メニュー

創薬オミックス解析センター

研究について
心不全に関与する、エピジェネティック因子の機能解析

体を構成する全ての細胞は同じゲノム(遺伝情報)を持ちます。先天性心疾患発症や心不全発症・増悪の原因は、遺伝子変異以外に胎内環境、老化、生活習慣が誘導するエピジェネティック機構(DNAのメチル化、ヒストン等のタンパク質の翻訳後修飾、クロマチン(染色体)の構造変化)の異常も関与することが明らかになってきています。本研究では、エピジェネティック機構の異常と心臓の形態形成や心不全発症・増悪との関係を解析し、疾患発症・増悪原因究明の基盤構築を目指しています。

1. 心臓の形態形成、心筋分化に対するエピジェネティック因子の機能解析

ヒト先天性心疾患(ファロー四徴症)に似た心臓形態形成異常を生じる、エピジェネティック因子の遺伝子欠損マウス(Rae28/Phc1)について、次世代シーケンサーによる網羅的解析を中心に解析を進め、先天性心疾患発症に対するエピジェネティック制御機構の解明を目指しています。

2. 成熟心筋細胞の恒常性維持に対するエピジェネティック因子の機能解析

心筋細胞は生後にほとんど増殖しないため、長期にわたり同一の細胞が一定以上の機能を維持する必要があります。本研究では、加齢・老化に伴う心筋細胞のエピジェネティック変動を詳細に解析することで、心機能の低下、心不全発症・増悪に対するエピジェネティック機構解明を目指しています。

関連研究費

① 文部科学省科学研究費 基盤研究(B)(研究代表者 白井学、研究分担者 若林真樹、H30-R2年度)「鰓弓・側板中胚葉の心臓前駆細胞発生を制御するエピジェネティック分子機構の解明」

② 文部科学省科学研究費 挑戦的研究(萌芽)(研究代表者 白井学、R1-R3年度)「心筋細胞の老化を定義づけるエピジェネティック変動の解明」

最終更新日:2021年09月21日

設定メニュー