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総合検査室は、検体検査部門のなかで患者さんにとってもっとも身近な検査室です。場所は、外来採血室の真向かいにあります。生化学検査、免疫検査、血液学的検査、凝血学的検査、一般検査、検体集積室から構成されています。患者さんの検体(血液、尿、髄液、腹水などの体液)に含まれている種々な成分の検査をしています。検査技術の進歩で、現在ではほぼすべての検査をさまざまな自動分析装置でおこなっています。国家資格を有した検査技師が、各装置で正確な値を迅速に報告するために、測定値の保証確認はもとより、装置の点検、整備も欠かすことなくおこなっています。これらは、すべて国際規格を遵守しておこなっています。
以下に外来採血室も含めた各セクションを紹介します。
検査技師および看護師からなる採血室要員で、患者さんの採血業務をさせていただいています。採血時には、下記の内容を確認いたしますので、ご協力をお願いします。
検査の説明は、限られた範囲内でおこなうことは可能ですが、より詳細は医師へお尋ねするようにお願いしています。また、備え付けの説明パンフレットがありますので、自由にお取りください。
生化学検査は体内に含まれているさまざまな成分を調べる検査になります。
生化学検査で測定できる項目は現在100種類以上にもなりますが、当院では血液中の蛋白成分、糖質、脂質、肝臓や腎臓の機能に関連する検査を自動分析装置で測定しております。
この自動分析装置は1項目を測定する場合、数μLという少量の血液で、迅速に測定できる装置です。
生化学分野の装置、試薬は非常に進歩しており、他病院で行われた検査との互換性も高い測定結果を報告する事が可能となっております。
血液中の極微量な成分を測定している分野です。分析装置の進歩とともに測定可能な濃度が、25 m プールの中でスプーン一杯分程度の割合のものまで探せるくらいになっています。
心疾患や甲状腺機能、糖尿病において重要な各種ホルモン、B型肝炎やC型肝炎といった感染症に関わる抗原や抗体、腫瘍マーカーなどについて検査を行っています。
全自動血球計数装置を用いて、血液中の赤血球数、ヘモグロビン濃度、白血球数、血小板数等の測定をしています。また、血液細胞の形態異常の有無を、顕微鏡を用いて観察しています。
これらの検査値や検査所見は、貧血症、多血症、出血、炎症、造血器腫瘍などのスクリーング検査や疾患治療に対する治療効果のモニタリングとして重要な検査です。
血液は、血管内では液状で、滞ることなく循環していますが、出血すると瞬時に凝血反応が起こり止血します。このような血液の性質は、失血による生命危機を防ぐため、生命が進化の過程で獲得した、優れた生体防御メカニズムです。血液中に含まれる凝血に必要な成分は、おもに血液から赤血球、白血球を除いた血漿成分中に含まれている、血液凝固因子と血小板です。
凝血学的検査では、全自動血液凝固測定装置を用いて、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間、フィブリノゲン量、血小板凝集能検査などを測定し、血液凝固因子の量や機能、血小板機能の確認をしています。これらの検査値は、出血リスクの有無やワーファリンやヘパリンなどの抗凝固薬の効果のモニタリングや評価に必要不可欠です。
また、血栓止血検査部門は、血栓止血領域における知識や検査技術に優れたスタッフにより各診療科、研究所との共同研究に参画して、これまでに血栓性素因や抗凝固薬の評価、検査法において多くの研究成果をあげています。
一般検査室は、尿・便・髄液・体腔液(胸水・腹水・心嚢液・関節液)など、様々な材料を対象に検査を行っている部門です。一般検査は古典的な検査ですが、機械化が進んでいる現代でさえ、正確な検査は、最終的には技師の目視での判断が必要な検査となっています。
尿中に蛋白や潜血・糖などが出ていないかを、自動分析装置や反応試薬を塗布したスティックを用いて半定量的に調べる検査を尿定性検査といいます。健康診断などで多くの方がこの検査を受けています。例えば尿中に糖が出ていれば糖尿病や腎機能の低下を疑い、潜血が出ていれば、腎・尿路・泌尿器系の腫瘍、炎症、異物、先天性異常などを疑い、より詳しい検査を進めていきます。
このように簡易に多項目検査ができ、幅広く全身の状態をみることができるため、スクリーニングとして重要な検査となっています。
尿沈渣とは、尿を高速で回転させて尿中の有形成分を沈め、その成分を顕微鏡で観察する検査です。尿沈渣を行う意味として、第一に腎・尿路系に病変があるかどうかのスクリーニング、第二に既に確認された腎・尿路系の病変に対する治療効果や薬剤の副作用の判定のために検査されます。臓器や組織から剥がれ落ちた細胞や、身体の状態を反映して生成された有形成分がそのまま観察できることから、とても多くの情報を持っているのです。
場所は、総合検査室の横に位置しています。院内では、実施していない検査を外部へ委託するための検体の処理、データの取り込みを主な業務としております。他、下記に示す業務をおこなっています。
最終更新日 2016年07月01日