かるしおプロジェクト KARUSHIOH PROJECT

国立循環器病研究センター

第5回S-1g大会 大会実施の背景

これまでに、国立循環器病研究センター(以下、国循)では循環器病の予防治療につながる減塩に、地域ぐるみで取り組んでいただくために、各地の特産品を活用した「ご当地かるしおレシピプロジェクトS-1g(エス・ワン・グランプリ)大会」をこれまでに3回開催いたしました。第4回は、将来栄養指導等の現場で活躍する人材とも美味しい減塩食を創り上げる機会を共有するために新たに学生部門を設けました。

昨今の新型コロナウィルス感染症による日常生活への影響は大きく、かるしおHPから行ったインターネット調査から我が国では緊急事態宣言以降、間食が増えた者が最も多く、調理済みの食品の利用が5割以上であったことから、摂取栄養素の偏りが懸念されます。また、我が国は世界の中でも自然災害のリスクが高く、災害等による災害時・緊急時(パンデミック含む)の食事においても食塩やエネルギーをコントロールした食事を取ることは容易ではありません。さらに日頃から利用している保存のきく食材を、災害時・緊急時のために少し多く備えて、使った分だけ新しく買い足すローリングストックに慣れていただくことも大切です。そこで第5回は医薬基盤・健康・栄養研究所と国循の共催で、持ち運び可能なお弁当でいつでも美味しい減塩食が食べられるレシピを考案する機会を創出するために、全国からお弁当レシピを公募します。また、今大会では北大阪健康医療都市(愛称:健都)での市民による投票を行うなど、地域と連携した取組も進めていきます。

日本人の食塩摂取量は、成人 1 人 1 日当たり平均 10.1g(男性 10.9g、女性 9.3g:令和元年国民健康・栄養調査)であり、過去 10 年間で減少しているものの近年はほぼ横ばいで国の目標摂取量である成人男性 7.5g、女性 6.5gを上回っています。食塩の摂り過ぎは高血圧、さらには脳卒中や心臓病といった循環器病発症の危険性を高めることにつながる一方で、食塩摂取量を1g減らすと血圧が0.5~1mmHg 下がることが明らかになっています。減塩をはじめとする食生活改善は継続が難しいですが、本コンテストを通じて創意工夫を凝らしたレシピが沢山集まり、楽しく美味しい食生活改善がより一層浸透することを期待しています。

第5回S-1g大会関連ページ

最終更新日 2021年05月06日

かるしおプロジェクトは、循環器病予防のための食生活改善を目的に、「塩を軽く使ってうまみを引き出す、減塩の新しい考え方」を一般に広めるための国立循環器病研究センターの取り組みです
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