放できるようにしたい、との思いで流動研究員に応募しました。

国立循環器病研究センターは、循環器病を研究されている超一流の人材がそろっており、その道の専門家に気軽に接することができること、最先端の設備がそろっていて、すぐに実験を開始できることなど、研究成果をあげるチャンスが沢山あることが魅力です。

私についてですが、その後、ARHについて遺伝子解析 2)や遺伝子改変動物作成を行い、病態解析に成功することができた 3)のも、国立循環器病研究センター研究所で研究させていただけたお陰だと思っています。現在は分子薬理部の室長として、FHなどの脂質異常症の病態解析を行うと同時に、工学系や薬学系の先生方との共同研究で、遺伝子治療や核酸医薬などの全く新しいタイプの薬剤の開発を行っています 4)

  1. Harada-Shiba M, Tajima S, Yokoyama S, Miyake Y, Kojima S, Tsushima M, Kawakami M and Yamamoto A: Siblings with normal LDL receptor activity and severe hypercholesterolemia. Arterioscler Thromb, 1992; 12:1071-1078.
  2. Harada-Shiba M, Takagi A, Miyamoto Y, Tsushima M, Ikeda Y, Yokoyama S and Yamamoto A: Clinical features and genetic analysis of autosomal recessive hypercholesterolemia. J Clin Endocrinol Metab, 2003; 88:2541-2547.
  3. Harada-Shiba M, Takagi A, Marutsuka K, Moriguchi S, Yagyu H, Ishibashi S, Asada Y and Yokoyama S: Disruption of autosomal recessive hypercholesterolemia gene shows different phenotype in vitro and in vivo. Circ Res, 2004; 95:945-952.
  4. Harada-Shiba M, Takamisawa I, Miyata K, Ishii T, Nishiyama N, Itaka K, Kangawa K, Yoshihara F, Asada Y, Hatakeyama K, Nagaya N and Kataoka K: Intratracheal gene transfer of adrenomedullin using polyplex nanomicelles attenuates monocrotaline-induced pulmonary hypertension in rats. Mol Ther, 2009; 17:1180-1186.

最終更新日 2011年07月13日

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